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中国が武漢熱に乗じて日本浸食を強めています

青山繁晴の道すがらエッセイ/On the Road

より転載

中国が武漢熱に乗じて日本浸食を強めています
2020-04-23 12:27:30
https://shiaoyama.com/essay/detail.php?id=1735

▼武漢熱は、あえて冠したこの名の通り、中国から出た危機です。
それにもかかわらず、中国が欧州諸国への浸食と支配に繋げようとする動きは、オールドメディアでも報道される事態になっています。

▼ところが、これは「その中国の動きはヨーロッパの話だ」と日本国民が誤解する原因にもなっていると考えます。
いえ、中国の「武漢熱を逆手に取り世界への浸食と支配を謀 ( はか ) る」という戦略の隠された中心は間違いなく、この日本です。

その21世紀型の侵略、中国共産党支配下の独裁中国の触手は、日本の国会の政党、政党事務局、政府 ( 官僚機構、政務の双方 ) 、経済界、学界、メディア、言論界、教育界をはじめ、ありとあらゆる分野に、信じがたい深度で入り込んでいます。
特に、武漢熱の危機が始まってから、現在、野党の一部と経済界の多くを使った浸食を強めています。

不肖ぼくはかねてから、自由民主党内部の親中派に対峙してきました。
それは今後も変わりません。
同時に、その自由民主党を動かすためにこそ、中国がたった今、野党との水面下の連携を強めている事態も、インテリジェンスとして把握しています。

▼中国と真正面から向かいあう、護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 / JDI ) を潰すための水面下の動きは、今後ますます烈しくなると考えています。
護る会はすでに、中国が自由民主党内の親中派と手を結んで進めてきた国土の浸食、土地の買収に反対して動いていますから、まことに目障りな存在でしょう。
従前から、ネットの世界に莫大な資金も使って日本人の協力者を作っていますが、継続してこの戦術も使いつつ、より拡大する傾向があります。

▼中国の究極目標の一つは、日本が天皇陛下のご存在を喪うことです。
天皇陛下のご存在と、世界唯一の一系による皇位継承に関心が薄いか、否定的な政治家、経済人、高級官僚、評論家、教育者、メディア関係者を特に狙い撃ちして、取り込みを図っています。

安倍総理と不肖ぼくは、さまざまに意見が違います。
しかし、この天皇陛下のご存在をめぐって安倍総理は、おそらくは魂の深い部分に至るまで、極めてしっかりした世界観、歴史観をお持ちであることを、これまでの直接の議論を通じて、実感しています。
 
自由民主党も、この点については、日本で最もまともな政党であることは確かです。と言うより、天皇陛下のご存在を護る意思が底流、主流にはある政党、皇位継承という課題をめぐってすら間違いをおかすことがある困った政党ではあっても、底流、主流にあるということでは日本唯一の国政政党、すなわち国会に議席を持つ政党です。
だからこそ、安倍政権内部、自由民主党内部からの改革の試みを続けています。
 
中国は、日本から天皇陛下のご存在をやがて消し去ることが戦略の根幹ですから、護る会が「父系一系の維持により天皇陛下のご存在をお護りする」ことを第一の課題に掲げていることも、護る会潰しの充分すぎる理由でしょう。
 
せっかく女性宮家を作り、それを基盤に現代の女性天皇、すなわちご成婚があり御子を即位させたもうことがあり得る女性天皇も作り、それによって初めての女系天皇、母系天皇を生み、一系統の皇位継承を根っこから突き崩す、その世論形成と、政界工作、官界工作に成功してきたのに、何だこいつらはというところでしょう。

▼一方、なぜ日本の側が、社会の隅々まで、こうも易々と中国の魔の手を受け容れるのか。
最大の理由は、カネです。
だからこそ、不肖ながらぼくは、いかなる政治献金も受け取らず、政治資金集めパーティも決して開かないのです。
カネを変装させるのは簡単です。日本人の名で献金し、あるいはパーティ券を買い、時機を見て、ほんとうはチャイナマネーだとネットとオールドメディアを使って公表するのも簡単です。

ぼくはもともと、政治献金について、法が保障しようとも1円も受け取らない考え方です。それに加えて、中韓など外国勢力の工作に負けないためでもあります。

この「政治献金を受け取らない、パーティを開かない国会議員が、カネをめぐって穢 ( けが ) れた歴史もある自由民主党にいる」ということを、決してオールドメディアは取り上げません。

こういう国会議員はこの世に存在しないことにしたい、いや「したい」という願望ではなく、そのように既になさっているなぁと、そのオールドメディアの内部を知り尽くしている記者出身者として、ごく客観的に、冷静に考えています。

次の理由は、先の大戦は日本だけが悪かったという意識が未だに、抜けないからです。
中国が戦争責任を持ち出せば、頭 ( こうべ ) を必ず垂れなければいけないという意識が、敗戦後に生まれた日本人のすべてに、たとえばぼく自身を含めて、徹底的に教育と、あらゆるメディアによって叩き込まれています。

第三の理由は、利害計算です。
中国は人口も多いし、アメリカは陰りが見えるし、中国に今のうちに付いておかないと、先々大変なことになるという計算ですね。

▼逆になぜ、中国はここまで日本に浸食したいのでしょうか。
それは日本が怖いからです。

今ぼくは中国を訪れていません。先般、資源エネルギーをめぐる国際学会が北京で開催されるときに学会参加のために訪中を考え、日本政府のインテリジェンス当局者に相談したところ「中国が、青山さんも遂に中国に恭順する方が良いと転換しそのために中国に来たと宣伝しようと、待ち構えている」という答えが返ってきました。

入国を拒否される可能性を考えていたら、その真逆の戦術でした。
さすが天下の工作国家です。
それ以来、まことに残念ながら中国の現場を歩いていません。

しかし、それ以前には、ずいぶんと中国を訪れ、中国共産党のブレーンの学者や、現役の軍人、将軍や大佐らと直に活発に議論していました。
そのときに、はっきりと「日本が復活することへの大いなる恐怖」を実感しました。

▼ぼく自身も、護る会も、これからますます茨の道になると思います。
ポスト武漢熱を睨んだ中国のさらなる浸食工作が始まっていることをどうぞ、みなさん、踏まえて、ネットに溢れる工作情報、中傷誹謗の情報に、公正、公平に、そして祖国を想う世界共通の精神を持ち続けて、対峙してくださるよう、こゝろから願います。

ぼくとしては、殺害に来たほうがまだやり易いです。
正当防衛によって真正面から対抗できますから。
しかしズルい、汚い手段で来るのが常ですから、まともに相手にしていれば、むしろ術中に嵌 ( は ) まります。
だからこその匍匐 ( ほふく ) 前進でもあります。じりじりと伏して進み続ける。亡き者にしたい側としては、これが一番やりにくいです。

こうしたことを武漢熱のさなかに一緒に考えていただくためにも、たおやかな富士の一瞬の姿を前エントリーにてアップしたのでした。

転載終了


★日本の尊厳と国益を護る会

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