「田崎和江先生の元気に学ぶ会」

田崎和江先生が金沢大学自然科学研究科教授として定年を迎えられます。
先生にお世話になった私たちが、先生が環境修復に取り組んでこられた柴山潟ほとりの片山津温泉に集合。
教え子のほか、全国から先生を慕って集まった300人。

田崎先生は研究者として、まさに激動の人生を歩んでこられた方。
「ライオン歯磨き」で働きながら夜間高校を卒業、大学へも苦労して入学しますが、20歳でお子さんを出産され、育児をしながら卒業。その後、研究の場を求めて国内を転々とされ、カナダの大学に職を得ます。現地で第三子を出産されながらも業績を積み（この間、ずっと単身赴任）、数々の学会発表と多数の論文発表。
その後島根大学、そして金沢大学の教授として活躍。



先生は大学の研究室にこもるタイプではありません。
ナホトカ号重油流出事故の時には真っ先に海岸にでかけ柄杓で重油をすくい、重油分解細菌を発見。


黒部川出し平ダムで排砂されると、豪雨の中、長時間、黒部川の水質測定を続け、水質が富山湾の漁業に及ぼす深刻な影響を解明。


福井豪雨や能登半島沖地震でも、すばやく現地に入り研究に取り組む行動力。小柄で笑顔がチャーミングな先生は、まさに情熱の塊です。

私は社会人大学院生として、先生の下で３年間勉強させていただきました。
夕方仕事が終了した後に１時間半運転して大学に行き、夜中まで実験を続けました。また国内外への調査（薩摩硫黄島、草津温泉、中国内モンゴル自治区など）へ出かけ、６回の学会発表と論文５編、嵐のような３年間でしたが、無事卒業。

田崎先生のお陰です。先生、ありがとうございました。

退官後の先生はゆっくりされるどころか、ユネスコの仕事でタンザニアへ渡り、現地で大学を作る仕事に就かれるそう。さすがです！