9月末といえば、毎年恒例となりつつある夏季休暇消化山行。
どこにしようかネットで情報を集めていたところ、ふとひっかかったのが安達太良山。
標高は1700mと低山の域だが、9月下旬からぼちぼち紅葉が始まるらしい。
東北の山は登ったことがないので、よいチャンスかもしれないと思いここに決定。
日帰りも十分可能だが、初の東北遠征なんだし、山小屋も予約して休暇を満喫しよう。
夜中の3時に自宅を出発。
こんなに早く出る必要もないのだが、高速道路の深夜割引を使いたいので、こういうところで貧乏臭さを発揮する。
でもね、これで片道2000円安くなる。サラリーマンにとってはバカにならない金額である。
登山口は一番メジャーと思われる奥岳登山口。
無料で広大な駐車場はありがたい。
ここはあだたら高原スキー場のロープウェイ乗り場にもあたるので、レストハウスにトイレやレストランもある。
多くのハイカーは、ここからロープウェイに乗って、山の中腹まで一気に上がってしまう。
私は、ロープウェイには乗らず、下から歩くことにした。
スタート時刻は、8時45分。
スキー場の脇の砂利道を歩いていく。
あまり面白くはない。
しばらく行くとリフトの下。
えー、ここを登るの? と思いきや50mくらいで左へそれる。
やれやれと思ったら、今度はゲレンデのど真ん中を通ることに。
草が刈ってあるので、ありがたいが、それにしてもなんだかなぁ。。。
そんなこんなでスタートから30分でようやく登山道に入った。
だが、ここからが1時間弱の地獄の始まり。
秋の長雨の影響もあるのだろうが、狭く急な登山道は、どろどろ、ずるずる、べちゃべちゃ、ぬるぬる、不快なことこの上なし。
あまりにひどい道だったので、写真も無し。
ケチってロープウェイに乗らなかったことを悔やんだ。
次に来るときは、絶対ロープウェイに乗ることを誓った。
傾斜が緩くなってくると空が開けてきて、五葉松平に到着。
地獄終了。大汗をかいてしまった。
後ろからきた山マダムに、「今日はよいお天気でいいですね~。」と声を掛けられたが、苦笑いしかできなかったよ。
おばちゃんはどこでも元気だなぁ。
さらに平坦な道を進むと薬師岳に到着。
あまりピーク感はない。
とりあえず、鐘なんぞをカーンと鳴らしてみる。
山頂碑のすぐ先にあるのは…、
「この上の空がほんとの空です」 ちょうどガスっちゃったけど…
高村光太郎の「智恵子抄」に関連の一節がある。
「智恵子は東京に空が無いという
ほんとの空を見たいという
(略)
阿多多羅山の山の上に
毎日出ている青い空が
智恵子のほんとの空だという
あどけない空の話である」
二本松は高村智恵子の故郷なんだね。
「智恵子抄」は、中学校だか高校だかで、みんな学んだはずである。
こういうところで繋がってくるとは、国語の教科書を読んでいた時は思いもよらなかった。
感慨にふけっていると、ロープウェイ駅方面から小学生登山の集団が100人くらいでにぎやかにやってきた。
ちょうどガスがふっと切れた瞬間に、子ども達が大声で叫び出す。
「あっ! 乳首が見えた~!」
「乳首だ!乳首だー!」
安達太良山のピークは、「乳首(ちちくび)」という。国土地理院の地図にも書いてある。
子ども達はきちんとした名称で叫んでいたのだが…。
公然とそんなことを叫べるのは今のうちだけだぞ、いいな!
ほんとの空の感慨がどこかに吹き飛んでしまったので、先を急ぐ。
薬師岳から先は、登りも穏やかになって歩きやすい。
視界も開けてくるようになったので、始まったばかりの紅葉が楽しめるようになってきた。
雲が優勢の天気になってしまったが、時折陽が差したりして、それなりに秋山の雰囲気が味わえる。
あと10日後くらいがベストタイミングなんだろうな。
ナナカマドの赤や秋の花もところどころで見られ、足取りを軽くしてくれる。
写真を撮ってばかりいるので、なかなか進まない。
山頂まであと少しというところで、なんとテレビ局の取材を受けてしまった。
「どこから来たんですか~?」とか「安達太良山の紅葉はどうですか~?」とか、5分間くらい色々と質問された。
福島県内のニュース番組で放送されるということだ。
もしニュースを見た方がいらっしゃったら、ご一報ください。
風がやや強くなってくると、ピークが見えてきた。
ああ、あれが子ども達が叫んでいた乳首だな。
山頂碑はピーク下の広いところにあった。
さて、仕上げに乳首の上まで登ろう。
ピークまでは、岩をぐるっと巻くようにルートがついていて、一部鎖場もある。
山頂には三角点が設置してあった。
11時40分、安達太良山(1700m)登頂!
