「愚痴聞きビジネス」いま繁盛、こんな記事が載っていた(毎日新聞)。
職場や家庭でたまったストレスを吐き出したい瞬間は誰にでもあるはず。そんな愚痴を聞いてくれるビジネスが今、広まっている。
電話で話し相手になったり、悩み相談を受ける「kクラブ」は4000円で40分。06年開業以来のお客さんは約3000人に上るという。
また別の社では、開設当時は、借金などの具体的なトラブルに関する相談が主だったが、次第に、必ずしもアドバイスを求めていない「愚痴」が増えてきたという。
相談者の中には。「黙って聞いて!」と相づちさえ嫌がるケースもあり、とにかく、自分の愚痴を聞く相手を必要としている人が多くなったようだ。
仲間、友達いう関係は壊れてしまったのだろうか。今の職場は全員が忙しく、周囲の話を聞く余裕もなくなっているという人もいる。
我々の現役時代は、今日は成績が良かったといっては飲み、悪かったといっては友が誘ってくれた。酒場での話は大半が「愚痴」を言い、「愚痴」を聞く。それでストレスの発散としたのではなかったか。
また趣味を同じくする友との会話は、いつしか、いろいろな相談事となる時も多い。それだけ気を許すおおらかさがあったのかもしれない。
今 新聞によく載る事件、我々世代には理解できないことが多い。「育児ノイローゼで子供を虐待、放棄」「家族に叱られたからと言って親を殺害」「むしゃくしゃするから街で刃物を振り回し他人を殺める」
これらの大半は、仲間、友とのとことんの会話で事前解決するように思えるのだが・・・。
それが解決しない。今日の記事を見て、話をする友、仲間がいなくなっているのだなと思った。だから40分4000円も払って一時的な友を求めようとしている。
なんと悲しいことか。
いつだったか、もう古いことになるが、子供に親離れが美徳のような風潮を流し、マンション暮らしを薦め、結婚しても同居しないことが当然という風潮を流し、近所の付き合いが煩わしいからと言ってマンション、一戸建ちの家の販売トークにしたり、といった様な時代があったが、それが今の現象を引き起こす一つの原因になっているとは思いませんか。
誰の責任なんでしょうかね。ニンジンを目の前にぶら下げられてただただ前進する馬ではなく、後ろを振り返り反省するのも、日本にとって良薬かもしれませんよ。