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生態系を守れるかな、パーム油認証制度

2009年02月18日 | 生物多様性
パーム(アブラヤシ)の実から搾られるパーム油は、現在大量に消費されています。その9割がチョコレートや揚げ油、カップめんやマヨネーズなど食品関係、残り1割は石鹸、洗剤、化粧品、塗料など非食品の原料として使用されています。

 (出典:サラヤHP

アブラヤシは、高さ15~20m程度の太い樹木で、マレーシアを中心に、プランテーション型で生産されます。一本の木に10~12房の果房をつけ、一つの果房は大きさ4~5cmの果実が数百個からなります。このオレンジ色の果肉部分から採油されるのが、パーム油。


主要産地のボルネオ島では、熱帯林を伐採して大規模パーム農園を作ることが多く、オランウータンを絶滅の危機にさらしてきました。「ボルネオ島オランウータンの危機」の記事
 (ボルネオ島)

そこで2004年にWWF(世界自然保護基金)とパーム油使用企業が、RSPO(Roundtable on Sustainable Palm Oil:持続可能なパーム油のための円卓会議)を設立しました。
環境保全の計画を策定し実行した農園には「RSPO認証」が与えられます。

既に6農園が認証を取得し、「認証パーム油」はユニリーバ(英蘭)やセインスベリーズ(英)が購入したそうです。日本企業ではサラヤや不二製油がRSPOに参加し、認証パーム油の検討を始めています。

しかし一方で「持続可能なパームオイル円卓会議(RSPO)がオランウータン絶滅を加速」という報告もあります。報告はこちら

パーム油の消費量は増加の一途であり環境負荷も大きいです。
このRSPO認証制度が効果を発揮して、オランウータンはじめ熱帯林の生態系が守られる日が早く来るといいですね。
  

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