これで風力発電機を生産する国内企業はなくなります。
***
日経ビジネスから紹介します。
日経ビジネス記者
庄司容子記者
日立製作所が風力発電機の生産から撤退することが、日経ビジネスの取材で25日、明らかになった。すでに新規の受注活動を停止しており、契約済みの製品の生産が終わり次第、埠頭工場(茨城県日立市)での風力発電機の生産を止める見通しだ。日立は子会社が提携する独メーカーの風力発電機の販売と、保守や運転支援などのサービス事業に軸足を移す考えだ。
国内の風力発電機メーカーは、三菱重工業と日本製鋼所が事実上生産から手を引いている。日立の撤退で、風力発電機を生産する国内企業はなくなる。日立は英原発計画も凍結しており、エネルギー事業の再構築を急ぐ。
(茨城県日立市の埠頭工場内)
日立は2012年に富士重工業(現SUBARU)から風力発電機事業を買収、主に陸上に設置する出力2000kWと、洋上向けの5000kWの2種類の風力発電機を開発・生産している。地面から吹き上がる風を効率よく受けて回る「ダウンウインド型」と呼ぶ独自技術に強みを持つ。山の多い日本の地形に向いているため、新規設置の国内シェア(台数ベース)は2016年度に約4割を占めるなど、業界内でも一定の評価を得ていた。
ただ、日本市場は、世界に比べて圧倒的に小さい。2017年に世界で稼働を始めた風力発電所の出力は計5250万kW だったのに対し、日本はたったの16万2000kW。18年も19万2000kWにとどまる。日立の製品は「価格が高い」(業界関係者)といわれてきたが、主力の国内市場がなかなか育たない中では、規模の拡大によるコスト削減効果も引き出しにくい。
日立の風力発電機は価格が高いとされていた 日立はアジア市場に進出し、規模を拡大する戦略を練っていたが、独シーメンスや米ゼネラル・エレクトリック(GE)などとの競争は激しい。このまま国内で自社製品を製造し続けても対抗するのは難しいと判断したようだ。
日立は子会社の日立パワーソリューションズ(日立PS、茨城県日立市)を通じて独風力発電機メーカーのエネルコンと提携関係にある。今後はエネルコンとの協業を強化。日立本体でもエネルコン製品を販売する。保守や運転支援などのサービス事業は日立PSと統合し、収益力を高める考えだ。
冒頭写真:日立が手掛けた三重県の新青山高原風力発電所
【紹介はここまで、写真も日経ビジネスより転載】
***
本当に残念でたまりません。
今後は再生可能エネルギーの導入が加速するという世界の潮流の中、「モノづくり大国日本」は大きく後退したことになります。
日本の失敗とは真逆なのが、デンマーク。
強い風に悩まされてきたデンマーク。これをメリットととらえ、風力発電を拡大し続けてきました。現在では国内でも指折りの産業に育っています
(参考記事)風力発電大国、デンマーク
日本の進むべき道は何なのか。
風力を切り捨て、相変わらず原子力にこだわり続ける日本政府に、大きな疑問を感じます。
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日経ビジネスから紹介します。
日経ビジネス記者
庄司容子記者
日立製作所が風力発電機の生産から撤退することが、日経ビジネスの取材で25日、明らかになった。すでに新規の受注活動を停止しており、契約済みの製品の生産が終わり次第、埠頭工場(茨城県日立市)での風力発電機の生産を止める見通しだ。日立は子会社が提携する独メーカーの風力発電機の販売と、保守や運転支援などのサービス事業に軸足を移す考えだ。
国内の風力発電機メーカーは、三菱重工業と日本製鋼所が事実上生産から手を引いている。日立の撤退で、風力発電機を生産する国内企業はなくなる。日立は英原発計画も凍結しており、エネルギー事業の再構築を急ぐ。
(茨城県日立市の埠頭工場内)
日立は2012年に富士重工業(現SUBARU)から風力発電機事業を買収、主に陸上に設置する出力2000kWと、洋上向けの5000kWの2種類の風力発電機を開発・生産している。地面から吹き上がる風を効率よく受けて回る「ダウンウインド型」と呼ぶ独自技術に強みを持つ。山の多い日本の地形に向いているため、新規設置の国内シェア(台数ベース)は2016年度に約4割を占めるなど、業界内でも一定の評価を得ていた。
ただ、日本市場は、世界に比べて圧倒的に小さい。2017年に世界で稼働を始めた風力発電所の出力は計5250万kW だったのに対し、日本はたったの16万2000kW。18年も19万2000kWにとどまる。日立の製品は「価格が高い」(業界関係者)といわれてきたが、主力の国内市場がなかなか育たない中では、規模の拡大によるコスト削減効果も引き出しにくい。
日立の風力発電機は価格が高いとされていた 日立はアジア市場に進出し、規模を拡大する戦略を練っていたが、独シーメンスや米ゼネラル・エレクトリック(GE)などとの競争は激しい。このまま国内で自社製品を製造し続けても対抗するのは難しいと判断したようだ。
日立は子会社の日立パワーソリューションズ(日立PS、茨城県日立市)を通じて独風力発電機メーカーのエネルコンと提携関係にある。今後はエネルコンとの協業を強化。日立本体でもエネルコン製品を販売する。保守や運転支援などのサービス事業は日立PSと統合し、収益力を高める考えだ。
冒頭写真:日立が手掛けた三重県の新青山高原風力発電所
【紹介はここまで、写真も日経ビジネスより転載】
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本当に残念でたまりません。
今後は再生可能エネルギーの導入が加速するという世界の潮流の中、「モノづくり大国日本」は大きく後退したことになります。
日本の失敗とは真逆なのが、デンマーク。
強い風に悩まされてきたデンマーク。これをメリットととらえ、風力発電を拡大し続けてきました。現在では国内でも指折りの産業に育っています
(参考記事)風力発電大国、デンマーク
日本の進むべき道は何なのか。
風力を切り捨て、相変わらず原子力にこだわり続ける日本政府に、大きな疑問を感じます。
この記事を見たとき、僕は、repuさんがどんなblog書くんだろうか?と思いました。
(観点が風力発電に行っていない...)
最近は、何発電が一番とか、何発電がいいとか、結局立場の問題であって、どのレベルの視点で物事を見ているかの違いなだけの気がしてきました。
たとえば、1+1=?、絶対に1なのかもしれないですが、
唯一解の無い問題に対して、あたかも、唯一解があるかのごとく考えるところに無理があるような気もします。
日本は、いろんな発電に対応できる環境と技術があり、それだけでとても幸せだということなのかもしれませんね。
日本で原発に否定的な意見が多いのは、無くても大丈夫な環境と技術があるからなのかなとも思います。
絶対的な電力不足の国々にとっては、原発も即効性がある解決策なのかなとは思いますし、単純にそこに解決策を求めるのも視点が短絡的とも言えるかもしれませんし、いったいどうすればいいのでしょうかね?
だけど、人類が現在の快適な生活を維持したまま進化したいのであれば、電力というのは必需であり、コストが低くて安定して安全でというのは非常に重要なことではありからね。
絶対に事故らない原発とか、3年で廃炉にできる原発とか、ないかなぁ....ないない。
自分で書いたコメント見て吹いてしまった...おぃおぃ、2だろう...
>日本は、いろんな発電に対応できる環境と技術があり、それだけでとても幸せだということなのかもしれませんね。
そのとおりと思います。これが日本の底力、「最高の武器」です。
ぜひ今後は、その力を再生可能エネルギーの活用に集約し、日本の「再生」につながることを心から願っています。
そのためには我々市民が学び、考え、行動しなくっちゃ、と思っています。