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再エネは高いという常識は過去のもの

2014年04月17日 | エネルギー
市民出資をあつめ、能登半島で風力発電「のとりん」を建て、金沢の保育園屋上に太陽光パネルを乗せて、「再生可能エネルギーによる、持続可能な社会」を目指している我々グループ。
その仲間のNさんに教えていただいたのが、「日経ビジネス」の記事です。

(その一部を転載します)

日本では、いまだに再エネはコストが高いという前提で議論が進んでいる。公式に発電コストが見直されたのが2011年に開催されたコスト等検証委員会においてであり、同年12月に発表されている。

そのコスト水準が概ね固定価格買取制度(FIT)のコストの前提となっている。買取り価格は発電原価に事業収益率(IRR)、系統への接続費用を乗せたものである。コスト委員会の結果によると(2010年モデル)、kWh当たりで原子力8.9円(下限)、石炭9.5円、LNG10.7円、陸上風力9.9~17.3円、メガソーラ30.1~45.8円となっている。FIT条件は、太陽光が40円から32円へ低下したが、それ以外は基本的に同一水準であり、コスト委員会の試算が生きている。

ところが、海外では条件のいいところでは、驚くべき低水準の長期売買契約(PPA:Power Purchase Agreement)が実現している。米国を例にkWh当たりの契約価格を見てみる。風力発電は、2.5セントを最低価格として、3セント程度の契約が続々と登場している。太陽光も、25年間で7セントを切る契約が現れた。この水準だと、火力、原子力の大規模発電よりも低いか、少なくとも伍するのである。減税措置を織り込んでいるため、実際は少し高くなるが、それでも低い。

米国最大の風力開発量を誇るテキサスでは、kWh当たり3セント前後でのPPAが一般化しており、2.5セントを記録する事例もある。連邦政府の発電量に応じた減税措置であるPTC(Product Tax Credit)の10年間2.2セントを考慮に入れても、当初10年で5セント前後の水準である。契約全期間を勘案するとさらに低くなる。

 大規模事業のスケールメリットに加えて、風況に恵まれていることがある。設備利用率(キャパシティ・ファクター)は4~5割にも達する。このコスト水準だと火力発電に対して十分競争力がある。天然ガス火力の変動費は、シェールガス革命で歴史的低水準にあるなかで3セント程度、これに設備関連コストの3セントを加えると、少なくとも新規投資ベースでは競争力がある。逆に、テキサスや中西部では、火力発電建設を決断するのは勇気が要る。

*転載はここまで。

続きはぜひ、「日経ビジネス」の記事をお読みください。

『再生エネルギーはもはや、高くないんだな』と勇気をもらいました。

4 コメント

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難しい記事ですね。 (Pearsword)
2014-04-19 05:35:35
 日本の買電価格レベルが、風力で9.9~17.3円/kWhであり、アメリカでは、契約価格が減税措置分を含めると、3円/kWh前後ということですか?
 なににせよ、火力エネルギーと競争力があるレベルであるなら、近いうちに再生可能エネルギーの躍進が期待できるということですね。
 日経新聞は、文章が難解ですね。
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Pearswordさんへ (Repu)
2014-04-21 05:55:11
その通りだと思います。再生可能エネルギーのコストがどんどん下がっていることは間違いありません。原発のように放射性廃棄物を出さず、火力のようにCO2を出さないことも考えると、時代の流れは再エネとしか考えられませんね~
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下水処理施設も再生可能エネルギー (ミキコ)
2014-04-24 07:37:42
金沢市で犀川左岸浄化センターが、下水処理した時に出るメタンガスを使って発電を行い北陸電力に売電事業をしているそうですね。神戸でも計画があるそうですし、全国での動きに発展すれば、高いコストとは言えない時代が来ると思います。
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ミキコさんへ (Repu)
2014-04-25 21:50:15
いつも素晴らしいコメントをありがとうございます。
下水処理時のメタンガスはよいエネルギー源で、発電時の効率も良いそうです。
これまで「捨てられていたエネルギー」にもっと着目すれば、コストは下がりエネルギー自給率は上がるでしょうね。
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