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白山への登山道・栄枯盛衰(下)

2009年11月19日 | 山のいろいろ
昨日に続いて「白山の登山道と白山神駈道登山文化振興運動」(西嶋錬太郎著)から抜粋して紹介します。

今日は白山の登山道No.11~20です。


11.平瀬道(現存)
   白水湖~室堂平
   大白川ダムができる以前より大倉尾根経由の道は存在したと思われる。
   1963年ダムが完成し白水湖まで車が入れるようになった。
 
  (*西嶋氏のご指摘をうけて、この部分の内容を修正してあります。
    西嶋さん、ご指摘ありがとうございました。)

12.砂防新道(現存)
   別当出合~黒ボコ岩~室堂平、
   柳谷の砂防工事ののボッカ道を利用して、1927年に登山道として利用開始。
   日本有数の地滑り地帯であるため、2009年9月に登山道付け替え工事が完了。

13.観光新道(現存)
   別当出合~慶松平~黒ボコ岩
   1948年、白山観光協会設立記念事業として建設された

14.釈迦新道(現存)
   市ノ瀬~白山釈迦岳~四塚山
   増加した登山客に対応するため1930年に開鑿

(白山御前峰から北部白山へ向かう道)

15.青柳新道(廃道)、ワンゲル道(消滅)
   青柳新道:白峰~青柳山~鳴谷山~シゲジのピーク~釈迦岳上部で釈迦新道と合流
   ワンゲル道:青柳新道の合流地点~湯の谷渡渉~室堂平
   金沢大学ワンゲル部が開鑿するも、1966年に転落事故が発生したため廃道処分となる

16.中宮道(現存)
   中宮温泉~ゴマ平~お花松原~大汝峰
   1935年開通

17.北縦走路(現存)
   岐阜県荻町~妙法山~ゴマ平で中宮道と合流
   1964年開鑿  

18.岩間道・楽々新道(現存)
   岩間道:岩間温泉~四塚山
   1921年に岩間温泉元湯を開発したとき、同時に道も開鑿
   楽々新道:新岩間温泉~小桜平~岩間道に合流
   1934年、洪水で元湯が流されたため下流新岩間温泉を建設、
   その時、楽々新道も開鑿

19.加賀禅定道(現存)
   尾添~奥長倉山~四塚山~室堂平
   1200年の古道だったが一時廃道となるも、1987年に復活
(室堂平から白山御前峰を仰ぐ)

20.山頂部の道(現存)
   弥陀ヶ原、室堂平、山頂火口域にはさまざまな道が存在

以上のように様々な登山道がある白山ですが、年間約5万人の登山者の大半が砂防新道に集中しています。これは実に残念、なぜなら最も魅力が薄い道だからです。

次に白山に登る時はぜひ、いろいろな道を辿ってくださいね。

2 コメント

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白山への道 (やっちん)
2009-11-18 22:52:03
Repuさん、こんばんは。
実に興味深い記事でした。特に
8.別山道(廃道)
岩屋俣谷からですか。確かに別山が見えてます。魅力的なルートですね~。
15.青柳新道(廃道)
鳴谷山から見る白山はやけに近く尾根伝いに行けそうな感じがしますよね。
あ~想像するだけで今夜は眠れません(笑)。
返信する
私も青柳は (Repu)
2009-11-19 05:37:28
鳴谷山はいい山ですね。山頂からは白山に手が届きそうな感じで、私も尾根を伝って登ってみたいと思いました。
西嶋氏によると、湯の谷のワンゲル道渡渉点には今も川床の大石に渡渉点を示すペンキマークが残っているそうです。
廃道となったのは実に残念ですねぇ‥‥。青柳新道からワンゲル道、登ってみたいなぁ
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