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a green hand

天狗のような南方熊楠・・

タイミングというのは本当にどこからやってくるのかわからない。

K先生に会い、先生の口からわけのわからない外国語のように耳慣れない名前を聞いた。
「人間の建設」に感激してくれた先生がその夜に電話をくれた。

それでその訳のわからない名前の主のことを聞いてみた。

粘菌?とかエコのことを話してくれた。

そこまでの情報であとはネット検索で知ることになった。

南方熊楠についてキンドルで無料で読める本に出会い、斜め読みをした。


「神社合祀に関する意見書」「きのふけふの草花」

神社合祀反対の意味は私に大きな驚きだった。
南方熊楠は熊野古道の自然を守った人間と言っても良いのだ。

そんな本を読んだ翌日の夜である。
K先生が電話をくれた。
7時からBS朝日で南方熊楠〈みなかたくまぐす〉のことを放映すると・・。

このタイミングの良さである。

神社合祀について読んだばかりだった私は熊野古道のありがたさやエコロジーということを大変良く理解することができた。

K先生との再会は不思議が詰まっていた。

考え方や感じ方がとてもよく似ていて、読書、音楽、旅と普通の趣味もよく似ていたのである。

このタイミングでK先生に再会できたのも不思議である。

独身を通されていた。
川の見える景色のよいマンションで自然に囲まれて生活しているという。

岡 潔の「情緒」というものが先生との繋がりの中で一層強く感じた。

17歳と24歳の師弟関係というとまだまだ混沌の中にいるはずである・・。

若い頃に影響された本の好みは大切であると改めて思う。

220円という当時の本「人間の建設」。

K先生の本棚にもあり、私が読み込んだことに感激してもう一度読んでみると仰っていた。

私は、岡 潔の情緒がとても好きだったのだと気づいた。
人の中心は情緒ということなのかもしれない。

改めて「春宵十話」光文社文庫を読んでみてもその考え方や感じ方が好きだなと思えるのである。
十話は文庫の4分の1で残る、22話の随筆である。

道義教育、絵画教育、日本のこと、教育で心配なこと等、子供に関わったことのある私には簡単には見過ごせない。
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