新技というか、工夫して見つけた、美味しい桑の葉の食べ方です。
桑の葉は、ポニーの好物のひとつです。新芽が出た時は、夢中で食べますが、残念なことに、木なので、高い所は食べられません。まきばに牛がいた頃は、どんどん食べられてしまい、桑の木は、大きくなることも増えることもありませんでした。牛は、ポニーよりもずっと大きかったので、ポニー達の口が届く範囲に、桑の枝はありませんでした。
牛がいなくなっても、しばらくは、ポニー達が食べられる葉っぱは少しだけでした。何年かして、桑の木が増えてきて、やっと、ポニー達の口に入るようになりました。
そして、ポニー達は、どの葉が美味しいか、知りました。特に、一番背の高いスーちゃんは、選ぶことを、最初に覚えたのかもしれません。
赤丸の葉っぱが、新しい葉で、柔らかくて美味しいのでしょう。この高さだと、スーちゃんでも届きません。
でも、食べたい。
そして、食べる方法を見つけたのです。
ピンクの丸の所までは、口が届きます。
スーちゃんは、そこを齧って、枝を折ります。枝の先が、下がるので、美味しい葉っぱを食べることができます。下の方の堅い葉には目もくれず、柔らかい葉だけ食べてます。
拡大すると、
黄色の丸は、スーちゃんが食べた跡です。
ピンクの丸が、スーちゃんが、上の方の葉っぱを食べるために、折った部分です。
びっくりしました。自分で食料を探すって、こういうことなんだと思いました。飼い桶の中の餌や、短い牧草がいっぱいの放牧場の草しか食べたことが無ければ、こんなこと、思いつかないのでは?
そして、美味しい部分は、
こうして、枝の元の方から食べます。口の中に、スムーズに入れることができます。オニノゲシやアザミのように、棘のある草を食べる時と同じ食べ方です。
食べたくて、一生懸命考えているんでしょうね。
根室の牛も少し分けてあげたい・・・
でしょう!
この技を獲得するには、条件が必要です。
桑の木が生えている事。
その放牧場に、桑の枝が伸びる間は、ポニーが入らない事です。
いつでも入れると、届かない高さに伸びる前に食べられてしまいます。
まきばに牛がいるころは、桑は、生えても、すぐに食べられて、放牧場は、牧草しか生えてませんでした。