登った瞬間、雲がさっと切れて青空が見えた。
智恵子が言っていたほんとの空の色。
しばし感慨にふけっていると、またガスって来た。
雲の流れが速い。
ここからは、鉄山に向かう稜線を少し進み、沼の平を見に行く。
いままで登ってきた紅葉の山とは風景が一変する。
牛の背と呼ばれる稜線は、だだっ広い。
よく馬の背と言われる場所は、概して痩せ尾根と相場が決まっているが、牛の背の場合はその逆か。
雪のシーズンだとホワイトアウトが怖い場所だろう。
風が通り抜けるので、岩の陰に隠れてオニギリとシリアルバーでエネルギー補給。
沼の平を眺められるところまで来た。
周囲は硫黄の匂いが立ち込めている。
なかなかの迫力である。これは一見の価値あり。
昔はここから沼の平に下りられるルートがあったらしいが、有毒ガスが危険なため、現在は下りることができない。
時間は早いが、鉄山には登らずにくろがね小屋に向かうことにした。
ちょっとヒザが痛くなってきたので、ゆっくり歩きたいからだ。
稜線から小屋までは約300m標高を下げることになる。
まずは、峰の辻まで降りていく。
峰の辻は、稜線からもよく見える。尾根上にある広く平らな場所だ。
安達太良山から直接下りてくることもできる。
らここからくろがね小屋方面と勢至平方面へと道を分ける。
自分はくろがね小屋方面へ。
このあたりも紅葉がよかった。
写真を撮りながらだと、ペースが落とせるので、ヒザを休ませられる。
安達太良山のあちこちにあるルートの目印は、鬼太郎の目玉オヤジのようなデザインだ。
よくある白丸だけの目印より大変よく目立つ。
14時15分。
ガラスのヒザが限界に差し掛かった時にくろがね小屋到着。
おつかれ~。
大きく渋い鐘が出迎えてくれた。
中に入ると数人の登山客が休憩していたが、宿泊客としては私が一番早い到着だったようだ。
部屋は1号室を割り当てられた。
一階が食堂兼談話室。二階は宿泊部屋。機能的な造りになっている。
この小屋は予約制。一人分のスペースは布団一枚分+荷物が置けるくらいの広さがある。
一泊二食付きで6320円也。
八ヶ岳や北アルプスに比べると、破格の安さである。
小屋番さんが、「もうお風呂入れますよ~」と言ってくださったので、ありがたく入らせていただくことにした。
ここは麓の岳温泉の源泉脇にある山小屋であるため、まさに湧出したての源泉かけ流しを堪能できるのだ。
本日、温泉一番乗り。貸し切り状態、最高!
