2006年10月06日10時29分
http://www.asahi.com/special/060801/TKY200610050395.html
最近、「偽装請負」がどんどん発覚していると思ったら、今度は「偽装出向」です。
ところで、そもそも請負と出向はどう違うのでしょうか?
また、派遣との違いはなんなのでしょうか?
今回は派遣・請負・出向の違いを、不十分ながら整理してみたいと思います。
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●派遣
派遣労働の特徴は、派遣労働者が、派遣元事業主と雇用契約を締結し、派遣先においてその指揮監督の下で就労することです。派遣先の事業主とは直接の雇用関係はありません。
派遣先は、労働者から労務の提供を受けた後に派遣元に派遣料金を支払い、派遣元は、派遣料金の中から派遣労働者へ賃金を支払います。
派遣労働は、雇用契約を結んだ会社の指揮命令で働く一般的な働き方とは異なり、指揮命令をする会社と賃金を支払う会社が別であるため、さまざまな問題が生じることがあります。
そこで、派遣労働者の雇用の安定、福祉の増進を図るため、労働者派遣法および派遣元指針、派遣先指針を定め、派遣元と派遣先がそれぞれ講じるべき措置等を示しています。
労働基準法、労働安全衛生法等労働関係法については、原則として派遣元事業主が雇用者として責任を負います(派遣先事業主が責任を負う事項もあります)。
●請負
請負とは、請負業者が注文主と請負契約を結んで仕事を引き受け、請負業者が雇用する労働者を指揮命令して、請負業者の責任で完結させるものです。
つまり、請負の場合は、業務の遂行に関する指示、労働時間に関する指示等については、請負業者が自ら行うのです。
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派遣と請負の、この区分の実際の判断は、必ずしも容易でないことから、この判断を明確に行うことができるように「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準」(昭和61年労働省告示第37号)が定められています。
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●出向
出向とは、A社で採用された労働者につき、A社の籍を残したまま、B社で勤務させることです。これを在籍出向ともいいます。この場合には、労働者に実際に指揮命令を下す使用者が変更される点に特徴があります。
出向中は、出向元の企業との関係も切れておらず、また出向先の企業との関係も生じますから、いわば使用者が二人存在する状態となります。法律的には、この関係は、二重の労働契約が成立していると説明することができます。
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非常に大まかですが、違いをまとめると、以上のようになると思います。
では、「偽装請負」と「偽装出向」とは、どういったことが問題となるのでしょうか?
次回は、そこを整理して、まとめたいと思います。
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ポコ
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