ぽんちょ君のお気楽日記

日々の日常をだらだら、のほほんと、更新したいと思いまするぅぅぅ。

『邪魅の雫』

2007年01月06日 20時40分35秒 | Weblog


明けまして、おめでとうございます>遅!
2007年、平成19年となりました。
とりあえず、今年も6日が経過しようとしているのですが、
今のところの私は、
チョッピリ・・・イヤ?・・か・な・り意志が弱いです>反省。

今年は、意志を強く持って、己との戦いに勝つべく
信念を貫こうと思います。

さて、年明け早々から京極夏彦先生の新作
「邪魅の雫」を読み始めまして、
昨日読了致しました。

電車の中や会社、僅かな時間を使って読んだんですけど、
本当に京極先生の本は重いです。
持ち運びにはかなり不便ですね>手が文句を言いまくっておりました。

京極先生の本を読むと、『言葉』と言う事に対して
改めて、考えてしまいます。

自分の気持ちを相手に伝える為には、
言葉を使わなければならないはずなのに、
伝えたい気持ちを素直に言葉にする事が
とても大変で、難しい。

ましては、好きな人、大切な人、嫌われたくない人には
いろいろな感情が働いて、
時にぶっきらぼうな発言になったり、
自分の気持ちを偽って言葉にしたり、します。

今回のお話もやっぱり、
そんな一人の女性の深い思いが、
出鱈目で出鱈目な事件となってしまった。のカナ?

読んでいて、筋が通っているようで通っていなくて。
分かりそうで、分からなくて。

結局胸の中のむやむやを消化したくて、解消したくて、
それこそ、眠る時間を削って一気に読了したのでした。
はい。京極先生の本を読み出したら、それ以外に集中
出来なくなってしまうんですよねぇ~>私は。

で、読み終わった後は、なんともいえない
切なさが残るのですが、
今回は、榎さんの一言で、逆にスッキリしたかな?
誰かがスッキリした分、それを発した榎さんは辛いのだろうケド。

お互いがきっと未だお互いの事を
思いあっていて、
きっと、何とかしようと思えば、なんとかなったのかもしれないけど、
それがなんとかならないのが、恋愛沙汰なのかな?
なんて・・・>勝手に解釈。

思いにけじめをつける為には、やっぱり
素直な心で、その人と向かい合わなければ・・・いけないのかな?

今回事件は京極堂の騙りによって、
関係者&読者の中では、上手に事件を消化?
決着する事が出来たような気がするけれど。

でも。
事の発端者の彼女は、きっと
榎さんの一言により、全てが決着ついたのじゃないのかな?
なんて。

本来、人に好意を寄せるってとても素敵というか
プラスな思考だとは思うけれど、
それが執着になったりすると、
邪なマイナスな感情になってしまったりするんでしょうね。

とは言え、どこから先が執着になるのか。
どの変までが良いことなのか。
そんな線はきっと、誰にも引けるものじゃないし。
それは、人それぞれ違うのかも知れないですね~。

毎回、京極先生の本を読む度に思うのですが、
語彙を増やす事、言葉の意味を知る事。
言葉を理解する事って、やっぱり大切な事なんですよね。

日本語と言うのは本当に綺麗だな~。
って、京極先生の本を読んでいると実感します。

そして、語彙が多い分、表現方法が沢山ある分、
解読方法も沢山あって。
相手がどのように受け取るか、その受け取り方次第で
自分が思い描いた絵と、相手が思い浮かべた絵が
全く違ったモノになってしまう時もあるんだな~。

誰もが犯人で、誰もが被害者で。
小説の中にも出てきた表現だけど、
世の中には完全なる「悪」がいないんでしょうね。

今回は、登場人物全てが、今までらしくない感じで。
今までは関口さんなんて、全く感情移入すら出来ないほどだったのに、
今回は意外に、関口さんの言っている事が
一番胸にしっくりきたような気がします。

人との付き合いは「重い」。

と、いくら語っても語りつくせないので、この辺で読書感想文は
終了する事にしましょう>年明け早々長文で失礼(__)