湯舟は5人くらいなら一度に入れる広さ。
湯の花が漂う白濁した温泉。
ヒザの痛みが一気に和らぐ。
山小屋にこんないい温泉があるとは。
今まで入った温泉の中でも泉質はトップクラスだと思った。
夕食は、カレーライス。
ここの名物らしい。もちろんお代わり自由。
私の前に座っていた高齢の男性は、どうやら常連さんらしい。
「ここはいつ来ても、これしか出ねぇんだ。」と言いながら、嬉しそうに食べていた。
今日は平日ということもあり、宿泊客は25人。
小屋のキャパシティが50人なので、ゆったり過ごせた。
消灯時間まで、マンガを読んだり、雑誌のバックナンバーを眺めたりしながら、過ごす。
最後に、もう一度温泉に入ってから、ぐっすり眠った。
翌朝はガスガス。
小屋から上は真っ白だった。
昨日のうちに登っておいてよかった。
朝食は5時半に食べて、ゆっくり身支度。
登る人たちを見送ってから、最後の方に小屋を後にした。
勢至平に向かって、ほぼ水平な道を進んでいく。
途中で塩沢へのルート分ける。
自分は奥岳登山口なので、右へ。
小屋を出てからしばらく登山道右側に沿うように苔むした石垣が続いていたので何だろうと思っていたら、温泉を引くためのものだった。
石垣の中にパイプが走っているのだ。
途中で源泉と思わる木で蓋をされたコンクリの囲いがあったので、それでわかった。
湯気がしゅんしゅん出ていて、硫黄の匂いが漂う。
源泉はいくつかあるのだろうが、こうやって麓の旅館まで温泉を引いているんだな。
大変な仕事である。
勢至平を過ぎてしばらく進むと旧道と馬車道に分かれ下っていく。
旧道は、ずるずる、どろどろの雰囲気満載だったので、つづら折りの馬車道を選択。
この方が傾斜もゆるく、ヒザに優しい。
下りきったところが烏橋。
ちょっとだけ遠回りになるが、あだたら渓谷遊歩道を通ることにした。
始めは木道で気分よく歩いていたが、すぐにどろどろの道に…orz
でも、渓谷はすごく美しかった。
これが全部紅葉したらすごいことになりそうだ。
滝の下でマイナスイオンを浴びながらコーヒーブレイク。
1kmほどの遊歩道だったが、変化があって楽しかった。
ロッドを持ってくればよかったなんてことは…、ちょっと思ったけど…。
昨日は気づかなかったが、登山口の近くにこんな碑があった。
「智恵子抄」の一節である。
山旅のよい締めくくりとなった。
帰りのロングドライブの前に、どうしても寄りたいところがあって二本松の駅前へ。
二本松市市民交流センター
目指していたのはここ!
市民交流センターの一階にある杉乃家さん。
B級グルメコンテスト1位に輝いた「なみえ焼きそば」を食べたかったのだ。
この杉乃家さんは、震災後に浪江町から避難し、二本松で店を構えたそうだ。
はじめて食べたなみえ焼そば。
極太の中華麺にもやしと豚肉と甘めのソース味。
間違いない美味しさ。
ごちそうさまでした!
満腹になったところで、東京まで300km!
気合入れて帰るぞー!
どこにしようかネットで情報を集めていたところ、ふとひっかかったのが安達太良山。
標高は1700mと低山の域だが、9月下旬からぼちぼち紅葉が始まるらしい。
東北の山は登ったことがないので、よいチャンスかもしれないと思いここに決定。
日帰りも十分可能だが、初の東北遠征なんだし、山小屋も予約して休暇を満喫しよう。
夜中の3時に自宅を出発。
こんなに早く出る必要もないのだが、高速道路の深夜割引を使いたいので、こういうところで貧乏臭さを発揮する。
でもね、これで片道2000円安くなる。サラリーマンにとってはバカにならない金額である。
登山口は一番メジャーと思われる奥岳登山口。
無料で広大な駐車場はありがたい。
ここはあだたら高原スキー場のロープウェイ乗り場にもあたるので、レストハウスにトイレやレストランもある。
多くのハイカーは、ここからロープウェイに乗って、山の中腹まで一気に上がってしまう。
私は、ロープウェイには乗らず、下から歩くことにした。
スタート時刻は、8時45分。
スキー場の脇の砂利道を歩いていく。
あまり面白くはない。
しばらく行くとリフトの下。
えー、ここを登るの? と思いきや50mくらいで左へそれる。
やれやれと思ったら、今度はゲレンデのど真ん中を通ることに。
草が刈ってあるので、ありがたいが、それにしてもなんだかなぁ。。。
そんなこんなでスタートから30分でようやく登山道に入った。
だが、ここからが1時間弱の地獄の始まり。
秋の長雨の影響もあるのだろうが、狭く急な登山道は、どろどろ、ずるずる、べちゃべちゃ、ぬるぬる、不快なことこの上なし。
あまりにひどい道だったので、写真も無し。
ケチってロープウェイに乗らなかったことを悔やんだ。
次に来るときは、絶対ロープウェイに乗ることを誓った。
傾斜が緩くなってくると空が開けてきて、五葉松平に到着。
地獄終了。大汗をかいてしまった。
後ろからきた山マダムに、「今日はよいお天気でいいですね~。」と声を掛けられたが、苦笑いしかできなかったよ。
おばちゃんはどこでも元気だなぁ。
さらに平坦な道を進むと薬師岳に到着。
あまりピーク感はない。
とりあえず、鐘なんぞをカーンと鳴らしてみる。
山頂碑のすぐ先にあるのは…、
「この上の空がほんとの空です」 ちょうどガスっちゃったけど…
高村光太郎の「智恵子抄」に関連の一節がある。
「智恵子は東京に空が無いという
ほんとの空を見たいという
(略)
阿多多羅山の山の上に
毎日出ている青い空が
智恵子のほんとの空だという
あどけない空の話である」
二本松は高村智恵子の故郷なんだね。
「智恵子抄」は、中学校だか高校だかで、みんな学んだはずである。
こういうところで繋がってくるとは、国語の教科書を読んでいた時は思いもよらなかった。
感慨にふけっていると、ロープウェイ駅方面から小学生登山の集団が100人くらいでにぎやかにやってきた。
ちょうどガスがふっと切れた瞬間に、子ども達が大声で叫び出す。
「あっ! 乳首が見えた~!」
「乳首だ!乳首だー!」
安達太良山のピークは、「乳首(ちちくび)」という。国土地理院の地図にも書いてある。
子ども達はきちんとした名称で叫んでいたのだが…。
公然とそんなことを叫べるのは今のうちだけだぞ、いいな!
