HITO-OMOI(ひとおもい)

ひとを、ひととき、ひとへに想ふ短歌がメインのブログです。作歌歴約二十年、かつては相聞(恋歌)、現在は専ら雜詠です。

5251首目・・・映画『名もなき者、A COMPLETE UNKNOWN』を見る

2025-03-23 00:00:00 | 日記

ボブ・ディランが米フォーク界の寵児となってから、『エレクトリック』・ディランに舵を切るまでを描いた伝記的な作品。1960年から65年に当たる。


洋楽を聞き始めたのが1972年頃なので、知ったかぶりをするつもりはない。とはいえ、後追いで、ディランの「70年代まで」の有名どころの曲は、ひととおりは知っている。

ただ、あのクセのある声や歌唱に、難解な詩が相まって正直苦手だった。既にレジェンド扱いだったので、敬して遠ざける、みたいな存在だった。

同時代的なシンパシィで聞いてきたコアなファン(現時点では70歳以上だろう)はともかく、日本国内で(大衆的な)認知度が高まったのは、初来日した78年以後ではなかったろうか。(『武道館』とタイトルされたライブ盤も出ている。)


ともあれ、この映画、ボブ・ディラン(ティモシー・シャラメ)とジョーン・バエズ(モニカ・バルバロ)の二人の歌唱シーンが、両者の関係性も透かして見せて見事だ。

二人の役者とも音楽とはあまり縁がなかったようだが、さすがのハリウッドスターの力量。もちろん楽曲自体の魅力があるんだろうけど、、。

また、ティモシー・シャラメの演技は、天賦の才を持った詩人のヒリヒリした感覚とじわりと寄せてくる孤独感を実に上手く表現していて素晴らしい。

ラストシーンの65年ニューポートフェスの覚悟を決めた『エレクトリック・ディラン』の疾走感は、掛け値無しにイカしてる。思わず、♪How does it feel?♪と小さく口ずさんでしまった。



「栄光がもたらす孤独弦を切る度に屹立したるか詩人(新作)』

不尽



ついで書き、、、この辺りのディランの楽曲でマイフェイバリットは、『My back pages 』。

ザ・バーズのエレクトリックなフォーク・ロック版。(歌詞が難解すぎるが、、)。

キース・ジャレットも名盤で演ってるので、なおさらだ。

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5250首目・・・右肩の

2025-03-21 00:00:00 | 短歌

「右肩の可動領域狭まりて汝(な)を支へざる言ひ訳となす(新作)」




「Frozen shoulder」とは言い得て妙だ。微妙にセンシュアルな歌のつもり、、。

不尽

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5249首目・・・MLB開幕戦シカゴ・カブスVSロサンゼルス・ドジャース

2025-03-19 00:00:00 | 日記

「再びのハマのマウンド願ひつつ凱旋Shōtaに弥栄(いやさか)あれかし(新作)」


  

試合結果など問題ではない。メジャーリーガー今永の勇姿が全て。数年後(?)を待ち焦がれるばかり。

不尽

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5248首目・・・冬枯れの

2025-03-17 00:00:00 | 短歌

「冬枯れの親水護岸河口までひとりとひとりでいいのだろうか(新作)」



口語。文語なら結句は「よしとすべきや」か。だが、より莫とした気分や景色を出したかった。でも、濁音が多くて音的には調べがイマイチかな。

不尽

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5247首目・・・嗚呼待てぬ

2025-03-15 00:00:00 | 短歌

嗚呼待てぬ然て然て待てぬ然さればこそ湯搔かんとして茹でにけるかも(新作)」



料理、、。湯が沸騰するまで待てない性格?だ。結局、青物を茹でる羽目になることがしばしば。(汗)

