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立川競輪場、電気代1700万円削減の手法

2011年11月22日 | エネルギー
「エネルギーと放射線の授業」(太郎次郎社エディタス発行)に出ていた話を、抜粋して紹介します。

●立川競輪場(立川市)は電光掲示板や照明に大量の電気を使用し、2009年度は東京電力に6200万円支払いました。

○2010年度は電気購入先を競争入札で決めることにしました。購入先候補と入札金額は次の通り。
   東京電力   6929万円
   エネット   4689万円
   イーレックス  4589万円
   サミットエナジー  4244万円
 立川競輪場はサミットエナジーから購入することに決定し、1700万円削減できました。

●サミットエナジーは、2000年の電力自由化で設立が可能になったPPS(特定規模電気事業者)のひとつ。現在は50kW以上の需要先に販売が認められています。

○ではサミットエナジーはどのようにして安い電力を作っているのでしょうか?内訳は次の通りです。
  風力(酒田、鹿嶋)  3万6千kW
  バイオマス(糸魚川) 5万kW
  石炭火力 (小名浜) 5万5千kW
  都市ガス火力(美浜) 5万kW

●立川市は2011年、この入札方式を市内の小中学校や図書館など53施設に実施。
  年間5千万円のコストカットとなりました。

○このようにPPSから電力を購入しているは増える一方です。
 例えば東京メトロ、東京都庁、富山ライトレール、住友ゴム工業、東レ、日本橋三越‥‥。

●なぜ東京電力や関西電力などの10電力会社の電気代は高いのでしょうか?
  「総括原価方式」というしくみで、発電コストに利益3%を上乗せして決めているから。コストをかければかけるほど多くの利益が得られるため、電力会社はコスト削減の意識が低いのです。

  一方PPSは市場競争にさらされ、発電所建設や人件費、広告宣伝費を削っています。したがって原発には手を出していません。

○一般家庭でも安いPPSの電気を使うことはできるのでしょうか?
  契約電力50KW未満の小口需要者は、PPSから買えません。経済産業省が規制しています。

 しかしその経済産業省はPPSと電力自由化がスタートした初年度、いの一番にPPSと契約し1000万円を削減しました。

 いったい電気の仕組みってどうなっているのでしょうか。
 規制と既得権でガチガチのように感じました(素人の私の素朴な感覚)。

 私は、再生可能エネルギーで発電された電力を買いたい!
 同じように思っている消費者もいるはず。
 欧米では当たり前の、電力選択購入、日本でも可能にしてほしいな。

 この本はとっても面白いです。また明日以降も紹介します。

2 コメント

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競輪場は月に何回開催するの (satoki)
2012-02-09 19:36:43
立川競輪場は電気をやたらに消費しているようだけど月に何回開催されるのでしょう。最高に使う電力kwはどのくらいでしょうか。また年間どのくらい使っているのでしょうか。

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satokiさんへ (Repu)
2012-02-09 20:10:28
立川競輪場のHPをしらべてみましたが、開催スケジュールはわかりました。こちらです。
http://www.tachikawakeirin.jp/schedule/2012/02/index.html
でも電力については分かりませんでした。
このブログ記事は本文中でも書いたように「エネルギーと放射線の授業」という本から抜粋紹介したもの。詳しいことはわかりません。もしsatokiさんのほうで何か情報が入手できましたら、教えてくださいね。
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