ブナの中庭で

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「地元経済を創りなおす」(枝廣淳子 著)

2018年05月21日 | いろいろな本
私の暮らす街も典型的な地方都市、駅前はシャッター通り。何とかできるのか、と思い読みました。

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本書の扉の文章を紹介します。

「人口減少、駅前のシャッター通り、あきらめ…。地元経済の悪循環を断ち切る方策はないのか。
現状をまずは可視化して、お金や雇用を外部に依存する割合を減らすための考え方やツールを紹介する」

『漏れバケツ』モデルが紹介されていて、ナルホドと思いました。
「地域にお金を引っぱってこよう」として、各種の補助金や交付金、企業誘致、観光客の呼び込みに各地域は懸命に努力。

しかし、せっかく地域に引っぱってきたお金の多くが、次の瞬間に地域からでていってしまいます。
それは域外から購入するエネルギー代金だったり、域外から購入するモノやサービス、建設業者への支払いなど。

たとえば従業員を地域から雇用しても、その人が地元の商店街ではなく郊外にある大規模ショッピングモールで買い物をしたら、
そのお金は地域にとどまりません。

これを可視化したのが、「漏れバケツモデル」

漏れの解決策が本書では紹介され、具体的に成功した事例を知ることができます。
例えば、北海道下川町、島根県海士町、岐阜県郡上市石徹白地区など。

参考になるアイディアがいっぱいの本でした。

「地元経済を創りなおす」枝廣淳子 著
 岩波新書1704  2018年2月発行


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