不尽

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5246首目・・・べきは当為

2025-03-13 00:00:00 | 短歌

「べきは当為べからずは禁止常並に右往左往をするやわが愛(新作)」



一、二句ともに字余りの「傷」歌。

恋という文字を使うのはもはや躊躇う年齢なのだろう。

不尽

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5245首目・・・嵩がやや

2025-03-11 00:00:00 | 短歌

「嵩(かさ)がやや高きを朧に聞き分くる金曜四時の朝刊の音(新作)」



ありがたいことに長年早朝四時に配達がある。金曜日は最も折り込み広告が多い日だ。

不尽

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5244首目・・・君の名を

2025-03-09 00:00:00 | 短歌

「君の名を書きて席待ちなす時の甘やかすぎる後ろめたさは(新作)」



結句は間投助詞の「よ」でも意味に大差ないけど、、ね。

不尽

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5243首目・・・知らざりて

2025-03-07 00:00:00 | 短歌

「識らざりて為し得ざらむことばかりにて気づけば鉄本繰りて休らふ(新作)」



本屋に行くことが好きなのだが、根がペシミストなんで、凹んでしまうことが、ままある。そして、結局、鉄道本の棚にたたずむこととなる。

さても、『鉄道ジャーナル』の休刊には驚いた。メカ音痴の文系人間や旅情派の鉄にとっては、『鉄ファン』や『鉄ピク』より、フィットする雑誌だったと思うのだが、、。


不尽

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5242首目・・・さあ吐けと

2025-03-05 00:00:00 | 短歌

「さあ吐けと迫れど海が恋しきか只管(ひたすら)口を割らざる浅蜊(あさり)(新作)」



3%食塩水を作るのって、、面倒。

不尽

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5241首目・・・地下アイドル

2025-03-03 00:00:00 | 短歌

「地下アイドルオフステージで友人と談笑したり模試の結果(リザルト)(新作)」



偶々出くわしただけで、もとよりチェイスする嗜好はない。(汗) 

不尽

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5240首目・・・愛しくも

2025-03-01 00:00:00 | 短歌

「愛しくも激しき流れ生(あ)れぬよう心の傾(かたぶ)き均(なら)してをれど(新作)」



河口の街に住んでいるので気づきにくいが、川が流れているのは高低差があるからだ。

未練がましい5句、、。

不尽

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5239首目・・・歌集をば

2025-02-27 00:00:00 | 短歌

「歌集をば立ちて読みたる女生徒の細胞ふつふつ粒だちたらむ(新作)」



詩歌のジャンルでは、ここ一、二年くらい短歌がブームとの文字を時折り目にする。

行きつけの大型書店(ジュンク堂)で、短歌本と俳句本の占めるスペースが逆転していて、そのことをやや実感する。

弱・青年層の作歌が増えているとされている。そういえばジュンク堂でも、いわゆる若い人が歌集を立ち読みしている姿は何度も見かける。(一方、句集を手にしているの見かけたことは、一度もない。)

ついでに書くと、月刊誌NHK短歌とNHK俳句の紙面を瞥見しても、短歌は明らかに若者を意識したページ数が多い(事の是非は於くとして)ようだ。

とはいえ、あの「短歌研究」が隔月刊になるのには、驚いた。


不尽

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5234-5238首目・・奈良行(その2)

2025-02-25 00:00:00 | 日記

(猿沢池)




(秋篠寺)


(本堂)

しめやかにかつしどけなく動き初む秋篠寺の伎芸天なり



(法華寺)


(本堂)



(新薬師寺)


(本堂)

神将の宮比羅(くびら)大将剣を持て守り給はん新薬師寺かな

*亥年の守護神は十二神将のうちの宮比羅(くびら)大将。




(興福寺、中金堂)

(南円堂)


(三重塔)


(猿沢池と南円堂)

*五重塔は修復中

二方から光を受くる阿修羅像影に交はる手と手は奇(あや)し




(三笠山、冬季閉山中)

三笠山若草匂はぬ冬なれば登りてまほろば見下ろし能はず



(奈良公園)


資料画像(奈良わくわくガイド様より)

下枝は食べ尽くされて奈良公園高さ二メートルの鹿摂食線(ディアーライン)とぞ


(070205-07)

おわり

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5230-5233首目・・奈良行(その1)

2025-02-23 00:00:00 | 日記

 (法隆寺廻廊の「胴張り」(エンタシス)円柱)



(唐招提寺、金堂)


(鑑真和上御廟)

一命を賭して来たりし上人の願ひに叶ふる国となりぬや


(法隆寺、中門)


(中門廻廊)

(金堂、五重塔)


(夢殿)

一念を細き御身にただ立てりすくとおおはすは百済観音


(中宮寺、本堂)

ああ頬にお触れあそばし指先と羨ましきぞ半跏思惟像



(法輪寺、三重塔)



(法起寺、三重塔(現存最古))



(西大寺)

(西大寺、本堂)

(西大寺、東塔跡)

大寺(おおてら)の威光数々西大寺今は鉄路の要衝地にて


(070205-07)

つづく

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