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サイを守る毒

2012年02月03日 | 生物多様性
本日(2012日2月3日)付けの朝日新聞に「サイ守る毒」という悲しい記事が掲載されていました。要約を紹介します。

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南アフリカ共和国のライノ(サイ)&ライオン自然保護区の入口にはこのような表示がある。「サイの角はすべて処置を施しており、人が口に入れるのには適さない」 サイの角の粉末が癌などに効くというデマがベトナムや中国などで信じられ、高値で取引され密猟を誘発している。苦肉の策としてサイの健康には影響がないが人が服用すると毒になる薬を角に注入した。
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サイは世界的に密猟の対象となり、角は1本当たり2千万円(!)で密売されているそうです。南ア共和国だけでも昨年は448頭ものサイが密猟され、絶滅が危惧されています。

先日訪れたケニアのナクル湖国立公園で、シロサイを見ました。冒頭の写真です。
ここはかなり厳重に保護されている(公園周囲には柵が張り巡らされている)ので、現在は密猟はほとんど無いとのこと。しかし以前は殺され角だけ持ち去られたこともあったそうです。

サイの角の主成分はケラチンで人の髪の毛や爪とほぼ同じ成分。もちろん癌などに効くことはありません。
単なるデマが生物を絶滅に追い込むなんて、馬鹿げた、そして悲しい話です‥‥。

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