「ネズミくん、僕についてきて」
「えっ?ネコさんどこ行くの?」
「いいから、いいから」
ネコさんは、ちょっとニヤッとしました。
「ネズミくん、ついてっちゃダメ」と
木の上から声がしました。
黄色い小鳥さんです。
「ネコさん、僕やっぱり行かない」
「いいから、いいから」
ネコさんはまたちょっとニヤッと
しました。
「ネズミくん、ついてっちゃダメ」
今度は川の中から声がしました。
魚さんです。
「ネコさん、僕やっぱり行きたくない」
「いいから、いいから」
ネコさんの口が何だか大きくなってる
ネズミくんはネコさんに繋がれた
手をはらいのけようとしましたが
ネコさんはさっきよりギュッと
握ってきました。
「ネズミくん、ついてっちゃダメ」
「ネズミくん、逃げるんだ」
「ネコの口を見てみろよ。食べられるぞ」
ネズミくんは冷や汗が出てきて
ドキドキしてきました。
「さあ、着いたよ。ネズミくん」
「真っ暗だ。怖いよー」
「さあ、早く中へ入るんだ」
真っ暗だった部屋が明るくなり
ネコさんの仲間たちがいっぱい
あっ、黄色い小鳥さんも
あっ、魚さんもいる
大きなケーキやチーズや
ご馳走がいっぱい
「ネズミくん、もう少ししたら
ネズミくんの年だよ」
「ご馳走いっぱい食べて
風邪ひかないように来年頑張ってね」
「ネコさん、いいネコさんだったんだ
疑ってごめん」
「僕の口が大きくなったのは
早くみんなとご馳走食べたかったから
だよ。朝ごはん抜いたから
お腹がすいて。えへへ」
「ネコさん、ありがとう
これで1年間頑張れるよ」
なんて話書いてないで
早よ年賀状書くんだ。ぐーぐーよ。