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ケムトレイルレポート その1 『散布機種を探せ!』

12月4日に目撃した銀座上空のケム散布の状況をもう少し詳しく書いておくことにする。その前に飛行機雲とは何か、どうして出来るのかを再確認しておこう。

●飛行機雲の定義

飛行機雲(ひこうきぐも)は飛行機の航跡に生成される細長い線状の雲。高空を飛ぶジェット機などのエンジンからの排気中の水分、あるいは翼近傍の低圧部が原因となって発生する。英語では、"contrail"(コントレイル)。米空軍の定義では「1万メートル以上の高空で、暖かいエンジン排気が 急冷されて氷の結晶になるもので、かなり急速に消えていく」。となっている。

●飛行機雲の生成過程

飛行機雲は次の2つの原因によって生ずる。
1.エンジン排気中の水蒸気が主因であるもの
2.翼付近の低圧部に起因するもの
2よりも1による雲の方が永く安定して残る傾向にある。これは、1では大気中の水蒸気量そのものが増加するためである。また、飛行機雲は自機の目視を容易にしてしまうため、軍用機(特に戦闘機)にとってはレーダー技術が発達したとはいえ厄介な存在である。このため、いかに飛行機雲を少なくするかについては発生原因とともに研究が続けられている。その成果として、アメリカ空軍のB-2には、塩化フッ化スルホン酸を排気に混ぜ、飛行機雲の発生を抑える機能が備わっている。

エンジンの排気により、空気中の水分が増加し飽和水蒸気量にまで達する場合がある。結果それが凝縮し水滴、氷になり雲となる。航空機の燃料はレシプロエンジンの場合はガソリン、ジェットエンジンの場合はケロシン(灯油に近い)が使われる。いずれも主な成分は炭化水素であり、炭素は燃えて二酸化炭素になり、水素は水となる。水の量は燃料の量とほぼ同じでありそれが熱せられて水蒸気として放出される。もともと存在する水分と合わせてこれが水滴になり、さらに高高度の低温の下で氷結して飛行機雲となる。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


■当日の状況

さて4日当日の東京の最高気温は摂氏15度、天気は晴れであった。歌舞伎座前の待ち合わせでも寒いという感覚は無く、むしろ暖かいといった感覚であった。当然ながらコートを着用していない人も多かった。銀座上空は以前のケムトレイルが原因と思われる雲以外はなく、快晴、無風に近い状態であった。

散布機は三原橋の交差点を中心に南東(月島)の方角から飛来し、北西(霞ヶ関)の方角に飛び去った。散布機に気づいた通行人が、「あれ、何でこんなところをジェット機が飛んでるの。飛行コースじゃないだろう」と連れの人に言っているのを耳にした。

ケム散布機が視界に入った時の第一印象は、「高度が低い」であった。白い筋状の雲を引きながら飛び続け、視界から消えるまでは同じ高度を保っていた。散布機が頭上に差しかかった時、機体が大きく、はっきりと見えるので、少々驚いた。つまりかなり低い高度を飛んでいたわけである。

前記事にも書いたが、民間航空機に見られる識別用のペインティングが無いこと、客席の窓が無いこと。4発エンジン、機体の特徴から、機種はボーイング707ベースの軍用機と判断した。その軍用機といえば、C-135系の輸送機や給油機,指揮機、E-3、E-6などがあるが、全長は C-135が約40m。E-3、E-6が約47mである。その機体の大きさと、頭上の見かけ上の大きさから推測すると、高度は1000m以下であったように思われた。これらの機種は在日米軍基地に飛来するポピュラーな機種でもある。また日本国内で目撃されるケム散布機の一つではないかとも言われている。

●C-135(米空軍)
http://ja.wikipedia.org/wiki/C-135_%28%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F%29

●E-6(米海軍)
http://ja.wikipedia.org/wiki/E-6_%28%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F%29


機体の色は米軍の観測機や中継機に多く見られる白に近い、明るいグレーであった。エンジンは4発で尾翼の辺りから4本の白い雲が発生、4本の雲がはるか後方で片側ずつまとまり2本となり、さらに後方で一本にまとまっていた。散布機は三原橋の交差点を中心に南東(月島)の方角から飛来し、北西(霞ヶ関)の方角に飛び去った。

それから携帯カメラで例の写真を撮ったわけであるが、5分ほどして小型ヘリが私の頭上を散布機を追う様に、超低空を高速で飛び去った。丁度、ビルを背中にした私の真上を通過したので、ヘリの後姿しか見ることが出来なかった。透明なキャノピーがある小型ヘリで、ボディカラーは赤っぽい色であった。金属ボディの面積が多い大型ヘリではなかったので、はっきりとしたカラーリングや、識別マークは見えなかった。

最初にケムトレイルと思われる雲を発見した時、雲は晴海通りにほぼ平行に流れていたことから考えると、散布機は銀座周辺上空を何度も行き来し、格子状に交差しながら飛行していたのではないかと思われた。

次回へ続く

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