ブナの中庭で

ようこそブナの中庭へ!大好きな登山や山スキー、環境問題や自然のことなどいろいろ綴っています。

「奇跡のリンゴ」(石川拓治著)

2009年07月29日 | いろいろな本
木村秋則さんは、青森県弘前市(旧岩木町)でりんごを栽培する農家です。木村さんのりんご園では、一切の農薬も肥料も撒かれることはありません。しかし秋になるとたわわに実が付くのです。

1年に13回撒かれる農薬を一切やめたのは、1978年頃、今から30年以上も前のことです。
最初は花もつき順調かと思われたのですが、木はあっという間に害虫や病気にやれて葉を落とし収穫はゼロ。家族総出で手作業で害虫を取る日々。村人からは気が狂ったかと思われ、一家は貧乏のため困窮を極めます。りんごの木も枯れていきます。

自殺を図ろうと入った山で、農薬も肥料もかかっていないのにどっさりとドングリの実をつけた木に出会います。そして木の根元の土がフワフワであることに「これだ!」と気づき、下草刈りをやめ無肥料栽培に着手。

やがてりんごの木は根を伸ばし始め、見事に復活。たわわに実をつけ、その味の素晴らしさが評判となっていくのです。

「自然の手伝いをして、その恵みを分けてもらう。それが農業の本当の姿なんだよ。今の農業は、残念ながらその姿から外れているよ。ということはさ、いつまでもこのやり方を続けることは出来ないということだよ」

「昔は私も大規模農法に憧れたけれど、その大規模農法地帯はどんどん砂漠化しているわけだからな。アメリカの穀倉地帯も、昔のソ連の集団農場も、今どうなっているか見たらすぐ分かる」

「どんなに科学が進んでも、人間は自然から離れれば生きていくことは出来ないんだよ。だって人間そのものが、自然の産物なんだからな」

私がもう10年以上も食べているのが、能登半島・輪島三井で自然農法で作られたお米です。完全な無肥料無農薬で、知人の松本さんが栽培していらっしゃいます。
その松本さんのお米の美味しいことといったら!
そして田んぼには様々な生き物  が住み着いています。
この本の木村さんの言葉と全く同じことを、松本さんが語っていることに気づきました。

松本さんの田んぼ、本当に素晴らしいんですよ いつか必ずこのブログで紹介しますね。

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