行者小屋の朝は早い。
4時を過ぎた頃からガサゴソ音がし始める。
トイレに行くと、女性がヘッドランプの明かりで化粧をしていた。
最近の山小屋ではよくある光景である。
5時半から朝食だが、朝一でスタートしたい人々は5時くらいから食堂に集まっている。
息子を5時にたたき起こすが、なかなか起きない。
5時20分にようやく布団から出て食堂に向かうも時すでに遅し。
ストーブにあたりながら、1回戦目が終了するのをじっと待つ。
思ったより早く人がはけたので、新しく納豆が置かれた位置にそそくさと座ると、温かいご飯と味噌汁に続き、おかずも配られた。
しっかりと朝ご飯を食べ、トイレもすませ、荷物をもって、スタッフにお礼。
さあ、出発だ。
息子:「荷物は置いていかないの?」
papa:「重い?」
息子:「大丈夫だけど。」
papa:「じゃ、今日はザックをしょったまま行こうね。寒いからザックがあると背中が温かいよ。」
息子:「わかった。」
確かにザックがあると温かい…、というよりすぐに暑くなってイヤになっちゃうんだけど、息子が納得したので結果オーライである(笑)。
これでまたテーマは達成された。
でもって、今日もルート選択を息子に任せる。
papa:「地蔵尾根と文三郎道とどっちにする?」
息子:「どっちがいいの?」
papa:「地蔵尾根は安全に登れるし、人も多い。文三郎道は、最後に岩場があるよ。」
息子:「岩の方がいい!」
ということで、登りは文三郎道に決定。下降ルートは地蔵尾根とした。
文三郎道は、赤岳と中岳を結ぶ稜線に向けてまっすぐ突き上げている。
階段状に整備された部分もあるが急登の連続だ。
しかし、地蔵尾根より早く森林限界に達するので、赤岳主稜を擁す西壁をはじめ360度ぐるっと展望が開けるので楽しく登れる。
ふりかえると眼下に行者小屋が見える。
いいペースで登ってきた。
息子の調子は良さそうだ。
1時間で稜線に出た。
風が強い。
朝日がだんだん高くなるにつれて、阿弥陀岳に映る赤岳の影が下がってくる。
横岳方面は雲一つ無い快晴だ。
ここからさらに登りがきつくなるが、周囲の景色を眺めながらなので気分はとてもいい。
前方の岩壁を右から回り込むようにルートが続く。
岩場の基部まで来た。
ストックをしまって、ここから頂上までは3点確保で安全に行こう。
とくに下降してくる登山者とどこですれ違うか考えて登らなければならない。
鎖がついているので、気をつけていれば問題ないが、落石には要注意。
赤岳は岩がもろいのだ。
岩場といってもルンゼ状なので、登ってみればそれほど恐怖感はない。
息子はぐいぐい登っていく。あまり、鎖も使わない。
だらだら登りより、明らかにペースが上がっている。
振り返ると結構な角度の岩場を登ってきた。
山頂直下で富士山もお目見え。ラッキー!
最後に短いはしごを登るとぱっと山頂に出る。
息子とがっちり握手。
2899mのピークからの眺めは絶景だ。
阿弥陀岳、権現岳、横岳は、眼下にあり、北アルプス、南アルプス、中央アルプスまで全てが見える。
頂上はたくさんの登山者で賑わい、見知らぬ人同士カメラを交換して記念写真を撮ったり撮られたり。
みんな笑顔がはじけている。やっぱり山はいいな~。
頂上小屋のある南峰に移動し、ゆっくり行動食を摂る。
そして、息子はお楽しみの山バッジを購入。600円也。
これで19個目のコレクションだ。
天気がいいうちに降りよう。
横岳に続くザレた稜線を下ると風力発電が特徴的な赤岳展望荘。
さらに進んで左手に落ちていく地蔵尾根に入る。
ここからのロケーションは、よく山雑誌に載るところだ。
この写真、どなたか買いませんか?(笑)
地蔵尾根は、上部はちょっと嫌なところもあるけど、はしごや鎖がしっかり付いているので不安はない。
樹林帯に入れば、あとはどんどん下っていくだけだ。
高度が下がればどんどん気温が上がってくるのがわかる。
一枚一枚脱いでいき、最後Tシャツ。
傾斜が落ちてくれば、行者小屋も近い。
行者小屋前の広場は大変なにぎわいで老若男女が溢れていた。
みんな山が大好きなんだね。
お腹も減ったし、お湯を沸かしてランチタイムだ。
このチタン製コッフェル、魚信さんからいただいたのもので、今回初登場である。
ガスボンベが丁度収納できるサイズで、パッキングにも好都合だ。
魚信さん、ありがとうございました!
