無欲の勝利

カミさんから「今年のタラノメはまだ？」とせがまれたので、飲み会の席では酒を控え、寝不足の重い頭を抱えつつ、山菜採り釣行へと繰り出した。
今週末は仕事もたまっていたので、粛々とデスクワークに打ち込む予定であったが、気晴らしに朝だけ時間をつくった。


山間の街道沿いでは、ソメイヨシノはすでに散り始め、代わって枝垂桜が満開を迎えていた。
あまりに見事だったので、車から降りてしばし撮影タイム。





釣りの前にまずタラノメ採り。秘密のポイントに向かう。
先週、すでに食べごろ一歩手前だったので、案の定、時すでに遅し。
よさそうなものは数日前に摘まれてしまっていた。
自分にとって秘密のポイントは、他人の秘密のポイントでもあるということか。



何か所か回っているうちに、それなりに数は採れた。
その中でも、これは上物の部類。



タラノメが採れたら、つぎはコゴミだ。
これは釣りながら探すことにする。

水温は、８℃。
水も少ないし、川底は赤い藻がついている。
よろしくないコンディションだ。


今日は釣果より、山菜がメインなので、ぶらぶら行こう。

とは言いつつも、コゴミも一足遅かったようで、見つけるのは摘まれた跡ばかり。
山菜の成長は週末に合せてくれないからね。
平日に休めるか、もしくは地元の人々にアドバンテージがある。


水が少ないこともあり、魚もたまにチビが追ってくるだけ。
それでも、竿抜けからチビヤマメが挨拶に来てくれた。

ヤマブキやニリンソウが咲き誇り、季節は盛期に向かっている。
これである程度の雨が降って水量が増えてくれれば、渓魚も石の下から湧いてくるはずなんだけど。


すでに釣りは半分あきらめモードで、コゴミを探しつつ、適当にキャスト＆リトリーブを繰り返していたら、どすんと重厚な手ごたえ。
おお！　ぐねぐね動く、動く。
あわててネットをつかんで掬ってみると、今季初のイワナだった。

ネットインしたときは、尺あるかな？と思ったが、わずかに足りなかった。残念。


でも、いい面構えをしたイワナだ。ヒレピンで太っている。
アングルを変えてさらに撮影。

コゴミを探しながらよそ見して釣っちゃったよ。
こういうのを無欲の勝利という。笑
期せずしてよいイワナと出会えたのは、BLINKミノーの威力か、いや、元をただせばカミさんのおかげか。


さてさて、懸案のコゴミもそれなりに収穫できた。
これで帰れる。



夕飯は、タラノメとコゴミの天ぷら。
みんなが笑顔で箸を伸ばす。
今年もなんとか父親の権威が保てた。


気分もリフレッシュできたので、休日の残りは仕事！仕事！
ゴールデンウィークまで、あともうひと踏ん張りだー！