ブナの中庭で

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バイオマス発電 in デンマーク

2008年07月13日 | エネルギー
2005年2月、仲間と訪問したデンマーク。
強力な印象を受けた風力発電のほかにも、素晴らしいなぁと思ったのはバイオマス発電でした。

デンマークは農業、特に畜産業が盛んです。(日本もハムやソーセージ類を大量に輸入しています。)
また国土はとても平坦で山がないため、飲料水は地下水が頼りです。
10年以上前、家畜の糞が由来で地下水汚染が広がり大問題となりました。
「糞の処理をどうするか」業者に頼むと多額の費用が生じます。

そこで畜産農家が考え出したのは、バイオマス発電でした!
ではそのバイオマス発電の仕組みを見てみましょう。

(1)バイオマス発電所内部、投入口。ここから家畜の糞や農作物の残渣、生ゴミなどを投入します。結構、においました(^^ゞ


(2)発酵タンクで発酵させると、メタンガスなど(バイオガスと呼ぶ)が発生します。


(3)発生したガスはガスタンクへ。タンクといっても柔らかい素材で出来ていて、巨大な風船だと思ってください。


(4)バイオガスを燃焼させお湯を沸かしてタービンで発電します。


発電した電気は電力会社に売り、お湯は地域に張り巡らされた配管で各家庭へ供給され、暖房やお風呂などに利用されます。このお湯も売っています。

(5)バイオマス発電所全景です。この発電所は農家20軒が出資して協同組合をつくり、建設されました。農家にとっては糞や農業残渣の処理費用が浮くばかりでなく、電力会社への売電と地域への給湯で、かなりの収益があがっているそうな。


バイオマス発電のもともとは農産物で化石燃料は使わないので、計算上はほぼCO2を出しません。
デンマークにはこのような協同組合経営のバイオマス発電所が20箇所以上あると、当時教えられました。(参考までにデンマークの面積は九州ぐらいです)

日本では電気事業は九つの電力会社がほとんどを握っており、一部を除き自由化されていません。
買いたい電力を変えないし、作りたい電力が作れないのが、今の日本です。
(例えば原子力の電気は買いたくないけれど、北陸電力と契約しているので、買わされています

もっと電力事業を開放して、市民がバイオマスや風力、小型水力などによりドンドン電力を作り出せる社会にしたいですね~ 

2 コメント

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すべて使える!! (チャイカ)
2008-07-28 10:21:27
人間の知恵はすごいなー!!この世に不要なものなどないみたい!!糞やゴミまで燃料になるなんて・・・臭いの問題はありそうですが、工場の中だけ臭いのですかね??まさか周辺も?
家も北陸電力と契約せざるおえないので、原発の電気を使っているのね。改めてショック!!
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原発の電気 (Repu)
2008-07-28 20:26:12
臭いは工場の投入口の建物内だけでした。

北陸電力と契約している限り、原発に反対していても、ちゃんと原発の電力を使ってしまう。
でも解決法はありますよ。屋根に太陽電池パネルを設置するとか、私たちが計画しているように市民風車を建てるとか。
風車はちゃくちゃくと計画が進んでいるよ!
嬉しいなぁ~
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