今年は、姪の好きだった矢車草の零れ種が少ないな〜と心配していた。
私のたった2人だけの姪のうちの1人が、クモ膜下出血で2年前に突然にいなくなったのだ。
その突然の死を受け入れられない私は姪の好きだった小径を姪を思いながら世話をしていた。
そこに矢車草を植えた。
2年目の今年はたくさんの零れ種で小径が賑わった。が、今年の零れ種が見当たらない。
私の部屋の前に、踏み石がある。
踏み石を取り除いて、芝生がはうようにしようと石を取り除いた後に土をかけた。
小さな芽が夏に沢山出て、どうしてこんなところにと思い、無造作にそれをたくさん摘んで捨てた。
わからないけど、花の芽のような気もして数本を残しておいた。
どれぐらいだろうか、残しておいたその芽からグレイシュな葉が現れた。
思わず、「綾?」と姪の名前が口からもれるように出てきた。
どうしてここに?と、あり得ない場所に矢車草がまるで飛翔してきたかのように存在した。
しばらくただ、呆然としていた。
ありえない距離に、しかも、矢車草が咲いていた、そこの土を持ってきたのではなく夫が物置から持ってきた土を表面にかけたのに。
私の部屋から、外を眺めると必ずガラス戸の下に矢車草が。
元気に育っている姿をいつのまにか確認するのが日課になっていた。
目に見えるだけの世界では起こらない不思議なこと、でも私はその不思議を信じてみた。
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