「人間だもの」←みつをじゃないよっ

鬱病と診断されて、治療を始めて早１年と数ヶ月。うまくいけばあと半年の
投薬で、なんとか元通りということになってます。

でも、元通りというのともなんか違うような気がします。どちらかと言うと
生まれ変わる感じでしょうか。だって、病気になる前とは私のものの考え
方が違ってきてます。側は同じだけど、中身が違う感じです。

いま冷静になって考えてみると、原因は人それぞれだと思いますが、私の
場合は人一倍強い劣等感に根ざしているのだということが分かりました。

私のことを知っている人はご存知かと思いますが、私は不器用だし、どん
くさいし、デブだし、不細工だし、根性ないし、人見知りだし、何をやっ
ても人並みにできたためしがありません。おまけに私を取り巻く友人達は
器用で、美人でスタイルがよくて、頭がよくて等等、私と正反対の方々の
多いこと！こんな状況で劣等感なんて抱くななんて方が無理な話です。

それでも今まではなんとかやってきました。悩みなんて人それぞれ、表面
では幸せそうでも悩みが無い人なんてない。劣等感をバネにして他の事で
頑張ればいい。劣等感を克服するために、そうなれるように努力すればいい
と思ってきました。それが一般的で常識的な考えです。普通です。

それがある日突然、心も体も言うことを聞かなくなりました。自分の体な
のにです。そうです、これが鬱病だったのです。

それからは地獄の日々でしたが、最近こう思うようになりました。人間な
んだから、劣等感やそれに伴う僻みや嫉みや妬み、そんな感情があるのは
当たり前なんだ。それは確かにあまり良くないことです。でも、しょうが
ないじゃない。人間はそんなに簡単に割り切れる生き物じゃないよ。その
感情を抑制しようなんて無理だよ。あって当たり前の感情なら、それを感
じたからって、なにも悪いと思うことはないんだって。

行動に関してもそうです。その負の感情を克服するために努力することは
すごくいいことだと思う。でも、無理して実行する必要はないし、自分に
も人様にも強制できることじゃない。頑張らなくても別にいいんだって。
頑張りたい人は頑張ればいいけど、そうしない人を批判的に見る必要もない。
だから、頑張れない自分も責める必要も無い。適当でいいんだって。適当
っていい言葉ですよ。適度に物事に当たること。字のとおりです。頑張る
って無理するってことですものね。

この考えが正しいことか、褒められたことかは判りません。でも、この考
えに至ってから心がかなり楽になりました。色んなことで自分を許せるよ
うになったんだと思います。人によっては堕落しただけかと思う人もいる
かも知れませんが、気にしません。そうして生きていかないと、今の私は
死んでしまいますから。

何某みつをさんではないけれど、人間だもの。いろんな人がいて、いろんな
感情があって当たり前。自分も人様もあるがままに受け入れよう。最近は
そう思うようになりました。

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