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新年初登山は、安達太良山。
shinichiさんに、「八ヶ岳と安達太良山だったら、どっちがいい?」と尋ねると、「安達太良山!」と即答。
よし、きまり!
それにしても、今年はどこも小雪傾向。
安達太良山も例年よりかなり雪が少ないようだ。
出発前日にくろがね小屋に問い合わせると、「下の方はほとんど無いです。ワカンはいらないですよ。」とのことだった。
ま、いいでしょう。
冬の安達太良山を一度登ってみたかったし。
安達太良山に登って、くろがね小屋で温泉入って、酒飲んでぐだぐだしようというゆるめのプラン。
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東京の自宅から安達太良山の登山口までは300㎞以上ある。
終始疲れ気味の中年おじさんにとっては、気合を入れないといけない距離だ。
那須高原サービスエリアで、朝食に白河ラーメンなるものを食す。
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shinichiさんによれば、白河ラーメンは手打ち麺が特徴だとのこと。
なので、これはどうもごにょごにょ…
登山口となる安達太良高原スキー場には、9時半ごろ到着。
情報通り雪は少なめだ。
ワカンは、車に置いていくことにした。
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山頂付近は厚い雲に覆われていて見えない。
登山者御用達の「てんきとくらす」によれば、今日の登山指数は「C」。
悪天により登山に適さない日ということになる。
とりあえず、くろがね小屋まで行って、上がやばそうだったら、そのまま小屋に入って温泉三昧でいいよね、という全く覇気の無い共通理解のもとスタート。
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勢至平までは、馬車道ではなく旧道をチョイス。
積雪量は数センチといったところ。
気温もそれほど低くなく、ゆっくり歩いているつもりでも、汗が止まらない。
新陳代謝だけは若者に引けを取らないのである。
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勢至平までくると、それなりに雪景色になってきた。
誰が作ったか、面白い形の雪だるまを発見。
ネズミ年だから?
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なんだか気持ちの良い青空が広がってきた。
こりゃ山頂まで行けちゃうかな?
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勢至平分岐で30秒ほど考え、計画変更。
くろがね小屋は経由せず、ここから峰の辻→安達太良山頂へのショートカットルートを進むことにした。
そうと決まればどんどんいくよ。
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よい子のみんなは、冬山で安易な計画変更はしないようにね。
やや雪が深くなってきたものの、踏み跡はついているし、つぼ足で問題無く行ける。
ときたま踏み抜くのはご愛敬。
雲の流れは速く青空が優勢だ。
前方に鉄山や安達太良山が見えてきた。
新年早々ツイているかも。
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森林限界手前でアイゼンをつけてピッケルを出した。
止まると指先が冷たい。
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アイゼンを着けたら、なんだか雲行きが怪しくなってきた。
かんべんしてくださいな。
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稜線はずっと見えている。
一時的に雲が出てきても、すぐに流れて太陽が顔を出す。
森林限界を超えたが、風は思ったほど強くない。
峰の辻まであと少し。
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それにしても素晴らしい景観だ。
凍てついた山稜が迫力満点で、とても1700mとは思えない。
これを見られただけでも来た甲斐があったというものだ。
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峰の辻までくれば、安達太良山頂は指呼の間である。
ここからの眺めも素晴らしい。
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峰の辻から先はちょっと下ってから、山頂に向かって一気に登る。
風で雪煙が舞い上がり、冬山の雰囲気が出てきた。
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この景色と雪の感触を味わうようにじっくり登る。
あんまりゆっくり登るとshinichiさんが寒がるので申し訳ないのだけれど、許してね。
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あと少し
あと少し
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はい、到着!
安達太良山(1700m)頂上。
見覚えのある山頂碑が懐かしい。
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では、乳首(ちちくび)の上まで行きましょう。
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一か所だけ鎖場があるので、アイゼンをひっかけないよう慎重に。
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ピークまで上り詰めたら「ほんとの空」が出迎えてくれた。
なんて運がいいんだ。
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私がshinichiさんの写真を撮る姿をshinichiさんが撮る。(笑)
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山頂からの景色はこれまた格別だ。
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登山指数「C」の予報にもめげずにピークを目指してよかった。
目的は達成されたので、あとは小屋でゴロゴロしよう。
くろがね小屋を目指してGo!
