米澤穂信の「満願」を買った。このミス2015で1位だったからだ。
第一話「夜警」を読んだが、そのなかで、自転車の書類入れの鍵をかけ忘れたことを、小細工で誤魔化そうとした新人警官が登場する。
そのとき主人公である上司はこう呟く「あれは、小心者だ。ただ単に叱られるのが怖かったのだ。子供のように。臆病者なら使い道がある。…(略)…臆病が転じて慎重な警官になるかもしれない。…(略)…だが小心者はいけない。…(略)…鍵の賭け忘れならかわいいものだ。…(略)…しかし、次もそうだとは限らない」
そうなんです、この新人警官次にとんでもないことをしでかしてしまうのです。(ネタバレなってしまうので、詳しくは読んでみて!)
自分を振り返ってみた。私も小心者で仕事のミスを取り繕うろうと小細工をしてしまうタイプかもしれないと思った…。この話を読んでドキッとしてしまった。
今後何かあったときは、この話を思い出して、とんでもない大ごとになる前に、「小心者」的対応をすることなく、せいぜい「臆病者」でありたい。
※ふと、小心者と臆病者を辞書で調べてみたが、同じような意味に説明されていた。私なりに、この話で言う「小心者」とは自分が恥をかきたくないなどの自己保身的な者、「臆病者」は例えばある行為によって他人を苦しめてしまうかもなどと考えて慎重になってしまうような者と私は解釈した。
肝心の話の面白さですが、さすが1位!すべての伏線が最後でみごとに回収され、どんでん返し的なことが起こり本当に面白かった。天才だと思った。
「満願」読みましたよ。
面白かったです。
峠や民宿といった日本的な空間ばかりと思っていたら、新興国を舞台にしたものもあり、
いろんな状況のミステリーを楽しむことができました。
そのうえディテールの書き込みがうまいから、より引き込まれましたよ。
まだ、2話目の民宿の話までしか読めていません…。先が楽しみです。
神崎さんのブログ読んでみました。めちゃくちゃ面白かったです。
嬉しいです!