ほんとの空の感慨がどこかに吹き飛んでしまったので、先を急ぐ。
薬師岳から先は、登りも穏やかになって歩きやすい。
視界も開けてくるようになったので、始まったばかりの紅葉が楽しめるようになってきた。
雲が優勢の天気になってしまったが、時折陽が差したりして、それなりに秋山の雰囲気が味わえる。
あと10日後くらいがベストタイミングなんだろうな。
ナナカマドの赤や秋の花もところどころで見られ、足取りを軽くしてくれる。
写真を撮ってばかりいるので、なかなか進まない。
山頂まであと少しというところで、なんとテレビ局の取材を受けてしまった。
「どこから来たんですか~?」とか「安達太良山の紅葉はどうですか~?」とか、5分間くらい色々と質問された。
福島県内のニュース番組で放送されるということだ。
もしニュースを見た方がいらっしゃったら、ご一報ください。
風がやや強くなってくると、ピークが見えてきた。
ああ、あれが子ども達が叫んでいた乳首だな。
山頂碑はピーク下の広いところにあった。
さて、仕上げに乳首の上まで登ろう。
ピークまでは、岩をぐるっと巻くようにルートがついていて、一部鎖場もある。
山頂には三角点が設置してあった。
11時40分、安達太良山(1700m)登頂!
登った瞬間、雲がさっと切れて青空が見えた。
智恵子が言っていたほんとの空の色。
しばし感慨にふけっていると、またガスって来た。
雲の流れが速い。
ここからは、鉄山に向かう稜線を少し進み、沼の平を見に行く。
いままで登ってきた紅葉の山とは風景が一変する。
牛の背と呼ばれる稜線は、だだっ広い。
よく馬の背と言われる場所は、概して痩せ尾根と相場が決まっているが、牛の背の場合はその逆か。
雪のシーズンだとホワイトアウトが怖い場所だろう。
風が通り抜けるので、岩の陰に隠れてオニギリとシリアルバーでエネルギー補給。
沼の平を眺められるところまで来た。
周囲は硫黄の匂いが立ち込めている。
なかなかの迫力である。これは一見の価値あり。
昔はここから沼の平に下りられるルートがあったらしいが、有毒ガスが危険なため、現在は下りることができない。
時間は早いが、鉄山には登らずにくろがね小屋に向かうことにした。
ちょっとヒザが痛くなってきたので、ゆっくり歩きたいからだ。
稜線から小屋までは約300m標高を下げることになる。
まずは、峰の辻まで降りていく。
峰の辻は、稜線からもよく見える。尾根上にある広く平らな場所だ。
安達太良山から直接下りてくることもできる。
らここからくろがね小屋方面と勢至平方面へと道を分ける。
自分はくろがね小屋方面へ。
このあたりも紅葉がよかった。
写真を撮りながらだと、ペースが落とせるので、ヒザを休ませられる。
安達太良山のあちこちにあるルートの目印は、鬼太郎の目玉オヤジのようなデザインだ。
よくある白丸だけの目印より大変よく目立つ。
14時15分。
ガラスのヒザが限界に差し掛かった時にくろがね小屋到着。
おつかれ~。
大きく渋い鐘が出迎えてくれた。
中に入ると数人の登山客が休憩していたが、宿泊客としては私が一番早い到着だったようだ。
部屋は1号室を割り当てられた。
一階が食堂兼談話室。二階は宿泊部屋。機能的な造りになっている。
この小屋は予約制。一人分のスペースは布団一枚分+荷物が置けるくらいの広さがある。
一泊二食付きで6320円也。
八ヶ岳や北アルプスに比べると、破格の安さである。
小屋番さんが、「もうお風呂入れますよ~」と言ってくださったので、ありがたく入らせていただくことにした。
ここは麓の岳温泉の源泉脇にある山小屋であるため、まさに湧出したての源泉かけ流しを堪能できるのだ。
本日、温泉一番乗り。貸し切り状態、最高!
