この現世から「幽界」への移行の時期は、蝶が蛹(さなぎ)から羽化する時のごとく、霊魂は弱々しく、危険である。それを守護してくれる霊がいる。よく語られる「臨終の諸仏来迎」は、信者の希望が描き出した幻想であり、多くの場合、死者の知人や祖先の霊が迎えにくるというのが正しいのである。そしてそういった霊を指導している高い霊もいる。
日本の場含、その土地土地を守護している産土神社の神霊が、これにあたる場合が多い。もちろん、しっかりした信仰集団に属している人々は、そのサークルから指導霊が来て付き添ってくれる。しかし、そういう場合でも、産土神祉には冥府の司官にあたる神霊がいるので、その付き添いと手続きが必要になるのである。だからこそ、神葬祭では必ず産土神社への報告祭が執行されるのであり、他の宗教で葬儀を行なった場合でも、産土神社への報告をすべきなのである。
この指導霊に護られて、死者は幽界へ移行する準備をする。いろいろと教えや援助を受けて、次の世界での生活に入るのである。突然の事故などで死んだ人の場合、自分が死んだという白覚のない場合が多いが、こういう場合も、指導霊がやさしく諭して幽界へと連れていってくれるのである。
悪人はどうなるのかと思われる人もいようが、悪人は、霊魂が濁り、汚れた波動を放っている者たちで、それに見合った暗く濁った処に集まってくる。そしてそういう霊ばかりが集まる迷妄と苦悩の世界へ引きずりこまれるのである。ただし、このような悪に染まリきった霊はめったにいるものではない。多くの人は「一時的な浄化としての罰」を受けることはあるにせよ、やがて幽界へと移行していくのである。
ここで大切なことは、「幽界」は、そのまま高級霊界ではなく、仏教で「極楽浄土」と平ばれる美しい花園の世界である。しかし、ここはモラトリアムの世界であって、霊が活動できる「霊界」というものではない。
続く
■『神道の神秘 古神道の思想と行法』 山蔭基央(やまかげもとひさ)著
「第6章 古神道の他界観」より抜粋掲載
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