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この風景もすばらしいなぁ。
雪山の下りはいつだって早い。
あっという間にくろがね小屋に到着した。
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小屋の中は先着したパーティが思い思いに昼食をとったり、酒盛りしたり、大賑わいだ。
年季の入ったダルマストーブが暖かい。
今日は満員御礼とのことだったが、5人部屋を4人で使わせてもらい、とても余裕があった。
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濡れたものをハンガーで干し、荷物を整理したら、何は無くとも温泉だ。
これをめあてに来たようなもんだからね。
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冷えた体に温泉の熱がジンジンくる。
でも、刺すような熱さではなく、湯はとても柔らかい。
温泉成分が濃いせいか、あまり長湯するとのぼせるので注意が必要だ。
温泉を楽しんだあとは、持ってきたウイスキーのお湯割りをやりながら昼寝をかます。
ああ、こういうのを至福の時と言うんだろうな。
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夕食は、名物のカレーライス。
もちろん、お代わりし放題。
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前回来たときは、宿泊者のほぼ全員がカレーライスを食べていたが、今回は半数以下。
自炊で鍋料理をしている登山客の方が多かった。
大人数のグループなら、鍋も楽しそうだ。
それに常連さんも多い小屋である。いくら美味しいとはいえ、毎回カレーライスというのもね。
夕食後、もう一度温泉に入る。
この時間帯が、一番空いているのだ。
温泉で一緒になった初老の方と少し話をした。
なんでも地元にお住まいとのことで、この小屋が近々建て替えのため取り壊されるから、名残を惜しんで来たというのだ。
その方の話によれば、くろがね小屋近辺は、昔は温泉街だったらしい。
それが麓に移って今の岳温泉になったというのだ。
家に帰ってからネットで調べると、温泉街があったのは江戸時代。
鉄山崩壊による土石流で温泉街が埋まってしまい、それで麓に移ったという歴史があることがわかった。
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一階の食堂では消灯時間まで延々と宴会が続いていたが、温泉で温まった体にウイスキーが程よく沁み込んで、高らかに響く笑い声もいつしか子守唄のように遠くに聞こえ始め、知らず知らずのうちに深い眠りについた。
翌朝は6時から朝食。
寝ているだけなのに腹は減る。
マイタケの味噌汁が美味しかった。
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今日は下山するだけなので、チェックアウトの8時ぎりぎりまでごろごろ過ごす。
のんびり荷物を整理して、小屋のスタッフさんに挨拶を済ませた。
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風情あるこの小屋も老朽化により令和3年3月に取り壊されることになっている。
新しい小屋の建設は、2年かかるか、3年かかるか、はっきりしたことはわからないとスタッフさんが言っていた。
小屋が新しくなれば、また様々な面で登山客が恩恵を受けられるようになるだろう。
今より快適になるのかもしれない。
でも、60年近く続いた小屋に染み付く言葉では表現しがたい趣が失われてしまうのは、とても惜しいと思うのだ。
柱一本、梁一本でもいいので、新たに建てられる山小屋に使ってほしいと願うのは、登山者の身勝手な感傷であろうか。
小屋の前でshinichiさんと記念撮影。
今回初のツーショット。
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では、下山しましょうか。
帰り道々、振り返ってはくろがね小屋の写真を撮ってしまう。
建て替え前にもう一度来るチャンスはあるだろうか。
それとも、これが見納めとなってしまうだろうか。
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何年か、何十年か後、「昔はここに古い山小屋があってね。」なんて話をすることがきっとあるんだろうなと思いつつ山を下った。
shinichiさんに、「八ヶ岳と安達太良山だったら、どっちがいい?」と尋ねると、「安達太良山!」と即答。
よし、きまり!
