ひとつまみ

ほんの“ひとつまみ”で
 いろんな味になるかも・・・

コーヒーと

2021年06月08日 | ひとつまみ
見える景色は
いつも新しい
本当の姿は
ゴミの中

大切なもの
思い出せなくて
夜中にいじる
スマホの中

あふれてる
見せかけの心
流れ込む
うわずみの夢

インスタントな世界
飲み干すには
時間足りない

そして流れて

2021年06月06日 | ひとつまみ
ヘッドライトの帯
ふと足を止める
なにかに挑んで
また負ける

空も大地も
人も車も
心も思い出も

大粒の何か
空から刺すように
アタシを抜けていく

最後の最後に残った
小さなカス
これでようやく
歩けるよ

これでようやく
すすめるよ

あじさい

2021年06月02日 | ひとつまみ
思い出す色は

こんな日は
おだやかに

それでもゆっくりと
帰る道
どんなに
濡れても

なんかの手帳に
描いてあった
嬉しそうな
かたつむり

かかる虹より
淡くかがやく
この花は
待っているんだ

歯ブラシ

2021年05月31日 | ひとつまみ
そんなつもりで言ったんじゃない
って言っても始まんない

種は小さくても
気が付けば森に
葉っぱの裏に書かれた文字
もう枯れて見えない

一周回って・・・なんて
そんなのも聞き飽きた

買って来ちゃった
新しい歯ブラシ
みどりいろなの

使いやすかった
前の歯ブラシ
コップに2本あったのに

めぐすり

2021年05月27日 | ひとつまみ
泣けないわけじゃない
泣きたいわけじゃない

信じてた ずっとあるって
だってここまで来たんだし

目の前に広がる
菜の花のように
風が心地良いって
あの言葉

思い出せないほど
昔になったの?
思い出せないほど
遠くになったの?

今はただ
滲んでく空を見上げていたい