トキは20世紀初頭には、日本、中国、朝鮮半島、ロシアなど東アジアに広く分布し、特別に珍しい鳥ではありませんでした。江戸時代には北海道から九州までほぼ全国に生息していたそうです。
しかし、乱獲と生息環境の悪化により減少し、20世紀後半までには中国と日本を除き絶滅してしまいました。そして現在、野生トキが生息しているのは、中国陝西省のみとなっています。
トキとはどんな鳥でしょう?
コウノトリ目・トキ科・トキ亜科、学名:Nipponia nippon
からだの大きさ
全長:約75cm(くちばしの先~尾羽の先)
体重:1600~2000g
翼長:約40cm (翼の羽の長さ)
翼開長:約140cm(翼を開いた時の左右の長さ)
からだの特徴
・非繁殖期は、全身ほぼ白色。翼や尾羽などの裏側は朱鷺色と呼ばれる美しい淡橙色。繁殖期には頭、翼、背は灰黒色に変色。
・くちばしは約17cmと長く、黒色で下方に湾曲。
・卵は大きさ70mm×45mm、重さ80g程度、青緑色の地に褐色の斑点。幼鳥は全身ほぼ灰色で、翼の裏面は淡黄色、顔は黄色。
食べ物:ドジョウ、サワガニ、カエル、貝、昆虫など、動物性のもの。
繁殖:つがいがなわばりを作り、4月上旬に3~4個産卵。雌雄交代で温め、ふ化までは26~28日ぐらい。通常3歳になると繁殖を開始。
生活:1年中ほぼ同じ場所で暮らし、非繁殖期には群をつくり集団で行動。
トキ保護の歴史を調べてみました。
昭和7年 佐渡新穂村ほかに農林省がトキ捕獲禁止の標柱を立てる。
昭和9年 トキ、天然記念物に指定。
昭和27年 トキ、特別天然記念物に指定。
昭和35年 トキ、国際保護鳥に選定。
昭和40年 トキ生息地の新穂村村有林の一部を国有林として買い上げ。
昭和42年 新穂村にトキ保護センターを建設し、3羽の飼育開始。
昭和43年 「キン」(日本最後のトキ)が捕獲され、センターで飼育開始。
昭和53年 トキの卵3個を採取、人工孵化を試みるが無精卵と判明。
昭和56年 野生トキ5羽を一斉捕獲。
昭和60年 1羽を中国から借用し繁殖を試みるが失敗。
平成6年 2羽を中国から借入するが繁殖失敗。
平成11年 1月「友友」「洋洋」のペアが到着し5月に「優優」誕生。
平成13年 2つがいから11羽のヒナが育つ。(以降、毎年ヒナが誕生し生育)
平成15年 日本産最後のトキ「キン」が36歳で死亡。
現在 トキ保護センターでは123羽のトキが飼育されています。
詳細は佐渡トキ保護センターのHPを。
私は10年ほど前、センターを訪れて日本最後のトキ「キン」を見たことがあります。(大変な高齢で元気なかったなぁ)
かつては日本全国の空を、朱鷺色の羽を広げて飛び回ったトキたち。人間活動が原因で日本産は絶滅し、再び繁殖に成功するまで大変な苦難の道のりでした。
一度失われてしまった自然を修復することがいかに大変か、トキが私たちに身をもって教えてくれているのですね。
(写真:トキ保護センター、多摩動物園)
しかし、乱獲と生息環境の悪化により減少し、20世紀後半までには中国と日本を除き絶滅してしまいました。そして現在、野生トキが生息しているのは、中国陝西省のみとなっています。
トキとはどんな鳥でしょう?
コウノトリ目・トキ科・トキ亜科、学名:Nipponia nippon
からだの大きさ
全長:約75cm(くちばしの先~尾羽の先)
体重:1600~2000g
翼長:約40cm (翼の羽の長さ)
翼開長:約140cm(翼を開いた時の左右の長さ)
からだの特徴
・非繁殖期は、全身ほぼ白色。翼や尾羽などの裏側は朱鷺色と呼ばれる美しい淡橙色。繁殖期には頭、翼、背は灰黒色に変色。
・くちばしは約17cmと長く、黒色で下方に湾曲。
・卵は大きさ70mm×45mm、重さ80g程度、青緑色の地に褐色の斑点。幼鳥は全身ほぼ灰色で、翼の裏面は淡黄色、顔は黄色。
食べ物:ドジョウ、サワガニ、カエル、貝、昆虫など、動物性のもの。
繁殖:つがいがなわばりを作り、4月上旬に3~4個産卵。雌雄交代で温め、ふ化までは26~28日ぐらい。通常3歳になると繁殖を開始。
生活:1年中ほぼ同じ場所で暮らし、非繁殖期には群をつくり集団で行動。
トキ保護の歴史を調べてみました。
昭和7年 佐渡新穂村ほかに農林省がトキ捕獲禁止の標柱を立てる。
昭和9年 トキ、天然記念物に指定。
昭和27年 トキ、特別天然記念物に指定。
昭和35年 トキ、国際保護鳥に選定。
昭和40年 トキ生息地の新穂村村有林の一部を国有林として買い上げ。
昭和42年 新穂村にトキ保護センターを建設し、3羽の飼育開始。
昭和43年 「キン」(日本最後のトキ)が捕獲され、センターで飼育開始。
昭和53年 トキの卵3個を採取、人工孵化を試みるが無精卵と判明。
昭和56年 野生トキ5羽を一斉捕獲。
昭和60年 1羽を中国から借用し繁殖を試みるが失敗。
平成6年 2羽を中国から借入するが繁殖失敗。
平成11年 1月「友友」「洋洋」のペアが到着し5月に「優優」誕生。
平成13年 2つがいから11羽のヒナが育つ。(以降、毎年ヒナが誕生し生育)
平成15年 日本産最後のトキ「キン」が36歳で死亡。
現在 トキ保護センターでは123羽のトキが飼育されています。
詳細は佐渡トキ保護センターのHPを。
私は10年ほど前、センターを訪れて日本最後のトキ「キン」を見たことがあります。(大変な高齢で元気なかったなぁ)
かつては日本全国の空を、朱鷺色の羽を広げて飛び回ったトキたち。人間活動が原因で日本産は絶滅し、再び繁殖に成功するまで大変な苦難の道のりでした。
一度失われてしまった自然を修復することがいかに大変か、トキが私たちに身をもって教えてくれているのですね。
(写真:トキ保護センター、多摩動物園)