登ってきた山を眺めながらのランチはことのほか美味い。
ワンタンスープに、クリームパンとドーナツ、それからチーカマとビーフジャーキー。
超高カロリー(笑)。
お腹イッパイで眠くならないうちに下山しよう。
まだまだここからが長いのだ。
画像を見て、気づいた方もいると思うが、実は息子は登山靴を履いていない。
夏までは履けていた登山靴が、きつくなってしまったのだ。
それがわかったのが、出発前夜だった。
仕方なくジョギングシューズ(しかも長女の靴)での登山となった。
登りの時は、それほど問題はなかったが、下りは足首に疲労がたまったようで、最後の方はかなり辛そうだった。
それでもなんとか2時間で美濃戸まで歩き、そこからスタート地点の美濃戸口まで45分で歩ききった。
結局、2日目は休憩時間も含めて8時間の行程だった。
息子は、自分で全ての荷物は持ったし、登山ルートも自分で決めた。
父親が課したテーマは完遂した。
よくがんばったね。お前は強い10才だ。
4時を過ぎた頃からガサゴソ音がし始める。
トイレに行くと、女性がヘッドランプの明かりで化粧をしていた。
最近の山小屋ではよくある光景である。
5時半から朝食だが、朝一でスタートしたい人々は5時くらいから食堂に集まっている。
息子を5時にたたき起こすが、なかなか起きない。
5時20分にようやく布団から出て食堂に向かうも時すでに遅し。
ストーブにあたりながら、1回戦目が終了するのをじっと待つ。
思ったより早く人がはけたので、新しく納豆が置かれた位置にそそくさと座ると、温かいご飯と味噌汁に続き、おかずも配られた。
しっかりと朝ご飯を食べ、トイレもすませ、荷物をもって、スタッフにお礼。
さあ、出発だ。
息子:「荷物は置いていかないの?」
papa:「重い?」
息子:「大丈夫だけど。」
papa:「じゃ、今日はザックをしょったまま行こうね。寒いからザックがあると背中が温かいよ。」
息子:「わかった。」
確かにザックがあると温かい…、というよりすぐに暑くなってイヤになっちゃうんだけど、息子が納得したので結果オーライである(笑)。
これでまたテーマは達成された。
でもって、今日もルート選択を息子に任せる。
papa:「地蔵尾根と文三郎道とどっちにする?」
息子:「どっちがいいの?」
papa:「地蔵尾根は安全に登れるし、人も多い。文三郎道は、最後に岩場があるよ。」
息子:「岩の方がいい!」
ということで、登りは文三郎道に決定。下降ルートは地蔵尾根とした。
文三郎道は、赤岳と中岳を結ぶ稜線に向けてまっすぐ突き上げている。
階段状に整備された部分もあるが急登の連続だ。
しかし、地蔵尾根より早く森林限界に達するので、赤岳主稜を擁す西壁をはじめ360度ぐるっと展望が開けるので楽しく登れる。
ふりかえると眼下に行者小屋が見える。
いいペースで登ってきた。
息子の調子は良さそうだ。
1時間で稜線に出た。
風が強い。
朝日がだんだん高くなるにつれて、阿弥陀岳に映る赤岳の影が下がってくる。
横岳方面は雲一つ無い快晴だ。
ここからさらに登りがきつくなるが、周囲の景色を眺めながらなので気分はとてもいい。
前方の岩壁を右から回り込むようにルートが続く。
岩場の基部まで来た。
ストックをしまって、ここから頂上までは3点確保で安全に行こう。
とくに下降してくる登山者とどこですれ違うか考えて登らなければならない。
鎖がついているので、気をつけていれば問題ないが、落石には要注意。
赤岳は岩がもろいのだ。
岩場といってもルンゼ状なので、登ってみればそれほど恐怖感はない。
息子はぐいぐい登っていく。あまり、鎖も使わない。
だらだら登りより、明らかにペースが上がっている。
振り返ると結構な角度の岩場を登ってきた。
山頂直下で富士山もお目見え。ラッキー!
