歴史の足跡

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『古事記が描く説話の憧憬』川村一彦著

2015-03-05 20:08:52 | 例会・催事のお知らせ


『古事記』は現存する日本最古の史書とされ、二十九年間の舎人・稗田阿礼らの誦習と四カ月の編纂、 全三巻で構成され、和銅五年(712年)に太安万侶によって編纂された。編算に当たって「帝紀」「旧辞」(参考資料)にされて作られた。『古事記』の趣旨内容は大きく分けて、史的記述と説話記述に分類される。中でも説話の部分の情景は想像をかきたてる。気宇壮大で荘厳で、痛快活劇、報復と応酬、喜怒哀楽の憎愛、露骨な性描写・奇想天外な武勇伝説話の展開・天地開闢・国生み神生み・黄泉の世界・禊・天の岩戸・大蛇退治・稲葉の素兎・根之堅洲国・国譲り・天降り・熊野から大和・倭建命の英雄伝説・兄弟の王権争奪戦・父王の怨念の復讐・禁断の愛・聖帝と女性遍歴・忘れられた八十年間待った約束・また歌に詠み込まれた数々の哀愁・優雅な皇宮の暮らしの風景などなど、これらの『古事記』が描く数々の説話から、古代の情景が浮かび上がってくる。時代の趨勢と運命に生き、今日と変わらない生きとし生けるものの柵に生きる、生き様を垣間見、『古事記』のが描く古代に生きた、人々の光景に憧憬を覚えるものである。ホームページ「川村一彦の歴史館」で詳しく紹介しております。