ピリカヌプリ

オプシヌプリ & ユックチカウシ

恐らく登山記録の無い山、オプシヌプリに登りました。
オプシヌプリはアイヌの聖地である二風谷にあるアイヌ伝説の残る山であり、曰くアイヌの文化神、オキクルミがヨモギの矢で射抜いた穴の開いた山との事で
実際に明治31年までは穴が空いていており、それ以降は上部が崩れた大きな凹になっています。



二風谷湖対岸からみたオプシヌプリ
向かって左肩が凹んでいる



こんな素敵な絵本もあるくらい、面白い伝説



スゲー! オキクルミ、許薰ナ山をぶち抜いた!
恐れをなした敵は逃げていく!
これって血を流すことなく戦いを避ける素晴らしい自衛手段だ
現代でも見習ってほしい。



こんな風に太陽がすっぽりと収まるんです。
面白いですね


平取の温泉に行くとエントランスにはこんな展示が
地元に愛されている山なのがわかりますね。
バーコードはこちら↓

http://www.town.biratori.hokkaido.jp/.../531e636e483990dd...

この山に登っていいものか、事前に二風谷の様々な方々に聞いてみました。
山自体が御神体だったり、那智の滝みたいになることを懸念したのです。

答えは登ってもいい、でも素人に登れる山じゃないよ。
との事でしたのでザイル担いで頑張ってみました。



オプシヌプリへは意外にも細い尾根と急な地形だった。
記録の無い山はこれだから面白い。

ピークを踏んだ後、オキクルミが穿った穴へと向かう
上からでは良く分からなくくらい深い



岩峰基部を回り込んだところ
半円形でかつて上部が繋がっていたと言うのが頷ける



岩の殿堂だ
樹木に覆われて気づかなかったが、岩山だよここ



かつて穴だった、オキクルミがヨモギの矢で射抜いた中に入ってみる。
半端ない威圧感の岩壁
ャbトホールが見えることから様々な事が分かってくる。



反対側、かつてはここまで上が繋がっていたのだ。



基部まで行ってみた
迫力ある岩塔
風化が進んでいるので、いつかは崩れるのだろうか。
長く伝説を伝えてほしいものだ。




沢形に入って下から見た様子



堆積の様子がよく分かる
こんな地形が多い



下降に使った沢
水量は少ないが滝がいくつか出てくるのでザイル必携
付近はこのような岩地形ばかり。



この山の地形の特色として、岩盤の上に薄っすらと土が堆積し、その上にあまり根を張っていないような木が多い
手がかりにすると付近の地面ごと動く
この画像にも随所で岩盤が覗いているのが分かる。



地元の博物館で見つけた古地図は手がかりとなる貴重な資料
記録の無い山だけに位置の特定から始めないとならない。

下山後、ウャイで見た展示品の作者を二風谷に訪ね、オプシヌプリに登った獅`えると「あそこはパワースャbトってか、登ったあんたがパワーだよ!」と言われ達成感もひとしおでした。

これはネタバレになってしまうので、謎解きをオンサイトしたい方は読み飛ばしてください。

僕なりの伝説の謎解きとオキクルミのお話の融合ですが、現地に行って分かったのが、「山に穴を開けた」ように麓からは見えるのだけど、実際に登ってみるとペラペラの屏風のようなガケなんですよ、このあたり。
オキクルミは知ってたんですね、このペラペラな薄いとこ
そんで敵が来たときに、敵も味方も血を流すことなく解決しようと、そこを狙って矢を放った訳です。
首尾よく麓からは山に穴を穿ったように見え、敵は恐れをなして退散
本当に素晴らしい知恵のある平和的な神様なんですねオキクルミ
ってのが僕なりの解釈です。

北海道、伝説界の大物・山岳界の空白の1マイルを埋めることができた。

オマケ
カムイエクウチカウシ山は有名で登られてる方も多く、意味するところは「熊が転げ落ちる山」ですが「鹿が転げ落ちる」と名の付いた山、ユックチカウシにも行ってみました。
もちろんガケ山でした。



ユックチカウシ全景
樹木に覆われ、遠目には岩山であることは分からない。



実際に登頂してみた
画像はピークの一段下
鹿なんか生きては返さない感すごい
圧涛Iに巨大な岩壁に震える

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「ノンジャンル」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事