湯舟は5人くらいなら一度に入れる広さ。
湯の花が漂う白濁した温泉。
ヒザの痛みが一気に和らぐ。
山小屋にこんないい温泉があるとは。
今まで入った温泉の中でも泉質はトップクラスだと思った。
夕食は、カレーライス。
ここの名物らしい。もちろんお代わり自由。
私の前に座っていた高齢の男性は、どうやら常連さんらしい。
「ここはいつ来ても、これしか出ねぇんだ。」と言いながら、嬉しそうに食べていた。
今日は平日ということもあり、宿泊客は25人。
小屋のキャパシティが50人なので、ゆったり過ごせた。
消灯時間まで、マンガを読んだり、雑誌のバックナンバーを眺めたりしながら、過ごす。
最後に、もう一度温泉に入ってから、ぐっすり眠った。
翌朝はガスガス。
小屋から上は真っ白だった。
昨日のうちに登っておいてよかった。
朝食は5時半に食べて、ゆっくり身支度。
登る人たちを見送ってから、最後の方に小屋を後にした。
勢至平に向かって、ほぼ水平な道を進んでいく。
途中で塩沢へのルート分ける。
自分は奥岳登山口なので、右へ。
小屋を出てからしばらく登山道右側に沿うように苔むした石垣が続いていたので何だろうと思っていたら、温泉を引くためのものだった。
石垣の中にパイプが走っているのだ。
途中で源泉と思わる木で蓋をされたコンクリの囲いがあったので、それでわかった。
湯気がしゅんしゅん出ていて、硫黄の匂いが漂う。
源泉はいくつかあるのだろうが、こうやって麓の旅館まで温泉を引いているんだな。
大変な仕事である。
勢至平を過ぎてしばらく進むと旧道と馬車道に分かれ下っていく。
旧道は、ずるずる、どろどろの雰囲気満載だったので、つづら折りの馬車道を選択。
この方が傾斜もゆるく、ヒザに優しい。
下りきったところが烏橋。
ちょっとだけ遠回りになるが、あだたら渓谷遊歩道を通ることにした。
始めは木道で気分よく歩いていたが、すぐにどろどろの道に…orz
でも、渓谷はすごく美しかった。
これが全部紅葉したらすごいことになりそうだ。
滝の下でマイナスイオンを浴びながらコーヒーブレイク。
1kmほどの遊歩道だったが、変化があって楽しかった。
ロッドを持ってくればよかったなんてことは…、ちょっと思ったけど…。
昨日は気づかなかったが、登山口の近くにこんな碑があった。
「智恵子抄」の一節である。
山旅のよい締めくくりとなった。
帰りのロングドライブの前に、どうしても寄りたいところがあって二本松の駅前へ。
二本松市市民交流センター
目指していたのはここ!
市民交流センターの一階にある杉乃家さん。
B級グルメコンテスト1位に輝いた「なみえ焼きそば」を食べたかったのだ。
この杉乃家さんは、震災後に浪江町から避難し、二本松で店を構えたそうだ。
はじめて食べたなみえ焼そば。
極太の中華麺にもやしと豚肉と甘めのソース味。
間違いない美味しさ。
ごちそうさまでした!
満腹になったところで、東京まで300km!
気合入れて帰るぞー!
東北の山はすでに紅葉なんですねえ
カミさんの実家が喜多方なのでテレビでpapachanさんを見ているかも、、、、、
くろがね小屋の雰囲気もいいし僕もロッドを携えて登りたくなりました。
こんばんは!
一人でしたので、運転がちょっと心配でしたが、けっこう走れちゃうもんだと思いました。東北がちょっと身近に感じました。
安達太良山の紅葉はまだ始まったばかりなので、行かれるならこれからがベストですよ!