満開の園内の桜。
そろそろ散り始める樹も出てきました。
明日の日曜日が、一番の見ごろになると思います。
風が吹けば桜吹雪になるかもしれません。
4月8日はお釈迦様のお誕生日とされています。
お釈迦さまがお生まれになられた時、龍が祝福の甘い雨を降らせたとの伝説から、
誕生仏に甘茶を掛けてお祝いする風習が行われるようになりました。
倫勝寺でも鳳倫閣前に花御堂を設け、甘茶の接待をいたします。
ペットボトルに寺族さん特製の甘茶がいれてありますので、誕生仏お参りのさいにご賞味ください。
あまくてほろ苦い、懐かしい味です。
一昨日から昨日に朝にかけて、冷たい雨が降りました。
神奈川県内では大磯や房総半島に雪が降ったようです。
この時期に雪とはねえ・・・せめて花まつりに雪は避けてほしいところです。
毎年きれいに咲く桜ですが、今年はなかなか終息の見えないコロナや頻発する地震、停戦時期も見えない戦争など
いろんな出来事と重なりましたので、カメラを向けていても余計に気持ちが入ってしまっているように感じます。
来年は見れなくなるんじゃないか、なんてね。
いずれにせよ、禅の教えでは今この一瞬一瞬がすべてですので、来年を想うことなく今をしっかり生きることが大事なのです。
今、この瞬間の、この桜を愛でる。
「世の中は桜の花になりにけり」という梅田禅師さまの句もあるくらいですから、
後先考えず桜に呑まれてしまいましょう、などと夢想する住職であります。
簡易ベンチなどは置いてありませんが、ゆっくり散策してお参りがてらお花見という方もけっこういらっしゃいます。
来年はベンチを置いて、お花見できるスペースを作りたいですね。
園内はチューリップが咲いたり木瓜が咲いたり、あちこちでいろんな花が咲いています。
まさにリアル花まつり。
小さくなった緑地には、土筆がたくさん生えています。
茹でて辛子しょう油で食べるか、卵とじ、またはかき揚げにしてもいいですね。
まだ若いころ「橡」という俳句の結社に参加していました。
もう30年近く前の事です。
港区のお寺でおこなわれた夜桜をテーマにした観桜句会で、主宰の堀口星眠先生をお招きして精進料理を召し上がっていただく機会がありました。
山形から持参した土筆の天ぷらをお出ししたところ、「畔川の魚のごとしや土筆揚げ」という句を短冊にしたためたものをいただきました。
桜、そして土筆の時期になるといつも心に浮かぶ、ささやかな思い出です。
さて、今月は鶴見のご本山の慶弔会や年度初めの様々な行事や会合で、ちょっと忙しくなりそうです。
皆さんには、くれぐれも健康に留意して爛漫の春をお過ごしくださいますように。
今日はここまで。