なぁ、父ちゃん

「なぁ、父ちゃん

何でこんなとこでも寝てるん？」

母ちゃんが

「あんたー！

ここでゴロゴロせんといてー！

掃除機かけられへんやん。

うちかて、日曜日くらい

休みたいわ〜

ゴロゴロしてんと、パン太と

公園でも行っといでー！」って

言うさかい

「父ちゃん、母ちゃんのモノマネ

うまいな」

「そりゃ、そうや。しょっちゅう

母ちゃんに言われてるさかいな」

「父ちゃん、母ちゃんちゃんと

月曜から金曜まで昼寝してるで〜

それに、美味しいおやつも食べてる。

父ちゃんに内緒やで言うてボクにも

くれるわ。

父ちゃん、今ボクが言うたこと

母ちゃんには内緒やで」

「父ちゃんは、母ちゃんの体型見たら

そんなことくらいわかるわ」



「さあ、パン太帰ろか」

「父ちゃん、夕日きれいやな

母ちゃんも見てるかな？」

「母ちゃんは寝てるわ」

そんな〜、そんな〜

ああ、そんなことがあって

いいのだろうか？

いくら日曜日で忙しいといっても

あさりがのった美味しそうなお寿司

ああ、モソモソする。

一口目にジャリッといったのは

許そう。

熟成まぐろがのった美味しそうなお寿司

ああ、モソモソする。

本ずわいがにののった美味しそうなお寿司

ああ、モソモソする。

なぜですか？

ちゃんとごはん炊いてくださーい。

せっかくいいネタをつかってても

シャリに芯があったら

美味しくないよ〜。

3皿でやめちまったよ〜。

ここの回転寿司屋さん

たまに行くけどこんなの初めてだよ〜。

次女は「えっ？わからんわ〜」って。

何でやね〜ん

で、レジでお金を払ったとき

「シャリに芯があって美味しく

なかったです」と言った。

レジの女の子は

「すみません。上に言っておきます」って

店の外に出たとき

「お母さん、やっぱり言うと思ったわ」と

次女が言った。