もう何年も
いや何十年も路を探して来た気がする
若い頃
レールに乗ったような人生は嫌だった
遠回りしたり見失ったりしながらも
なんとか今日まで生きてきた
人生の幕を下ろすなら
「あぁ楽しかった」と言いたい
今ならそれが言える気がするけれど
ここまで生きてきたんだから
もう少しくらいは生きるんだろう
師は言った
「恥をかいても生きなさい」
プライドも誇りも
とうの昔に置いてきたつもりでいたのに
ほんの小さな欠片を
まだどこかに隠し持っていたらしい
どんなことも死を選ぶよりはマシなんだろう
もう見つからないかも知れない路の続きを
まだ探そうとしている
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