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英語同時通訳者であり環境分野で大活躍されている、枝廣淳子さんのメーリングリストに入っています。
充実し先進的な情報が得られ、とても刺激的です!
現在、枝廣さんはアイスランドでの会議に参加中。その模様を伝えるメールの中から、アイスランド財務大臣の挨拶をお伝えします。
とても示唆に富んだ内容、読みながら「う--ん」でした!
~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~~
レイキャビクでの前半の会議のテーマは、
Alternatives to Growth: Challenges, Opportunities and Strategies
(成長に代わるもの:チャレンジとチャンス、そして戦略)
でした。
会議の冒頭、アイスランドの財務大臣が挨拶に来てくれました。その内容からお
伝えしようと思います。
【アイスランド財務大臣】
みなさん、よくいらして下さいました。
ご存じのように、2008年にアイスランドは、金融が崩壊するという事態に陥りま
した。一夜のうちに3,000億アイスランドクローネを失い、黒字から赤字へ転落
してしまったのです。
これは、「これまでの成長が持続可能ではなかった」ということを示しています
。
人口30万ちょっとというアイスランドのような小さな国が、国際的に目を見張る
ような(!)大崩壊を遂げるという、このような事態がなぜ起こったのか。
それは、それまでにアイスランドの金融システムが、ものすごく大きく成長し、
拡大していったためです。
「銀行家がいけなかったのだ」「バイキングと呼ばれる一部企業のやり口のせい
だ」という声もありますが、実はこのような大崩壊につながった大成長には、も
っともっと深い根があります。
それは、私たちが当然と思ってきたようなことです。
1つは、常に民間セクターは公共セクターや政府よりもより良くできる、という
考えです。
2つ目は、見えざる手がすべてをうまく取りはからってくれるはずだ、という考
え。
3番目は、だからシステムは、それ自体でまずいところがあれば是正できるので
規制の必要はない、という考えです。
アイスランドの金融崩壊の事例から、これらのどれもが間違っていることが明か
になりました。
現在も、アイスランドの金融崩壊がなぜどのように起こったのか、さまざまな調
査が行われています。大事なことは、そこから学ぶことです。どのように先へ進
むことができるのか、同じような状況を回避することができるのか。
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(アイスランドの温泉)
強く思うことがあります。今回の大崩壊につながる大成長の時代に、アイスラン
ドは、金融システムを大きくさせるのではなく、自給率や持続可能性を拡大させ
ることにもっと力を注ぐべきだった、ということです。成長の時代にはそれがで
きたのに、それをしなかったのは、いかにもったいないことだったのかと思いま
す。
エネルギーでいえば、化石エネルギーから持続可能なエネルギーへの転換を図れ
たはずです。企業や金融業界のブランドを拡大するのではなく、国民に対する公
平で平等な分配を推し進めたり、教育を拡大することができたはずです。
問題や、どのような犠牲や損害が出たのかを調査するだけではなく、そこからの
教訓を得て、繰り返すことなく、より良くなっていく方法を見いだしていかなく
てはなりません。
「これまでの成長は持続可能ではなかった」--そのように痛感している現在、
「成長に代わるもの」というテーマで開催される今回の会議は、まさに私たちが
考えなくてはならないことを取り上げるものだと思います。実り多い会議になる
ことを願っています。
~~~~~~~~~~ここまで引用~~~~~~~~~~~~~~~~
みなさん、どう感じられましたか?
アイスランドは地熱に恵まれるため、これを活用してエネルギー自給率100%を目指して国家の建て直し中だと聞きます。
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国家破綻の危機から脱したアイスランド、多くのことを私たちに教えてくれます。
(写真は友人のMさん撮影です)
充実し先進的な情報が得られ、とても刺激的です!
現在、枝廣さんはアイスランドでの会議に参加中。その模様を伝えるメールの中から、アイスランド財務大臣の挨拶をお伝えします。
とても示唆に富んだ内容、読みながら「う--ん」でした!
~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~~
レイキャビクでの前半の会議のテーマは、
Alternatives to Growth: Challenges, Opportunities and Strategies
(成長に代わるもの:チャレンジとチャンス、そして戦略)
でした。
会議の冒頭、アイスランドの財務大臣が挨拶に来てくれました。その内容からお
伝えしようと思います。
【アイスランド財務大臣】
みなさん、よくいらして下さいました。
ご存じのように、2008年にアイスランドは、金融が崩壊するという事態に陥りま
した。一夜のうちに3,000億アイスランドクローネを失い、黒字から赤字へ転落
してしまったのです。
これは、「これまでの成長が持続可能ではなかった」ということを示しています
。
人口30万ちょっとというアイスランドのような小さな国が、国際的に目を見張る
ような(!)大崩壊を遂げるという、このような事態がなぜ起こったのか。
それは、それまでにアイスランドの金融システムが、ものすごく大きく成長し、
拡大していったためです。
「銀行家がいけなかったのだ」「バイキングと呼ばれる一部企業のやり口のせい
だ」という声もありますが、実はこのような大崩壊につながった大成長には、も
っともっと深い根があります。
それは、私たちが当然と思ってきたようなことです。
1つは、常に民間セクターは公共セクターや政府よりもより良くできる、という
考えです。
2つ目は、見えざる手がすべてをうまく取りはからってくれるはずだ、という考
え。
3番目は、だからシステムは、それ自体でまずいところがあれば是正できるので
規制の必要はない、という考えです。
アイスランドの金融崩壊の事例から、これらのどれもが間違っていることが明か
になりました。
現在も、アイスランドの金融崩壊がなぜどのように起こったのか、さまざまな調
査が行われています。大事なことは、そこから学ぶことです。どのように先へ進
むことができるのか、同じような状況を回避することができるのか。

(アイスランドの温泉)
強く思うことがあります。今回の大崩壊につながる大成長の時代に、アイスラン
ドは、金融システムを大きくさせるのではなく、自給率や持続可能性を拡大させ
ることにもっと力を注ぐべきだった、ということです。成長の時代にはそれがで
きたのに、それをしなかったのは、いかにもったいないことだったのかと思いま
す。
エネルギーでいえば、化石エネルギーから持続可能なエネルギーへの転換を図れ
たはずです。企業や金融業界のブランドを拡大するのではなく、国民に対する公
平で平等な分配を推し進めたり、教育を拡大することができたはずです。
問題や、どのような犠牲や損害が出たのかを調査するだけではなく、そこからの
教訓を得て、繰り返すことなく、より良くなっていく方法を見いだしていかなく
てはなりません。
「これまでの成長は持続可能ではなかった」--そのように痛感している現在、
「成長に代わるもの」というテーマで開催される今回の会議は、まさに私たちが
考えなくてはならないことを取り上げるものだと思います。実り多い会議になる
ことを願っています。
~~~~~~~~~~ここまで引用~~~~~~~~~~~~~~~~
みなさん、どう感じられましたか?
アイスランドは地熱に恵まれるため、これを活用してエネルギー自給率100%を目指して国家の建て直し中だと聞きます。

国家破綻の危機から脱したアイスランド、多くのことを私たちに教えてくれます。
(写真は友人のMさん撮影です)