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昭和9年手取川大洪水

2009年06月14日 | 気象・天文・自然現象一般
「手取川洪水展」は、石川ルーツ交流館(白山市美川南町)で開催中です。


手取川は石川県を流れる最も長い川で、総延長は72kmの一級河川。石川・岐阜県境の白山が源で、中流域では深い手取峡谷を形成。鶴来で流路を西へ変更し、ここを扇頂とした見事な扇状地を形成し日本海に注いでいます。平均河床勾配1/27で、日本有数の急流河川です。



急流のため過去幾度となく洪水・氾濫を繰り返した手取川ですが、最大の災害は、昭和9年(1943年)7月に起こった「昭和9年手取川大洪水」でした。

『例年にない大量の雪溶け水と400ミリメートルを超える豪雨が重なって発生した崩壊土砂が下流河川への土石流となって流下した。このため、上流から河口まで流域のほとんど全域にわたって被害が発生する、未曾有の大災害となった』

死者 97人、行方不明 15人、負傷者35名、
流失家屋 172戸、倒壊家屋 65戸、流失建物 160戸、床上浸水 586戸
埋没耕地 2,113町歩、流失耕地 695町歩

『これによって、上流部では別当谷大崩れの発生をはじめ、別当谷、柳谷、甚之助谷等で推定約1億立方メートルに達する崩壊土砂が流出し、河床が著しく上昇した。市ノ瀬で12メートル、風嵐7メートル、桑島4メートル、尾添川との合流点では約3メートルの河床上昇がみられた』(金沢河川国道事務所、災害概要より)



現在、手取川扇状地上の集落は洪水を避けるため、周囲の水田より少しだけ高くなった自然堤防や微高地にあって「島集落」、その名称はいずれも「○○島」です。
春に田んぼに水がはられると一面の水びたし状況になりますが、集落はその合間に浮かんだ島のような景観を作っています。
美しいですよ~



手取川洪水展
会場:石川ルーツ交流館(白山市美川南町、076-278-7111)
会期:6月26日まで(月曜は休館)
入場料:一般300円、中学生以下は無料

当時の写真や新聞記事、ニュース報道のビデオなどを見ることが出来ます。

なお洪水についての詳細は次のHPへどうぞ。
最近ボルダリングで有名になった白峰の百万貫岩も、このときの洪水で上流の宮谷から流れてきたものです。百万貫岩についてはこちらへどうぞ

金沢河川国道事務所のHP

2 コメント

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手に手を取って・・・ (チャイカ)
2009-06-22 14:36:16
手に手を取って渡ったとされる手取川がすごいことになったんですね。昭和9年は大聖寺(加賀市)でも大火があり大変だったそうです。この手取川の大洪水を忘れないようになのか、『手取川昭和九年』という和菓子を頂いたことあります。大聖寺の和菓子『川端御亭』の感じでした。
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幻のお菓子 (Repu)
2009-06-22 20:53:15
なに、ナニ~!?「手取川昭和九年」というネーミングの和菓子があるとは、ビックリ。しかも大聖寺の銘菓「川端御亭」の感じとは!(川端御亭は美味しいよねぇ‥‥。)
よくぞこのような名前をつけたものだと、関心します。ぜひ味わってみたいなぁ

手取川は昭和九年の他にも数々の洪水を引き起こしてきた暴れ川だったようです。いまも河原には大きな礫がごろごろしているもの。

チャイカさんの博学に脱帽‥‥。また教えてください、お気軽にコメントお願いします。
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