それにしても、今年はどこも小雪傾向。
安達太良山も例年よりかなり雪が少ないようだ。
出発前日にくろがね小屋に問い合わせると、「下の方はほとんど無いです。ワカンはいらないですよ。」とのことだった。
ま、いいでしょう。
冬の安達太良山を一度登ってみたかったし。
安達太良山に登って、くろがね小屋で温泉入って、酒飲んでぐだぐだしようというゆるめのプラン。
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東京の自宅から安達太良山の登山口までは300㎞以上ある。
終始疲れ気味の中年おじさんにとっては、気合を入れないといけない距離だ。
那須高原サービスエリアで、朝食に白河ラーメンなるものを食す。
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shinichiさんによれば、白河ラーメンは手打ち麺が特徴だとのこと。
なので、これはどうもごにょごにょ…
登山口となる安達太良高原スキー場には、9時半ごろ到着。
情報通り雪は少なめだ。
ワカンは、車に置いていくことにした。

山頂付近は厚い雲に覆われていて見えない。
登山者御用達の「てんきとくらす」によれば、今日の登山指数は「C」。
悪天により登山に適さない日ということになる。
とりあえず、くろがね小屋まで行って、上がやばそうだったら、そのまま小屋に入って温泉三昧でいいよね、という全く覇気の無い共通理解のもとスタート。
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勢至平までは、馬車道ではなく旧道をチョイス。
積雪量は数センチといったところ。
気温もそれほど低くなく、ゆっくり歩いているつもりでも、汗が止まらない。
新陳代謝だけは若者に引けを取らないのである。
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勢至平までくると、それなりに雪景色になってきた。
誰が作ったか、面白い形の雪だるまを発見。
ネズミ年だから?
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なんだか気持ちの良い青空が広がってきた。
こりゃ山頂まで行けちゃうかな?
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勢至平分岐で30秒ほど考え、計画変更。
くろがね小屋は経由せず、ここから峰の辻→安達太良山頂へのショートカットルートを進むことにした。
そうと決まればどんどんいくよ。
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よい子のみんなは、冬山で安易な計画変更はしないようにね。
やや雪が深くなってきたものの、踏み跡はついているし、つぼ足で問題無く行ける。
ときたま踏み抜くのはご愛敬。
雲の流れは速く青空が優勢だ。
前方に鉄山や安達太良山が見えてきた。
新年早々ツイているかも。
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森林限界手前でアイゼンをつけてピッケルを出した。
止まると指先が冷たい。
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アイゼンを着けたら、なんだか雲行きが怪しくなってきた。
かんべんしてくださいな。
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稜線はずっと見えている。
一時的に雲が出てきても、すぐに流れて太陽が顔を出す。
森林限界を超えたが、風は思ったほど強くない。
峰の辻まであと少し。
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それにしても素晴らしい景観だ。
凍てついた山稜が迫力満点で、とても1700mとは思えない。
これを見られただけでも来た甲斐があったというものだ。
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峰の辻までくれば、安達太良山頂は指呼の間である。
ここからの眺めも素晴らしい。
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峰の辻から先はちょっと下ってから、山頂に向かって一気に登る。
風で雪煙が舞い上がり、冬山の雰囲気が出てきた。
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この景色と雪の感触を味わうようにじっくり登る。
あんまりゆっくり登るとshinichiさんが寒がるので申し訳ないのだけれど、許してね。
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あと少し
あと少し
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はい、到着!
安達太良山(1700m)頂上。
見覚えのある山頂碑が懐かしい。
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では、乳首(ちちくび)の上まで行きましょう。
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一か所だけ鎖場があるので、アイゼンをひっかけないよう慎重に。
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ピークまで上り詰めたら「ほんとの空」が出迎えてくれた。
なんて運がいいんだ。
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私がshinichiさんの写真を撮る姿をshinichiさんが撮る。(笑)
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山頂からの景色はこれまた格別だ。
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登山指数「C」の予報にもめげずにピークを目指してよかった。
目的は達成されたので、あとは小屋でゴロゴロしよう。
くろがね小屋を目指してGo!
