お気楽ナチュラリスト

都内に住んでも心はナチュラリスト。
週末は山と川で遊びたい。

papachan家・男チームの2023夏山(後編)

2023年07月20日 | 登山

白馬岳のピークを無事踏むことができ、所期の目的は達成した。
今日はもう小屋でゆっくりするだけだ。

 ※前編はこちら


風が強いし、天気も怪しそうなので、ぼちぼち白馬山荘へ向かった。
しかし、ここからが本日の核心部だった。


マスク着用の注意書きがある受付小屋の中は登山者でごった返している。
宿泊カードを窓口のスタッフさんに渡すと、名前を呼ぶまで待っていてほしいという。
いくつかある椅子は満席。
立ったままの人、座り込む人、小屋から出たり入ったりしている人、雨に打たれ外で待つ人、それぞれが名前を呼ばれるのをひたすら待っているのだ。
ある登山者が、「いや~、1時間かかったよ。」とつぶやいていたのを聞いてゾッとする。
それは紛れもない事実だった。
自分の名前が呼ばれるまで50分かかり、そこで個室か相部屋か、二食か一食か、弁当はいるのかいらないのか確認された。(1カ月前の予約時にすべて伝えてあるんだけどね。)
確認事項が終わると、となりの窓口でまた名前を呼ぶから待っていてほしいと告げられた。
そして、10分後に呼ばれて部屋の場所と小屋の説明を受けた。
トータル1時間也。
まさに本日の核心部であった。


受付には、いささか面食らったが、その後はいたって快適に過ごすことができた。
相部屋は、二段ベッド形式だが、立っても頭がぶつからないほど広い空間が確保されているのは、ちょっと感動的。
ほとんどの小屋は中腰で立てればマシな方だからね。
廊下も広いし、トイレの数も多い。
とにかく、ゆとりのあるつくりになっていた。



乾燥室で濡れたものを干し、着替えて荷物整理して、やっと人心地がついた。
雲上のレストラン「スカイプラザ」でゆったり過ごす。
息子は、あまり酒を飲まないので、レモンスカッシュで乾杯した。
もちろん山バッジも購入。



満員御礼につき、夕食は5回戦。
自分たちは、4回戦目だった。
食券を入り口で渡し、トレーを持って列に並ぶ。
ちょっとした学食気分。
ご飯とお味噌汁は、お代わりOKだ。


料理は、少し濃いめの味付けにしてあるが、汗で塩分が抜けきっているので、ちょうどいい塩梅だ。
品数も多く、ついついご飯をお代わりをしてしまう。
席もゆったりしているので長居したくなるが、次が待っているので早々に退却した。


食後のコーヒーを飲みに行こうと、またスカイプラザへ。
ケーキセット1000円は、この標高ならお値打ち価格と言ってもいいだろう。


ここで翌日の作戦会議。
登山届には、二日目の行程として「小蓮華山~白馬大池~栂池」を記入していたが、息子は白馬岳で十分満足してしまったようで、その先はあまり興味が沸かない様子。
誰に似たのか、「ピークハント後はとっとと下山派」体質らしい。
明日は朝食後に下山で話がまとまった。


20:00くらいに外に出ると、雲に隙間ができて夕焼けを望むことができた。
明日の天気は、今日より良さそうだ。





一人分のスペースは、布団一枚分確保されているので、隣と接触するストレスは無い。
夜はゆっくりと体を休めることができた。
3:00くらいから早立ちする登山者がゴソゴソ動き始める。
4:00くらいにトイレに起きると、もうトイレ渋滞が発生していた。
完全に目が覚めてしまったので、外の様子を見に出た。
すっきりと晴れていて、眼下には雲海が広がっている。
ご来光が拝めそうなので、急いでカメラを取りに戻り、そして強風の中を小屋裏の稜線へ登って行った。


すでに雲海の果てが金色に染まり始めていた。
薄手のフリースだけで出てきたので、かなり寒い。
周りを見ると、レインウエアやダウンを着こんでいる。



4:40、ついに太陽が顔を出した。
みんな一斉にシャッターを押す。







みるみるうちに白馬岳がオレンジに染まっていく。
デジカメとスマホをとっかえひっかえして撮影する。



振り返れば、杓子岳、白馬鑓、はるか遠くの槍・穂もモルゲンロートに染まっていく。
まさにプライムタイム。





白馬山荘越しに見える旭岳も染まっている。
いい感じのグラデーションだ。


いいものを拝ませてもらった。
意気揚々と小屋へ戻ると、息子も起きだしていた。
ちなみに、彼はご来光に興味は無い。


朝食は、5:00から。
早いもの順で食べることができる。
さっそく列にならんで、朝食を受け取った。
朝食も豪華だ。
またお代わりをしてしまった。



ほとんどの部屋がもぬけのからになるころ、小屋を出た。
一晩お世話になりました。
記念写真をパチリ。



さて、下山しましょう。
白馬岳よ、また来る日まで。





昨日と打って変わっての快晴にテンションが上がる。
絶景を眺めながらの楽しい下山になった。
天狗菱は、いつ見てもかっこいいなぁ。









大雪渓が近づいてきた。
ここからでも、雪渓が小さくなっていることがよくわかる。
キリマンジャロの雪のように、そのうち大雪渓も消えてしまう運命なのか。



下界は高気温なのだろう。
早くもガスが上がってきた。
景色を楽しめるうちに下山したい。



息子はすっかりアイゼン歩行に慣れたようで、すたすた下っていく。
まったく、危なげな様子は見られない。
若いって素晴らしい。(こればっか)



白馬尻小屋から先は、もう終わったようなものだ。
沢水で顔を洗ったり、湧水を飲んだり、フィナーレを楽しむ。



次に行く山の話などをしながら歩いていると、あっという間に猿倉についた。
バスが来る10分前だった。
グッドタイミング!



はじめての雪渓、大規模な山小屋ライフなどなど、息子にとって、今回の白馬岳はかなり楽しめたようだった。


papachan家・男チームの山旅は、今後も続く。

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2 コメント

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大雪渓 (高崎)
2023-07-31 03:03:45
息子さんとの登山いいですねえ!
父親と登った経験をまた自分の子供に伝えて山を楽しむ。
そんな風に続いていってくれるといいですねえ!
返信する
お返事 (papachan)
2023-08-04 08:17:53
>高崎さん
こんにちは!
体力のある息子に多めに荷物を持たせました。
まだまだ持てそうなので、そのうち私は手ぶらで登れるかも。(笑)
彼もいろいろ忙しそうですが、こうやって山に付き合ってくれるので、よい息子を持ちました。
ありがたいことです。
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