リーゼント矢板(やいた)の【学ラン22年組】

リーゼント・学ラン・モノづくりのブログ

学ラン・コレクション(3)

2020-09-26 | 学ラン
こんにちは。
リーゼント・学ラン歴19年(2020年現在)リーゼント矢板(やいた)です。


今回はお気に入りの【中ラン】をご紹介します。




〈メーカー・ブランド〉BEN COUGAR
〈着丈〉86cm
〈襟高〉4.5×5cm
〈サイズ〉15
〈前ボタン〉5個
〈袖ボタン〉4個
〈裏地〉パープル・龍虎の織柄入り
〈肩幅〉44cm
〈袖丈〉64cm
〈その他〉オールステッチ
内側に縫い付けられたラベル。左はベルベット?的なリッチな素材。

この中ランも古いもので、22〜23歳ごろにオークションで落札いたしました。
この中ランはまさに変型学生服が盛り上がっていた、80年代のヴィンテージ品という感じで、現在通販などで新品で手にはいる変型学生服には見られない特徴が多くあります。


フロントダブル(タスキ付き)

前ボタンが付いている生地の部分が幅広く作られています。なぜこのような作りになっているのか?については、少し過去の話から入る事にしよう。


……学ラン・リーゼントに目覚めた10代後半の私は、とにかく知識・情報に飢えていた。個人で携帯電話を持つ学生も数人。やっと一家に一台パソコンが普及し始めた頃、情報源は、映画・本・電話代を気にしながらの超低速&短時間接続のインターネットのみであった。リーゼント・学ランの話題になると、必ず耳にしていた、映画【ビー・バップ・ハイスクール】。そのパンフレットをBOOK・OFFにてついに手に入れた私は隅々まで穴が開くほど見て研究していた。

パンフの中に、映画で衣装提供していた学ランメーカーYAHVANの広告が載っており、切手を送るとカタログを届けてくれると記載してあった。
当時でさえ、公開から15年近くは経っている。果たして切手を送って今でもカタログは届くのだろうか?

結果、カタログが届いたのである!
まさか届くとは思わなかった。学ランのイラストと、様々な服飾用語に想いを馳せた。その中には聞いたこともない用語がいくつもあった。そのひとつがフロントダブルだった。。。

……と言うわけで、このフロントダブル他の用語を知るために、YAHVAN(大久保被服)さん直電で問い合わせました。

「ボタンをとめたときに、生地が多く重なるため、すき間から風が入りにくいとか、、暖かくて保温するとか…」

とシドロモドロ?というかなんともハッキリしない説明。きっとこんなことわざわざ電話で問い合わせてくる輩などいるはずもなく、驚かれていたのでしょう。

ようは、あえて機能面で説明するとしたら上記のような理由になるが、結局のところ、デザイン的な意味合いが大きく、カッコイイからこうなった!


こんな着こなしも楽しめる。
この中ラン、ジョジョの奇妙な冒険 第4部のキャラクター東方仗助の着用している学ランがこのタイプ。
大きく胸元が開いた形。学ランのフロントのラインが割れておらず、裾がスカートのように繋がって見えている。これはフロント部分の生地が大きく重なっているから出来る着こなしです。


ジョジョの第4部主人公・東方仗助。
右は実写映画化された際もの。漫画の再現度と言う意味では、この衣装は酷評されていたが、変型学生服としての仕様と、原作の再現と言う両面をバランスよく表現できていて、コスプレっぽく見せないところは素晴らしいと評価したい。


裏地に鷹と虎の織柄
この中ランの裏地の左右には、鷹と虎の織柄が入っています。
刺繍と見間違えられますが、刺繍は布地に刺繍糸を縫い付けているので、刺繍糸の分、厚みが増すのですが、織柄は布を織るときに糸の色を変えて模様を作っているので、見た目は一枚の布地です。



コンシールファスナー
布の間に隠れて目立たないコンシールファスナーが袖についており、簡単に袖がまくれます。



背中側にもコンシールファスナーが使われていて、センターベンツ仕様に変えられる謎仕様


オールステッチ
襟・胸ポケット・フロントライン・フラップにステッチが入ってます。



着用イメージ

※学ランが見やすいようにボトムスは標準サイズを着用


ではまた、次回。
⚡️夜露死苦⚡️
 
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (荒堀舞)
2022-04-06 13:16:06
初めまして、
NHK Eテレ「バリューの真実」という番組を制作しております、
荒堀と申します。

ブログお写真の二次使用に関してお願いがありコメントさせていただいております。

今回番組にて昭和〜令和にかけての制服の歴史を特集いたします。
その際、80年代・90年代に流行した「長ラン」「短ラン」「ボンタン」の写真を探しており、もし可能であればこちらブログのお写真を使用させていただけないかと思いご連絡させていただきました。

お手数おかけしますが、
何卒ご検討のほどよろしくお願いいたします。


***************
荒堀 舞 Arahori Mai
tel:090-2389-2753
mail:arahori@s-hand.me

株式会社スローハンド
〒151-0063
東京都渋谷区富ヶ谷1-8-3安達ビジネスパークビル3F
TEL:03-6407-0851 / FAX:03-6407-0853
***************
返信する
Unknown (regent164)
2022-04-07 00:00:10
株式会社スローハンド
荒堀 様


お世話になります。
ご連絡頂き、ありがとうございます。

こちらでも返信でると知らずに、記載のメールアドレス宛に返信致しましたが、改めてこちらでもお返事させて頂きます。


昭和〜令和の制服の歴史、とても面白そうな内容ですね。

画像使って頂いても構いません。

いわゆる長ラン・短ラン・ドカン・ボンタンなどの変形学生服のコレクターとして20着程所有しておりますので、何か具体的な「こんな画像が欲しい」などありましたらお送りさせて頂くことも可能でございます。


あと、ちょうど今月の4/29㈮㈷・30㈯にマニアフェスタというイベントに、【リーゼント・学ランマニア】として参加し、私の学ランコレクションの試着会を行う予定です。
https://maniafesta.jp/vol-6-summary/


最後に、ブログの画像の二次使用にあたり、このブログや、私自身の紹介などはして頂くことは出来ますでしょうか?


以上、よろしくお願い致します。


リーゼント矢板(やいたひろし)
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