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「福島原発事故 県民健康管理調査の闇」(日野行介著)

2013年11月21日 | 原子力・放射線
友人から勧められて購入し読みました。
新聞等で「福島県民管理調査」に関する報道は、何度も耳にしてきましたが、切れ切れの知識だったと、今にして思います。
今回この本を読んで、県民健康管理調査の「闇」を知りました。

福島原発事故によって放出された大量の放射性物質。
2011年6月から行われることになった住民への健康調査。

しかし行政や「専門家」は、秘密裏に事前会議を繰り返し、調査結果の評価をすりあわせていました。
議事録を改竄し、都合の悪いところは非公開。

作者の日野行介氏は、1975年生まれの毎日新聞東京社会部の記者。
県民健康管理調査への取材を繰り返すうち、その闇を知り、新聞紙上で報道することになります。

その経緯と健康管理調査の実態に切り込むのは、一人の記者として大変な勇気が必要だったと思います。
毎日新聞社の全面的にバックアップもあり、次々と明かされる真実。

ハラハラ、ドキドキしながら読み終えた今、強烈な怒りがこみ上げてきます。
『誰のための、何のための、調査なのか』と。

「福島原発事故 県民健康管理調査の闇」
 日野 行介 著  2013年9月発行  岩波新書
 760円+税

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