◇本日、数件のリフォーム案件でアポを取っていたので、外に出る。
最高気温、26℃、快晴。
電車に乗っても、歩くときも、自然とスーツの上着を着なくなった。
ふと、ウズベキスタンとドバイで営業している日本の商社マンの友人が頭に浮かんだ。
40℃をゆうに超える世界での営業。
本当に、彼はお客さんと会うときに、上着を着なおすのだろうか。
お客さんに、したたる汗をだらだら魅せるのと、
既知のマナーに別れを告げ、お断りを入れて脱ぐのとーー
「ここは日本だから」と我に返り、意外に古い頭の私は、現地に近づくにつれ、上着を着なおす。
◇リフォームや修繕の依頼があると、我々ゼネコンは、訪問の際、協力業者、つまり番頭の職人さんを調査目的で同行してもらう場合がある。
職人さんは、本当に熱心で、本当に一生懸命だ。
ときに、本来の発注者そっちのけで、測量や調査を黙々と遂行してしまう。
「そんなにいうんだったら、この工事、お願いします!」
昔ならば、馴れ合いで頼んでもらえる、そんな風景が不自然ではなかったと、その番頭さんはいう。
だが現実は、事業主に、財布のヒモがゆるい方など、いない。
◇番頭さんは、いかにすれば工事を納得してもらえるかの交渉術を、体で覚えている。きっと、体に染みこんでいるのだろう。
ときには過剰になるものの、そういったパフォーマンスを含めた「職人気質」の原点に触れていて、
数年前に訪れたとき、ヒマラヤのトレッキングで出会った、
ネパール人のシェルパを思い出した。
◇「シェルパ」とはヒマラヤの登山案内人である。
彼らは地図を持たない。
だが堂々と先頭を行く。
経験で語るシェルパ、経験でしか語れないシェルパの説得力。
シェルパは言った。
「山に入ったら、たとえどんなに偉い人でも、登山中は、みんな一緒さ。」
◇職人さんには、職人さんにしかできないアピールがある。
当然、気持ちで訴える「理屈ぬきの」意気込みである。
当社は、その力に「おんぶにだっこ」、ただ借りて、そのままお客さんにアピールしようとする傾向が、たまに見受けられる。
それは当社として、ゼネコンとしての、本来のアピールの仕方ではないように思う。
お客さんが当社に求めているサービスとは?
お客さんが、本当に困っていることを見つけ出すこと?
◇新築にせよ、リフォームにせよ、事業主の「やる!」の決断には、どちらも非常に勇気のいることである。
いずれにしても、ご判断のお手伝いになりえる技術的サポートや助言、工事見積等を提供することの積み重ねによって、「いつも助かるわぁ!」と言っていただきたい、ただそれだけ。
◇当社の仕事は、海外だけでなく、宇宙規模で、と言いたいところだけれど、
現実には、内需においても、そうそうブランドとしての「ネームバリュー」があるわけではない。
110年やってようが、それが現実。
そのなかで、
「こういうことするの、今西さんだけだよ、ほんとに」
そう、協力業者さんに言ってもらえることというのは、本当に救いである。
◇くりかえすようだが、
「いやー、そんなに言われたら仕方が無い、今西さんには負けますわ」
協力業者にこういわれて、作業にとりかかってもらうこと、このうえなく多い。
さらにいえば、
「いやー、そんなに言われたら仕方が無い、今西さんには負けますわ」
エンドユーザーである顧客にこういわれて、いざ受注できるようにならなくてはいけない。
当社の「アピール」力を、もっと高めていかなくてはならない。
シェルパは言った。
「山に入ったら、たとえどんなに偉い人でも、登山中は、みんな一緒さ。」
いつか、こう、言ってもらえますように。
「山を降りたら、今西さん、少し話があるんだ、いいか?」
最高気温、26℃、快晴。
電車に乗っても、歩くときも、自然とスーツの上着を着なくなった。
ふと、ウズベキスタンとドバイで営業している日本の商社マンの友人が頭に浮かんだ。
40℃をゆうに超える世界での営業。
本当に、彼はお客さんと会うときに、上着を着なおすのだろうか。
お客さんに、したたる汗をだらだら魅せるのと、
既知のマナーに別れを告げ、お断りを入れて脱ぐのとーー
「ここは日本だから」と我に返り、意外に古い頭の私は、現地に近づくにつれ、上着を着なおす。
◇リフォームや修繕の依頼があると、我々ゼネコンは、訪問の際、協力業者、つまり番頭の職人さんを調査目的で同行してもらう場合がある。
職人さんは、本当に熱心で、本当に一生懸命だ。
ときに、本来の発注者そっちのけで、測量や調査を黙々と遂行してしまう。
「そんなにいうんだったら、この工事、お願いします!」
昔ならば、馴れ合いで頼んでもらえる、そんな風景が不自然ではなかったと、その番頭さんはいう。
だが現実は、事業主に、財布のヒモがゆるい方など、いない。
◇番頭さんは、いかにすれば工事を納得してもらえるかの交渉術を、体で覚えている。きっと、体に染みこんでいるのだろう。
ときには過剰になるものの、そういったパフォーマンスを含めた「職人気質」の原点に触れていて、
数年前に訪れたとき、ヒマラヤのトレッキングで出会った、
ネパール人のシェルパを思い出した。
◇「シェルパ」とはヒマラヤの登山案内人である。
彼らは地図を持たない。
だが堂々と先頭を行く。
経験で語るシェルパ、経験でしか語れないシェルパの説得力。
シェルパは言った。
「山に入ったら、たとえどんなに偉い人でも、登山中は、みんな一緒さ。」
◇職人さんには、職人さんにしかできないアピールがある。
当然、気持ちで訴える「理屈ぬきの」意気込みである。
当社は、その力に「おんぶにだっこ」、ただ借りて、そのままお客さんにアピールしようとする傾向が、たまに見受けられる。
それは当社として、ゼネコンとしての、本来のアピールの仕方ではないように思う。
お客さんが当社に求めているサービスとは?
お客さんが、本当に困っていることを見つけ出すこと?
◇新築にせよ、リフォームにせよ、事業主の「やる!」の決断には、どちらも非常に勇気のいることである。
いずれにしても、ご判断のお手伝いになりえる技術的サポートや助言、工事見積等を提供することの積み重ねによって、「いつも助かるわぁ!」と言っていただきたい、ただそれだけ。
◇当社の仕事は、海外だけでなく、宇宙規模で、と言いたいところだけれど、
現実には、内需においても、そうそうブランドとしての「ネームバリュー」があるわけではない。
110年やってようが、それが現実。
そのなかで、
「こういうことするの、今西さんだけだよ、ほんとに」
そう、協力業者さんに言ってもらえることというのは、本当に救いである。
◇くりかえすようだが、
「いやー、そんなに言われたら仕方が無い、今西さんには負けますわ」
協力業者にこういわれて、作業にとりかかってもらうこと、このうえなく多い。
さらにいえば、
「いやー、そんなに言われたら仕方が無い、今西さんには負けますわ」
エンドユーザーである顧客にこういわれて、いざ受注できるようにならなくてはいけない。
当社の「アピール」力を、もっと高めていかなくてはならない。
シェルパは言った。
「山に入ったら、たとえどんなに偉い人でも、登山中は、みんな一緒さ。」
いつか、こう、言ってもらえますように。
「山を降りたら、今西さん、少し話があるんだ、いいか?」