
それでとても不思議なことに出会ったのだ。
帰りの電車、席を探していると、腰をずらして、どうぞという
雰囲気の女性がいた。
「行きも一緒でしたよね」
「え?そういえばカバン・・」
「私もカバンで覚えています」
「不思議ですね、こんなにたくさんの人がいるのに・・」
行きの電車の中、隣にそのカバンの人がいたというだけで顔も
何も見ていない。
きっとその人もそうだったのかもしれない。
私は、カゴのカバンを持っていた。
その人は、ルイビトン?だと思う。
45分ぐらいの道中、いろいろとお話を楽しんだ。
たまには、自分から知らない人に話してみたいな~と思いながらも
知らない人に話しかける勇気はない。
ただ、話しかけてくれる人がいたらきっと話すにちがいない。
人たらしなのだから・・。
県産の果物の話、放射能についての話をした。
その時、どこにいたかも話した。
途中、言葉につまり、その人が言った。
「日が少し長くなりましたね。」
「本当に、私も感じていました。」
「雪が嫌なんです、暗いとうつになってしまいそうで・・」
「そうですね、もっと北の国の人は偉いですね~
私もお天気やなんですよ~お天気がいいと、とっても嬉しく
なってしまいます。でも、そんな風に敏感だと大変なこともありますね」
という私に「その逆もありですけどね」と言って笑い合う。
余裕のウツ保持者のようである。
45分のなかでなんと内容の濃い話をお互いに見ず知らずの人に・・
という感じではあった。
「またいつか偶然にお会いするかもしれませんね」
「そうですね、いつ死ぬかわからない身ですから、
お互いにウツを大事にしながら楽しく過ごしましょうね。」
と言って私が先に電車を下りた。
見ると電車の中で手を振っている。
私も手を振り、階段を上がった。
最新の画像もっと見る
最近の「Weblog」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事