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平成最後の日と令和初日とを、台湾仲間と過ごした。
令和初日は息子家族とペキニーズのサクちゃんも参加した。
平成最後の日は、東京から初福島の優を駅に迎えに行き、そのまま食事と温泉を予定していた。
西へと向かう車窓から見えた「こけし」という標識に強く反応した優。
我々田舎人には生まれた時から身近な存在であるこけしであり優の強い反応の仕方に驚く。
こけし見学に気の進まないその他大勢は、優のため 原郷のこけし群「西田記念館」に入る。
私はかつて入館したことがあった。
優のテンションは上がりに上がり福島はここで十分満足とまで「こけし」に興味があった様子なのである。
興奮を抑えきれない優は、こけしの絵付けをしたそうである。
それには結構時間がかかる。
遠慮がちだったので、大丈夫だからと促すとすっかりその気になった。
その他大勢は、こけしの絵付けが終わるまで自由時間とした。
地ビールもある。
娘たちはもちろんビール。
私は、お気に入りのお店を久し振りに訪ねて、欲しかった耐熱性のポットを買う。
途中に作業中の優をのぞいてみたが、すっかり職人。
1時間ほど熱中し、素晴らしいこけしに仕上がる。
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その後は、予定通りレストランで食事をし、フォレストパーク安達太良で冷えた身体を温めた。
それにしてもうちにあったこけしは、とうの昔にダンボールに入ったまま誰の興味を引くでもなく押し入れの中で眠っていた。
夫が出してきたところ、優が欲しいというので3体ほど差し上げた。
私も父が買っただろうこけしを1体特別扱いして飾ることにした。
優の強烈な興味のおかげである。
価値観というものはいつどんなふうに誰によって変化するかわからないものであると感じた西田記念館であった。
時代を経ても、魂の入ったものは人を惹きつけるものである。