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旧別子山村~小水力発電で全電力を自給

2013年03月15日 | エネルギー
愛媛県旧別子山村(現:新居浜市)は、1953年に最大出力74kWの別子山発電所(冒頭写真)、1960年に1000kWの小美野発電所を建設しました。
同時に電力を地域に送る送電線も独自に敷設し、村の森林組合が設備全体の運営管理を行ってきました。
2003年、村が新居浜市と合併し森林組合が解散した後は、住友共同電力が運営主体となっています。

注目すべきなのは電力料金。
家庭の基本料金は月300円、11kWhを超えると16.7円/kWh。全国平均料金と比べると3/4程度です。
1970年代以降、値上がりはありません。

全国的にも珍しい電力の地産地消はどのように実現したのでしょうか?
戦後、初の選挙で選出された藤田米次郎村長は、村を繁栄に導いた別子銅山の産出量減少に危機感を持ちます。
村の継続的発展のために、地域の山の森林に注目。森林整備を進めるとともに、森林資源を加工するエネルギーを安定供給する水力発電所の建設を思いついたそうです。

現在でも2つの水力発電所は村に利益を与え続けています。
政治家の明確なビジョンが、その後の時代に大きな影響を与える良い例ですね。私たちも学ばなければ‥‥。





2 コメント

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小規模水力発電の未来 (ミキコ)
2013-03-17 09:59:45
水力発電はアイデアと運営方法によって未来への可能性が高くなると思います。奈良県生駒市山崎浄水場に設置される水力発電が完成し、3月19日には完成セレモニーが行われて発電を開始するそうです。同様の取り組みが増えると良いと思います。
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ミキコさんへ (Repu)
2013-03-18 20:03:45
日本は水に恵まれ起伏に富んだ地形。マイクロや小中水力発電のポテンシャルが高いです。水利権の規制もかなり緩和され、今後に期待が高まると思います。
いつもコメントありがとうございます。
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