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HITO-OMOI(ひとおもい)

ひとを、ひととき、ひとへに想ふ短歌がメインのブログです。作歌歴約二十年、かつては相聞(恋歌)、現在は専ら雜詠です。

生きてゆくために必要かも知れない・・・レコードというもの

2007-03-02 23:52:00 | 日記
短歌以外の趣味に関してはできるだけこのサイトでは避けていました。が,最近,立続けにレコードやCDに関する会話をしてしまったので書いてみます。

ひとつは,静岡に住む大学時代の後輩にわが町でばったり出くわしたこと。彼はレコード収集家(ジャズですが,)。ジャズリスナーとしては,上の下くらいのランクでしょうか。あくまで私の見立てです。(その道に引き入れたのは,私なのかも。)そこでひとしきり,いわゆる「無人島レコード」の話になったこと。

もうひとつは,(大切にしたい)女性から『シングルレコードを聞きたいんですけど,まんなかに載っけるアレがなくて聞けないんです。円いアレです。』と打ち明けられたこと。もちろん私の持っているアレ,つまり,EPアダプター(っていうんですよ,知つてますか。)を必死に探して,彼女にプレゼントしたのはいうまでもありません。(大事にして,ね。笑)

さて私,約三年前までは,レコード,CDのコレクターでした。といっても,全部あわせて1000枚をちょっと欠ける程度でしたから,どうでしょう。中級程度の蒐集といったところでしょうか。

比率は,ジャズ,ロック,歌謡曲(J-POPとは言いませんね。)が,3:4:4というところです。処分する直接のきっかけは『小金が要り様でした。汗』ということなのですが,詳しくは伏せておきます。

そして,処分しようと決めて時々かよっていた中古レコード屋に出張買取の電話をする前に考えました。『一体このレコードを処分したら,自分はどうなるのだろう,今までの私は私でなくなるのだろうか。』自分を納得させるためなのでしょうが,それとは別にレコードを失くしたその後の自分というものにも少し興味がありました。

しかし,Kという中古屋さんの店長がきて,検盤をしながら,『これいいっすよ。ほんとに処分しますか。』って,(例えば,ラテン・ロックのマロとか,アステカとかの緒作。)振られたときには,ぐらっときそうでした。一瞥して,もう「作業」を見ないようにしたのはいうまでもありません。

彼は,(小池さんといいます。),私とほぼ同年代で,70年代ロックを聴き倒してきた人のようでした。(趣味が嵩じて,この道にという雰囲気ばりばり。)そのひとに『いやあ私もひとなみのコレクターですが,最近は映像系もあるんで,金が続きませんよ。いいですよ,動くやつは。』とさらなる後ろ髪をひくような発言をかまされて 泣。

そして,二時間後くらいにマイ・レコードは,いくつものダンボール箱に入れられて旅立ったのでありました。(合掌)

さて,その結果。別にな~んにも変わりませんよ,三年たっても。私はやっぱり,私です。中身がかわったとは思えません。結局,音楽がそんなに好きじゃなかったんだろう,って言われそうですが,そんなことないですよ。あれほどの情熱(とあえていいますが,)をかけて中古レコード屋を探しまわり,お目当てをゲットするために何度も出入りし,忘我の境地で「えさ箱」というダンボール箱を「漁った」若き日々。幸せでしたねえ。でも所詮「モノ」だったんですね。

とはいえ,モノを現実に持っていても,持っていなくても,モノを捜し求めていた記憶は,残っています。物欲がないとか,さらには墓場にまでは持ってはいけないものがあるなどとむやみに膨らませるような話題ではなくって。

むしろ,私を構成しているものは何か,何がなくなれば,私でなくなるか,という思考です。私にとってのレコードはそうではなかったことが,わかった,ということです。笑われそうですが,多少なりとも,「自分じゃなくなるかも」って,そう思ってましたよ。一応蒐集家っぽかったですから。

そう,何がなくなれば,私ではなくなりますか,は結構な命題ですね。いくつか答えはありますが,このサイトの趣旨なら言うと『人を想ふ気持ち』をなくせば,もはや私は私では・・・ありませんね。

ちなみに,上の無人島のレコードの結論ですが,後輩の彼は,ジョン・コルトレーンの『バラード』か,クリフォード・ブラウンの『ウィズ・ストリングス』だとか。結構ノーマル・・じゃん。

私といえば,たった一枚,残ったジャズCDはキース・ジャレットの『マイ・ソング』です。一年に一回くらい,,聞きます。ちょっと意表ついてませんか?(一枚くらい残しておこうと決めていましたので,,アート・ペッパーの『ミート・ザ・リズムセクション』かマイルス・デイビスの『カインド・オブ・ブルー』のどれを残しておくか処分のときは,それなりに迷いました。)

でも,映像系といえば,ちょうど今,BSフジで,『オフコース武道館ライブ1982』なんてやってるよ,まずいよなぁ,こういうの見ると。あぁ,名曲「さよなら」で小田和正のあごから汗が滴ってるよ,有名なシーンだね,三滴目が・・・今,,落ちた。

で,アンコールは,「Yes-No」かよ,ったく,『君を抱いていいの・・』なんて,いい加減にしろよ,もう恥ずかしくて聞いてらんねぇぜ,けど聞いちゃう(泣き笑)




流行歌を聞きたき汝(なれ)に手渡せるEPアダプターの円(まろ)き完結

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