Passy with ひな & Coco

思いつくままに綴るPassyの日々
春と秋の薔薇園めぐり
四季折々の花々
(=^・^=)(=^;^=)との暮らし

薔薇の園 * 2017 * Vol.54 * アイスバーグ(シュネビッチェン) *

2017-08-10 | 薔薇の園

8月6日の広島の原爆の日、8月9日の長崎の原爆の日、今年も平和祈念式典が行われました。
8月6日午前8時15分、8月9日午前11時2分、毎年黙祷を捧げます。

一瞬で、日常生活の何もかもが奪われてしまう出来事。
何十年でも続く苦難の日々。
遠い過去の日のことだと勘違いしてはいけないのだと、改めて考える日でもあります。
もちろん、1年の間のこの2日だけのことではありませんが。

今日の薔薇の園シリーズは、白薔薇の名花アイスバーグ、別名シュネビッチェンをご紹介して
平和への祈りを捧げます。


゜+.。.:*・゜+.。.:*・゜+ * 薔薇の園2017 * 54 * アイスバーグ(シュネビッチェン) * +.。.:*・゜+.。.:*・゜




アイスバーグ(シュネビッチェン)
1958年 ドイツ コルデス社作出

アイスバーグは氷山、シュネビッチェンは白雪姫のドイツ語です。






30年近く前に、パリでの暮らしが始まって早々のある日、正午にサイレンが響き渡りました。
「えっ、何事???」と驚いて、窓から街の様子を確かめても、平常通りに見えました。
周囲もいつものように平穏でした。
不安な気持ちで、辞書を片手に管理人夫妻に確認に行くと、「大丈夫、心配しないでくださいね。」と
ゆっくりと説明をしてくれました。
「毎月第1水曜日の正午にサイレンのテストのために、1分間鳴らすだけだから心配しないで。」
そのとき私に分かったことは、それだけでした。
その後、パリでの生活に慣れるにつれて、当然のこととして受け入れて、何とも思わなくなって行ったのですが、
機会があれば、夫の秘書やフランス人の友人に、このサイレンのテストのことを確かめてみました。

いろいろな人たちの話を総合すると...
第二次世界大戦中、空襲を知らせるために鳴らしていたサイレンがフランス中に数千ヶ所残されていて、
今でも、もしもの時、つまり有事の時にはサイレンを鳴らして知らせることになっているのだそうです。
いざという時に故障したりしていては危険なので、毎月第1水曜日の正午にテストとして
1分間鳴らすことになっている、そういう説明でした。

私は、大陸の人たちの危機管理能力の一部を教えてもらったような気持ちになりました。

毎月第1水曜日の正午に1分間のサイレンが鳴っている限りは、危険な事態は起きていないと分かるのだと
言う人もいれば、毎月1度サイレンのテストを聞くことで、平和な日々に感謝できると言う人もいました。
では、本当に危険なときには何分間鳴るの?と聞いても、それはよく分からないけれど、1分より長く長く
鳴るはず、そんな風に答えてくれました。

今回の記事を書くにあたって調べてみたら、当時の詳細は不明ですが、2007年春の政令で
「危険を知らせる警報」が定められたことが分かりました。
音の高低を使い分けて、空白部分も挟んで繰り返して、トータルで5分以上鳴らすそうです。
緊急事態の終息を知らせるサイレンも、同時に定められています。
フランス内務省では、緊急時に「するべきこと」と「してはいけないこと」を分かり易く
箇条書きで指導しています。

「してはいけないこと」の中で、1番印象的な項目は
『子どもを迎えに学校へ行く(子どもは学校で守られます)。』でした。

「子どもは学校で守られます。」と、はっきりと言い切るところに安心を感じるか不安と感じるかは
政府に対する信頼感によると思います。

信頼できる政府...大切ですね。 


 生田緑地ばら苑で撮影したのは、5月23日(火)です。


 生田緑地ばら苑のサイトです。


 1日中曇天、夜には小雨模様になりました。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 薔薇の園 * 2017 * Vol... | トップ | 薔薇の園 * 2017 * Vol... »

コメントを投稿

薔薇の園」カテゴリの最新記事