ブナの中庭で

ようこそブナの中庭へ!大好きな登山や山スキー、環境問題や自然のことなどいろいろ綴っています。

「なにやってんだ行動しよう 田尻賞の人びと」(編:田尻宗昭記念基金)

2009年01月21日 | 環境問題
全国の公害反対や環境保全の運動で活躍し「公害Gメン」と呼ばれた故田尻宗昭氏。
その遺志を継いで、社会的府正義をなくすため田尻賞が創設されました。16年間で46団体・個人が受賞し、その証言集としてまとめられたのが本書です。


「なにやってんだ行動しよう 田尻賞の人びと」(田尻宗昭記念基金:編)、
 アットワークス出版 2100円

この田尻賞は「環境問題や公害問題について、働いて、働いたにもかかわらず、世間からの正しい評価を受けずして埋もれている人に光を当てよう」という基本理念に基づいて選考されてきた、と明記されています。

受賞者の方々の証言はいずれも非常に重みがあり、かつ迫力のある言葉の連続でした。近現代の日本の裏側が抉り出されています。ぜひ手にとってみることをおすすめします。

******************************
毎年2~4の個人や団体が受賞していますが、その一部を紹介。

第1回受賞(1992年)
 熊本県天草の塵肺、火電建設反対に取り組んだ 故高戸勇さん

第2回受賞(1993年)
 巨大開発に抵抗した元青森県六ヶ所村村長の寺下力三郎さん

第3回(1994年)
 土呂久鉱毒公害と闘ってきた土呂久鉱山公害被害者の会など六団体

第4回(1995年)
 元水俣病対策市民会議会長 日吉フミ子さん

第5回(1996年)
 四日市公害を記録する会の澤井余志郎さん

第6回(1997年)
 スモン訴訟弁護士 泉博さん

第7回(1998年)
 廃棄物対策豊島住民会議

第8回(1999年)
 名古屋の藤前干潟を守る会

第9回(2000年)
 原子力資料情報室理事 高木仁三郎さん

第10回(2001年)
 カネミ油症被害者 矢野トヨコ・忠義さん夫妻

第11回(2002年)
 細川内ダムを中止に追い込んだ元徳島県木頭村長 藤田恵さん

第12回(2003年)
 環瀬戸内海会議

第13回(2004年)
 ブラジルでアスベスト問題に取り組むフェルナンダ・ギアナージさん

第14回(2005年)
 ダム建設反対市民ネットワーク代表 嶋津輝之さん

第15回(2006年)
 アスベスト被害者・患者救済の会 古川和子さん

第16回(2007年)
 チッソ水俣病関西訴訟原告団団長 川上敏行さん



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。