最後に短いはしごを登るとぱっと山頂に出る。
息子とがっちり握手。
2899mのピークからの眺めは絶景だ。
阿弥陀岳、権現岳、横岳は、眼下にあり、北アルプス、南アルプス、中央アルプスまで全てが見える。
頂上はたくさんの登山者で賑わい、見知らぬ人同士カメラを交換して記念写真を撮ったり撮られたり。
みんな笑顔がはじけている。やっぱり山はいいな~。
頂上小屋のある南峰に移動し、ゆっくり行動食を摂る。
そして、息子はお楽しみの山バッジを購入。600円也。
これで19個目のコレクションだ。
天気がいいうちに降りよう。
横岳に続くザレた稜線を下ると風力発電が特徴的な赤岳展望荘。
さらに進んで左手に落ちていく地蔵尾根に入る。
ここからのロケーションは、よく山雑誌に載るところだ。
この写真、どなたか買いませんか?(笑)
地蔵尾根は、上部はちょっと嫌なところもあるけど、はしごや鎖がしっかり付いているので不安はない。
樹林帯に入れば、あとはどんどん下っていくだけだ。
高度が下がればどんどん気温が上がってくるのがわかる。
一枚一枚脱いでいき、最後Tシャツ。
傾斜が落ちてくれば、行者小屋も近い。
行者小屋前の広場は大変なにぎわいで老若男女が溢れていた。
みんな山が大好きなんだね。
お腹も減ったし、お湯を沸かしてランチタイムだ。
このチタン製コッフェル、魚信さんからいただいたのもので、今回初登場である。
ガスボンベが丁度収納できるサイズで、パッキングにも好都合だ。
魚信さん、ありがとうございました!
登ってきた山を眺めながらのランチはことのほか美味い。
ワンタンスープに、クリームパンとドーナツ、それからチーカマとビーフジャーキー。
超高カロリー(笑)。
お腹イッパイで眠くならないうちに下山しよう。
まだまだここからが長いのだ。
画像を見て、気づいた方もいると思うが、実は息子は登山靴を履いていない。
夏までは履けていた登山靴が、きつくなってしまったのだ。
それがわかったのが、出発前夜だった。
仕方なくジョギングシューズ(しかも長女の靴)での登山となった。
登りの時は、それほど問題はなかったが、下りは足首に疲労がたまったようで、最後の方はかなり辛そうだった。
それでもなんとか2時間で美濃戸まで歩き、そこからスタート地点の美濃戸口まで45分で歩ききった。
結局、2日目は休憩時間も含めて8時間の行程だった。
息子は、自分で全ての荷物は持ったし、登山ルートも自分で決めた。
父親が課したテーマは完遂した。
よくがんばったね。お前は強い10才だ。
無事登頂お疲れ様です^^
テーマもクリアされて、息子さんも一段と成長したんじゃないですか。
記事で見ている分には、「イイナ」「キレイだな」ですが、実際は結構登ってますよね。
でも、いつかはチャレンジしてみたいです!
このところ、急にお兄ちゃんになってきましたよね。いつまでもちゃん付けで呼んでいたら、嫌がられるかも、ですね。
こんばんは!
なんとか無事に戻ってきました。
これからもスモールステップで息子を鍛えたいと思っています。
なんちゃって、中学生になったら一緒に行ってくれないんだろうなぁ。
そのときは、あなさん、山に付き合ってくださいね。
>kawaさん
こんばんは!
今回のバッジは、頂上小屋でないと手に入らないものなので、どうぞ見てやってください。(笑)
今のところちゃんづけで全然大丈夫です。
自分でも○○ちゃんと言ってますから。そっちの方が問題か!
写真も綺麗。今までのコンデジとはやっぱり違いますか?
こんばんは!
予報よりも天気がよくなって最高でした。
ミラーレス一眼は、やっぱり色が綺麗に出ますね。
それに陰影がよく表現されるような気がします。
でも、まだまだ使い方を熟知していないので、もっとよい写真を撮れるよう勉強します。
はじめまして~・・でよろしいでしょうか?(笑)
しっかりデジャブリました(笑)
晴れてるとこんなにたくさんのお山が見えるんですね~富士山見たかったな~(^_-)
計画通りに進んだ最高の山行になってよかったですね~20個目のアニバーサリー登山はどちらになるのかな~(#^.^#)
こんばんは!
はじめましてじゃないですよ~。(笑)
以前もコメントいただいておりますです。
八ヶ岳は、一年を通して快晴率が高いので、特にこれからの季節は富士山がバッチリ見えます。
バッジ20個目は、まだ計画中です。
息子は寒さに弱いので、あまり高い山は無いかな~。
時間が出来たらつきあって下さい!
超超超~遅レスでごめんなさい。
冬の赤岳は、ピッケルを使います。
つまり滑落停止の技術が必要です。
そんなに怖いことはありませんので、今度一緒にやりましょうね。
それまでやれる範囲で鍛えときます。
今年リフレッシュ休暇なるものがあるので、夏辺りに縦走テン泊に行きたいな~なんて思ってます。
雲ノ平に行きたい!!!行けるのか!?
まずは奥多摩辺りで修行です!