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猟師・千松信也氏のインタビュー記事

2014年06月13日 | 生物多様性
わなを使い、イノシシや鹿を捕獲する。京都大学文学部卒という異色の猟師さんです。

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日経エコロジー最新号(2014年7月号)の冒頭インタビュー記事で千松(せんまつ)さんのことを知りました。

彼は1974年兵庫県生まれ。京都大学文学部を4年間(も!)休学して海外を旅し、
帰国後にわな猟を学び、20代半ばから京都府内で狩猟を続けています。

なぜ狩猟か?という問に対して、

「タダで手に入るお肉が山にたくさんあるのに捕らないのはもったいない」
「もう一つは、他の人に動物を殺してもらって自分は食べるだけという、お金を払って嫌なことをしてもらうことに疑問を抱いた」

わな猟は、わなにかかった動物を棒で殴って失神させ、血管を切って失血死させてから解体するそうです。
「失血死するまで待つ数分間は、複雑な気持ち。13年やっていても命を奪うことには慣れません」

先日の「四国で見た鹿の食害の惨状」の記事でも書いたように、全国で鹿とイノシシの食害は深刻です。
農作物被害は年間200億円、森林被害面積は年間9000haにも及びます。

ニホンンジカの頭数は、35万頭(1990年)→ 261万頭(2011年)
このまま増えれば、2025年にはなんと、500万頭を超えると予測されています。

政府はこの春、「鳥獣保護法」を「鳥獣保護管理法」に変更し、駆除の推進を掲げました。
従来は狩猟免許をもつ個人に駆除を頼んできましたが、法人が事業として取り組めるよう規制緩和も実施されました。
日本の生態系を守るため、適切な狩猟が緊急の課題となっています。

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