琳派墨絵保存倶楽部・部誌 「なてし子」

江戸琳派の祖、酒井抱一家に伝来する本格的な琳派の画法を継承している「琳派墨絵保存倶楽部」の活動日誌ブログです。

日本人、日本社会、日本文化

2019年02月07日 | 教室案内

 

たびたび、海外から水墨画の体験レッスンを

受講しにおいでいただいているのですが、

 

直ぐに水墨画をせずに、最初はゆっくりとお茶を飲んで

お話の方を沢山している回もございます。

 

 

今日は、体験レッスンに来られたゲストの皆さんが語る、

日本人、日本社会、日本文化について、書かせていただきます。

 

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オーストラリアからいらした、80歳代女性

「日本に来たのは、何度目かですけれど、私が英語しか喋れず、
こうして日本の皆さんと日本語で会話もできない事を、恥に思っています。」と着くなり言われ、

「あなたのような西欧社会の方からその様に言われるとは、それは、
私の父親の世代(80歳代)では、想像もできない事でしょう。」と、率直にお答えしてみたところ、


「その事は、大変承知しています。私達は、随分変わりました。
私達が、おお威張りしていた時代は、遥かかなただ、という気持ちでいます。」

 

急に粛々としたご様子で、教室に入ってこられた。

 

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アメリカからいらした、 母子

「日本には、初めてきましたが、
この国は「成功している国だ」という印象を、ただただ受けて驚きましたね。」

「成功している国、とは何ですか。」

「まず、街がきれいですね。人はモラルが高く、 驚くほど、大多数の人が、落ち着いていて、気分が安定しています。教育がいいのがわかります。
国際的にも高い評価を得ていて、経済も活性化していて。街を歩いていても、よどんだ雰囲気がないのですよ。これには、驚きました。若い人も元気ですね。アメリカの学生の学力は、低下する一方です。
われわれ、アメリカ人は、日本からたくさん学ばないといけません。今や、日本こそが手本です。」

「その言葉に、私の方が驚きました。戦後、我々がどれ程、「アメリカではこうしている。」「アメリカ人はこう行動する。」と言い続け、アメリカを模範にして来たことか、これはもう病的なくらいでしたが。

(...と、私が返答する間に、その親子は眉をしかめて首を横に振っている。)

それが、今アメリカの方からそのように言っていただくとは!」

(...その親子は、今度は首を縦に振るので、同情で濡れた眼のひかりが残像で残って、
お2人の顔面のまえで十字架のような形になって見えたほどだった。)

 

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オーストラリアからいらした、 カップル

「日本はおもしろい!まず、オーストラリアにはないものばかりだ。」

「ないもの、は何ですか。そんなに違いますか。」

「東京はすべてが揃っていますよ。観光しようと計画していた場所がだめでも、
すぐその隣に、もっと目新しいものがある。6日間で国内を回ろうと思っていたが、
東京だけにしようと思う。知らない食べ物だらけだ。」

「日本の伝統文化についてどう思いましたか。」

「日本人が、伝統文化を非常に大切にして、遺していることは有名なことです。私達はよく知っています。
別に外国人むけに騙そうとしているとか、そんな印象は今まで一度もない。」

 

 

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ベルギーからいらした、ご夫婦
 
「日本人の親切さには、呆れるほど、毎日驚かされます。
どこへ食事に行っても、駅で道を聞いても、公園でベンチに座っていても!
皆、英語で話せますね。 もっと、日本語しか通じない国だと思って、覚悟していましたから、
本当に旅行が面白くて。」
 
「若い人はシャイだったりしませんでしたか?」
 
「いいえ。街で話しかけられた事もありました。みな、流暢な英語で話せて、文化について、政治について、
沢山の会話をしましたよ。皆さん、自分の意見を持っていて、感動しました。日本への意識がガラリと変わりました。私は何一つ、不自由はしていない。」
 
 
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アメリカからいらした女性

 

「政府が、学校で教える歴史を、勝手に書き換えてしまうという事は、非常に嘆かわしいことです。
(日本は韓国と長く友好関係にあったのに、日本ではそれを教えていない。という話題から)
最近のアメリカの子どもたちは、奴隷制度について正しく教わりません。
メイフラワー号に乗って、黒人も白人も仲良くやって来て、そして、みんなで仲良く建国しました。
という風に教わるのです。あの虐殺についても、奴隷制度自体についても、まったく教わらない。」

「ちょっと、黒人の方に申し訳ないですね。」

「何もできない、危機感を持たない子供が育てられるのですよ。親も家庭教育を投げ出して、学校に任せます。そして、学校も家庭に任せて。まったく!」


 

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アメリカ人 4人の親子

「日本のホテルにはうんざりしてる。
なんで、あんなに高いんだ。ひとつひとつの細かいサービスが、いちいち吹っかけてきて、高い。ああやって、外国人を騙して、お金を取ろうとしているんだ。
魂胆がみえみえだ。もてなしは一切感じない。」

(竹の葉を描いていて、急になにか思い出したのか、怒りはじめた。) 

 

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今、ざっと思い出せるのがこれ位ですが、意外すぎる外国人旅行客の本音に、
驚かされることも度々あります。

出会った、誰彼ともお話がはずむ訳ではないのですが、

水墨画だけではなく、水墨画を通して出会う、という事が
やはり一番すばらしいことかな、と思っております。


 

琳派墨絵クラブ

 

 

 


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