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『王になった男』などのリュ・スンリョンが主人公を演じ、突然仲のいい父娘を襲う悲劇と、その後刑務所内で起きる思いがけない奇跡を描く感涙作。あらすじ:模擬国民参加裁判で、弁護側の女性(パク・シネ)は、ある幼女暴行殺人事件のえん罪を晴らすために立ち上がる。当時犯人とされ、死刑が確定したヨング(リュ・スンリョン)は、娘のイェスン(カル・ソウォン)と二人暮らし。彼はかわいい娘のために黄色いランドセルを買ってやろうとしていたが、ランドセルは売れてしまい……。
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<感想>韓国映画歴代動員記録第3位をマークした感動作。知的障害を抱えながらも、無実の罪を着せられ服役することになった父親と、6歳のまな娘との深い絆が周りの人々の心まで変えていく過程を回想する。
本作でデビューした名子役カル・ソウォンが幼少時代の娘を演じ、そのかれんさで涙を誘う。あまりにも厳しい現実をユーモアと、優しさと愛情で包み込む物語に感極まります。
現実離れした設定の、催涙映画を見せられてはたまらないと思っていた。そうしたら、現在と過去の交錯も巧みに、主人公の娘や同房だった収監者、刑務所課長らの人生と、時間を実感させる演出に心地よく乗せられてしまった。
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まさか“セーラームーン”のランドセルで号泣するとは思っても見なかった。殺人犯に間違われた知的障害者の父親と、良く出来た幼い娘の絆の物語、これは過去篇です。
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ただし予想する通りにしか展開せず、かえってもどかしさが残る。娘が模擬裁判で、父親の冤罪を晴らそうとする現在の部分が効果的になっていない。よくよく考えてみれば、そうに決まっているからだ。観客はみな、彼の無実を知っているわけだから。
いくら父娘の無償の愛を描くにしても、話が乱暴で無茶すぎる。その乱暴な話を無理やりに美談に仕立てて、しかも、少女が父親に会うために忍び込む刑務所の、7番房の演出はコメディタッチであり、何やら取って付けたような気がした。
主人公の娘を刑務所内に出し入れするという奇想も、外部が娘に無関心でなければ成立しないので無理があると思うのですが、演出に節度があるようなので観てはいられます。
ズサンな警察、甘い刑務所、涙や奇跡よりも唖然としてしまう父娘もの。このように頻繁に行き来してプレゼントも不自由なく渡せる環境では、クライマックスに泣き場を用意したところで効果が薄れてしまっているような感じがした。まぁ、それでも感動作品としては、囚人や看守との交流と共に活写した韓国の定番でもある、泣かせ映画の力作であります。
2014年劇場鑑賞作品・・・40
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<感想>韓国映画歴代動員記録第3位をマークした感動作。知的障害を抱えながらも、無実の罪を着せられ服役することになった父親と、6歳のまな娘との深い絆が周りの人々の心まで変えていく過程を回想する。
本作でデビューした名子役カル・ソウォンが幼少時代の娘を演じ、そのかれんさで涙を誘う。あまりにも厳しい現実をユーモアと、優しさと愛情で包み込む物語に感極まります。
現実離れした設定の、催涙映画を見せられてはたまらないと思っていた。そうしたら、現在と過去の交錯も巧みに、主人公の娘や同房だった収監者、刑務所課長らの人生と、時間を実感させる演出に心地よく乗せられてしまった。
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まさか“セーラームーン”のランドセルで号泣するとは思っても見なかった。殺人犯に間違われた知的障害者の父親と、良く出来た幼い娘の絆の物語、これは過去篇です。
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ただし予想する通りにしか展開せず、かえってもどかしさが残る。娘が模擬裁判で、父親の冤罪を晴らそうとする現在の部分が効果的になっていない。よくよく考えてみれば、そうに決まっているからだ。観客はみな、彼の無実を知っているわけだから。
いくら父娘の無償の愛を描くにしても、話が乱暴で無茶すぎる。その乱暴な話を無理やりに美談に仕立てて、しかも、少女が父親に会うために忍び込む刑務所の、7番房の演出はコメディタッチであり、何やら取って付けたような気がした。
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ズサンな警察、甘い刑務所、涙や奇跡よりも唖然としてしまう父娘もの。このように頻繁に行き来してプレゼントも不自由なく渡せる環境では、クライマックスに泣き場を用意したところで効果が薄れてしまっているような感じがした。まぁ、それでも感動作品としては、囚人や看守との交流と共に活写した韓国の定番でもある、泣かせ映画の力作であります。
2014年劇場鑑賞作品・・・40
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