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この風景もすばらしいなぁ。
雪山の下りはいつだって早い。
あっという間にくろがね小屋に到着した。
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小屋の中は先着したパーティが思い思いに昼食をとったり、酒盛りしたり、大賑わいだ。
年季の入ったダルマストーブが暖かい。
今日は満員御礼とのことだったが、5人部屋を4人で使わせてもらい、とても余裕があった。
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濡れたものをハンガーで干し、荷物を整理したら、何は無くとも温泉だ。
これをめあてに来たようなもんだからね。
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冷えた体に温泉の熱がジンジンくる。
でも、刺すような熱さではなく、湯はとても柔らかい。
温泉成分が濃いせいか、あまり長湯するとのぼせるので注意が必要だ。
温泉を楽しんだあとは、持ってきたウイスキーのお湯割りをやりながら昼寝をかます。
ああ、こういうのを至福の時と言うんだろうな。
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夕食は、名物のカレーライス。
もちろん、お代わりし放題。
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前回来たときは、宿泊者のほぼ全員がカレーライスを食べていたが、今回は半数以下。
自炊で鍋料理をしている登山客の方が多かった。
大人数のグループなら、鍋も楽しそうだ。
それに常連さんも多い小屋である。いくら美味しいとはいえ、毎回カレーライスというのもね。
夕食後、もう一度温泉に入る。
この時間帯が、一番空いているのだ。
温泉で一緒になった初老の方と少し話をした。
なんでも地元にお住まいとのことで、この小屋が近々建て替えのため取り壊されるから、名残を惜しんで来たというのだ。
その方の話によれば、くろがね小屋近辺は、昔は温泉街だったらしい。
それが麓に移って今の岳温泉になったというのだ。
家に帰ってからネットで調べると、温泉街があったのは江戸時代。
鉄山崩壊による土石流で温泉街が埋まってしまい、それで麓に移ったという歴史があることがわかった。
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一階の食堂では消灯時間まで延々と宴会が続いていたが、温泉で温まった体にウイスキーが程よく沁み込んで、高らかに響く笑い声もいつしか子守唄のように遠くに聞こえ始め、知らず知らずのうちに深い眠りについた。
翌朝は6時から朝食。
寝ているだけなのに腹は減る。
マイタケの味噌汁が美味しかった。
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今日は下山するだけなので、チェックアウトの8時ぎりぎりまでごろごろ過ごす。
のんびり荷物を整理して、小屋のスタッフさんに挨拶を済ませた。
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風情あるこの小屋も老朽化により令和3年3月に取り壊されることになっている。
新しい小屋の建設は、2年かかるか、3年かかるか、はっきりしたことはわからないとスタッフさんが言っていた。
小屋が新しくなれば、また様々な面で登山客が恩恵を受けられるようになるだろう。
今より快適になるのかもしれない。
でも、60年近く続いた小屋に染み付く言葉では表現しがたい趣が失われてしまうのは、とても惜しいと思うのだ。
柱一本、梁一本でもいいので、新たに建てられる山小屋に使ってほしいと願うのは、登山者の身勝手な感傷であろうか。
小屋の前でshinichiさんと記念撮影。
今回初のツーショット。
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では、下山しましょうか。
帰り道々、振り返ってはくろがね小屋の写真を撮ってしまう。
建て替え前にもう一度来るチャンスはあるだろうか。
それとも、これが見納めとなってしまうだろうか。
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何年か、何十年か後、「昔はここに古い山小屋があってね。」なんて話をすることがきっとあるんだろうなと思いつつ山を下った。
新年早々の大遠征お疲れさまでした
やはり山は雪のある冬山がいっちゃん美しいですね~!
ネットを見ていたら、くろがね小屋のカレーライスは山小屋飯第二位に輝いたそうですよ!
こんにちは!
雪は少なかったものの、それなりに楽しめました。
標高は低くても、高峰の趣を味わうことが出来るのは、東北のいいところですね。
くろがね小屋のカレーライスは、そんなに評価が高いんですね。
甘口ですが、とてもコクがあるカレーですよ。