森の中を順路に沿って歩いていたら、少し前を歩いていた女性が
立ち止まって双眼鏡を使って木立の先の下の方を眺めていました。
すれ違いそうになった瞬間に...
「双眼鏡はお持ちですか?」と、声を掛けてくださって
持参していない私たちに、「是非ご覧になるといいですよ。」と
双眼鏡を貸してくださったのです。
お言葉に甘えて、はるか先の草地を眺めてみたら、
白い小花が点々と咲いていました。
清楚で可憐な姿が双眼鏡越しに見えたとき、思わずため息のような声が出てしまいました。
「『あずまいちげ』というお花ですよ。湿地に咲くことが多いのです。」と、教えてくださった方は
もしかしたら、森林科学園のスタッフのお一人だったのかもしれません。
二言三言で、大切なことを全て教えてくださったことに気づいたのは
静かに立ち去る後ろ姿を見送ってからのことでした。
森林科学園の出口のすぐ近くまで来て、ふと横手の茂みを見てみたら
小さな白い花が咲いていました。
もしかしたら、これがあの「あずまいちげ」ではないかしら?
そう思って友人に声をかけたら、すぐにスマホで確認してくれて
間違いなく「あずまいちげ」だと判明。
漢字で書くと「東一華」だということも分かりました。
白い花びらのように見えますが、萼片なのだそうです。
雄しべも雌しべもたくさんあるのも特徴だそうです。
東一華との出会いは、物静かな女性との出会いと重なって
心の中のアルバムに印象深く残りそうな予感がしています。
爽やかな風が吹き抜けていったような出会いでした。
多摩森林科学園のサイトです
東一華(あずまいちげ)について
雨が降ったり止んだりの1日でした。一雨ごとに桜の花芽もふくらみそうですね。
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